DOUBLE BLUE |詩
届きたての贈り物
白くて円い 掛け時計
真ん中に「DOUBLE BLUE」
とだけ書いてある
岩戸を開く呪文みたいに
何だか唱えてみたくなる
「DOUBLE BLUE」
ふいに、文字盤から流れ出す
青のバイブレーション
澄みわたる空のブルー
見渡すかぎりの海のブルー
わたくしの睫毛や
指のさきを
蒼く染め
そこいら中を
浄めるように
ゆっくり ゆっくり
拡がっていく
すべてが
青色に溶け込んだ時
遠くのどこかで
船出の汽笛が
鳴り響いた
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