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日本語レッスン値上げを渋られる

タイトルそのままなのですが、来月から値上げを考えていてメールをしたところ、1人からしぶい返信をいただいたので、それについて少しまとめました。もし自分の生徒さんに値上げの連絡をしようと考えている方の参考になればと思います。(特にならないかもしれませんが)最初に言っておきますが、私のレッスン代金はフランスでは特に高いほうではありません。割と平均だと思います。


どうして値上げをするのか


物価があがっている世の中、自分のサービスであるレッスンを値上げすることはごく当たり前で、どの日本語の先生もそれぞれのタイミングなどで値上げされていると思います。サービスの維持もありますし、なんせ電気代も上がり続けていますから色々考慮した上の決断でした。

実は私は急激なインフレがおこったコロナあけの2年前に1度値上げをしていますが、その後フランスは毎年物価が上がり続け、国が定める最低賃金も毎年上がっている状態です。

またフランスではフリーランス(個人事業主)の社会保険料率が現在売り上げの21.1%のところを今年の7月から12月までが23.1%、来年はそれが24.6%、2026年の1月からはなんと26.1%になります。私は3ケ月ごとに申告してこの社会保険料を払っていますが、とんでもない金額が毎回飛んでいきます。そのためレッスン代金も値上げせざるを得なくなったということも理由に関係しています。(ただし、学習者に連絡するときは物価についてしか言及はしません。)

値上げ対象者


今回の値上げに関するメールを送ったのはレッスンスタートして1年以上(長い人は5年以上とかもいますが)の学習者さんたちです。そんな中、一人の学習者さんからメールをもらいました。要約するとインフレに伴う物価上昇率と私の値上げの率があわない、〇〇€までなら出せるけどあなたの提示金額には同意できないような文面でした。この値上げのお知らせメールを書く際にあたり、当然ChatGPTのお世話になった上に、ネイティブチェックもいれて繊細に書いたつもりでした。それゆえ私がこの返信メールをもらって少しショックだったのは、
①学習者さんは決してお金がないわけではないし、交渉してきた金額と私の提示金額の差は少額だったこと。
②割と長いつきあいの学習者さんで、この学習者さんらしからぬ、よく見るとどうもAIに書かせたような文章で少し違和感があったこと。
③私のレッスンについては全く触れてなかったこと
の3点でした。

すぐに思ったのは私のレッスンが気に入らないので、今回の値上げも気に入っていないのではないか・・・ということでした。もしそれが理由だとしたら、この値上げを口実にやめることもこの学習者さんはできるわけで、それならそれでいいやという気持ちもありました。ただ、この学習者さんとは少し前に今後のレッスンについて話し合ったばかりなので、あれ?という思いもありました。実をいうとこの学習者さんとは長いつきあいですが、レッスン以外は全く勉強しませんし、ときどきやる気があるのかもわからない感じでした。でも、とにかく返信をしなければなりませんから、1日考えて返事をしました。

私からの2つの提案


私からは2つ提案をしました。1つ目は学習者さんが書いてきた物価上昇率と値上げ率の比較数字を使い、その中間の比率で学習者さんの提示金額より若干安めの妥協案を提示。(ただし、こう言ってはなんですが本当に少額の差です)2つ目は、今までずっと週に1回で月に4回だったレッスンを3回にすること。さらに値段はそのままで固定にするという提案でした。本当でしたら新しい金額で3回というのが通常なのでしょうが、金銭的なことを言われたので、ここは私のほうから歩み寄った感じでしょうか。といってもこれも少額の差なので面倒だからいいやって言うのが本音です。そしてこの2つ目の提案文には『あなたが忙しくて復習できないのはわかっている(真実)だから4週目はあなたの復習にあてるのはどうでしょうか』と書き添えました。

学習者さんが選んだのは


学習者さんは私の2つめの提案を選びました。そのメールはAIでは決してないご自身の言葉で「ありがとう。その提案はとてもいいと思う。私も勉強時間が確保できる」と書かれてありました。今回の渋りの理由はよくわかりません。お金の問題かもしれませんし、レッスン内容かもしれません。でも、今後同じようなことが起きた場合は、こちらからいくつか提案し、納得してもらうようにする、そして本当に渋られたらあえて別れるほうにもっていくのも1つだとも思いました。

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