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ひとりかくれんぼ

 仕事に復帰したが、なんやかんやあってほぼ前日までリハビリできていない 家のとなりのスーパーなんか4回しかいってないが、まともに立っていられない ハチワレの『なんとかなれ〜』の勢いで出勤した
 立っているだけで、腹のキズが破れてどうにかなりそうだ 補正下着で支えているが、腫瘍の分だけ痩せてるので着心地は悪くない
 もう限界だ、を何回か繰り返しながら「わたしも帝王切開で切ったけど、無理したら開くわよ」という恐ろしいことばをいただいた 3人目くらいに聞いたところで、ああ腹圧かけたら開くのか、と無理しないようにするのを受け入れた というか、無理なくても済む仕事などこの世にはないのだ
 くちをそろえて下の方の一針ひらいてる気がするのよ、という ということは、素直に一針で終わるわけがない、開くときはガバっと破れるわけだ 一人かくれんぼのぬいぐるみのようなお腹をさすりながらため息をついた