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No.73 「言いにくいこと」こそ

質問者:組織の中で、年長の部類になり、若い人と一緒に仕事をすることが多くなりました。

そうすると、「この人、もったいない。これで損をしている」と感じることがあります。

昔なら、あまり躊躇なく相手に伝えていたことも、今は、求められないアドバイスは、しない方がいい、というのが常識。

とはいえ、黙っているのも不親切な気がしてすっきりしない、50代女性。


Q:先生は、ご経験が豊富で、コミュニケーション・スキルの達人でもいらっしゃるので、気づいたことがあると、相手にうまく伝えられると思います。

ですが、それほどスキルがない自分が、善意とはいえ、若い人にアドバイスをするのは、大いにためらわれます。

何かアドバイスを頂けないでしょうか。


A:まず、私のお教えしている、「コミュニケーション・スキル」というのは、そういうときのためにある、と気づいてください。

伝えた結果、相手のためになりそうと思うことは、うまく伝える方がよいです。


また、「言いずらいこと」「伝わらないこと」を、伝えることに、真剣に取り組み、そこで道具として使ってこそ、コミュニケーション・スキルは、レベルアップするのです。


では、どのようにするとよいか。


まず最初に「宣言」することです。

具体的には、こう言うとよいでしょう。

「私は、ここを変えたら、さらによくなる、すばらしくなるのに、もったいない、というのを発見したら、伝えるようにしているのだけど、それって言っても、いいのかしら?」「だめだったら、やめておきますね」と、伝えれば、いいいのです。


その段階で、相手が「イエス」か「ノー」を言えば、具体的な内容を言っていないので、嫌われることは、100%ないです。


是非、やってみてください。


質問者からひとこと:

今回も、先生のアドバイスには、深く納得いたしました。

コミュニケーション・スキルを道具として使うことが、相手のためになり、自分のためにもなる。


傷つけるのを恐れて、ただ黙っていては、もったいない、とわかりました。









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