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思いがけず影響されていること

乾燥する季節になってよく思い出しているのが、会社員だった時にお世話になっていた掃除のおばさん。仮名で「サトウさん」としましょう。お孫さんもいるぐらいの世代。とても優しい方で、女子社員はお手洗いやキッチンでちょっとしたお喋りに付き合ってもらって、随分と心を軽くしてもらっていたんじゃないかなあ。私もそんな1人でした。

ある日、廊下を歩いていると向こうにサトウさんが後ろ姿で見えました。エプロンのポケットからチューブを出して顔に塗っている?「なにしているのかな?」と思いながら話しかけると、「やだ!見られた」という感じで狼狽されたのですが、サトウさん曰く、「梅干しババアにならないように日に何回か塗ってるの」と、口の周りに美容クリームを塗っていたのでした。それで初めてマジマジとお顔をみるとファンデがいいものであることはすぐ分かったけれど、肌がなめらかでシワが少なくお綺麗なことに気づきました。私がほめると「そうなの。私、肌だけは褒められるのよ」と。愛用化粧品を聞くと、なかなかお高いものをラインで使われていて、その投資とこまめさに驚いたのでした。

私はそんな投資も努力もできないタイプですが、乾燥する季節になるとサトウさんを思い出しながら口の周りも忘れないようにしっかりクリームを塗っているのでした。
サトウさんはきっと私とこんなやり取りをしたのは覚えていないと思うけれど、私の心にはしっかり残って、影響を受けてるんですね。人との交流って、意外なことで自分が影響を受けたり、また与えたりするもので面白いですね。

今日も読んでくださってありがとうございました!

高槻さん、素敵なイラストお借りしました。ありがとうございます!

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