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ワインエキスパートの勉強まとめ(ブルゴーニュ地方②ブルゴーニュワインの特徴)


はじめに、「フランスの10大産地」というときブルゴーニュ地方とボージョレ地区はひとくくりにしてまとめていますが、フランスではブルゴーニュ地方とボージョレ地区は別の産地として考えられることが多いようです。この記事ではブルゴーニュ地方とボージョレ地区をまとめて整理します。

ブルゴーニュワインのプロフィール

・ぶどうの栽培面積
ブルゴーニュの5地区で2.7万ha、ボージョレ地区で1.6万ヘクタールです。フランス全体で約750万ha、ボルドー地方11万haと比較するとかなり小規模です。

・ぶどうの品種

ブルゴーニュワインはボルドーのように複数のぶどう品種でブレンドされることはなく、単一のぶどう品種で作られます。

黒ぶどうは粘土石灰質の北部・中央部ではピノ・ノワールが、花崗岩質の南部(地域による)でガメイが栽培されています。

白ぶどうは主にシャルドネですが、地域によってはソーヴィニョン・ブランやアリゴテが生産されています。

ブルゴーニュワインの繊細さを作り出す「クリマ」

ブルゴーニュの畑は細かく区切られています。たとえばラ・ロマネLa Romanéeという超高級ワインを生み出す畑があり、その畑一枚がAOCに認定されていますが、面積は0.8ha、2,400坪しかありません。

「クリマclimat」 は英語のclimateと同じく「気候」や「風土」を意味します。しかしブルゴーニュで頭文字が大文字のClimatは「細かく区分けされたぶどう畑」を表します。

ブルゴーニュ地方は地形と気候、地質に恵まれており、そこへ1世紀にローマ人、中世はベネディクト派の修道士、フランス革命後に「平等」と土地を手にした農民たちによって観察され、大切に育てられることでそれぞれのクリマの特徴が最大限発揮され、高品質のワインができあがるようになりました。

このクリマの歴史や文化が評価され、またこの景観がこれからも我々が守るべき遺産であることが認められて2015年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。

長々と書いてしまいましたが、すてきなことばが「クリマ」を端的にものがたっています。

“ブルゴーニュで「クリマ」というとき、人々は空を見上げるのはなく、地面を見下ろす。"-ベルナール・ピヴォ、作家・ボージョレ地区支援委員会長

最後に

本当はブルゴーニュのAOCをメインにまとめる予定でした。テキストにはブルゴーニュ地方にボジョレー地区が含まれていたりいなかったりするので、このあたりを整理しようと情報収集していたのですが、また別の問題を発見してしまいました。AOCを管轄しているINAOが、「シャブリ地区をブルゴーニュから外してボジョレー地区の範囲をもっと広げよう」提案し、地元は大反対したようです。AOCについては改めてまとめたいと思います。時間かかるなぁ。


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