ワインエキスパートの勉強まとめ(ブルゴーニュ地方&ボージョレ地区④コート・ド・ニュイ地区AOC)
コート・ド・ニュイ地区(以下、ニュイ地区)は南のコート・ド・ボーヌ地区に続いており、「黄金の丘」を意味するコート・ドールの丘の東の斜面に畑が並び、グラン・クリュの畑が北から南へ細く長く連なっています。この風光明媚なワイン畑を走る道路は「グラン・クリュ街道」と呼ばれています。
コート・ド・ニュイ、またの名を「王冠にちりばめられた宝石les joyaux de la couronne」
ニュイ地区の畑はブルゴーニュ地方の中心都市ディジョンを起点に南北約20km、東西の幅はわずか200m~2km(丘の傾斜具合による)程度の細長い地区です。
色がついているところがぶどう畑です(画像をクリックするとリンク先に飛びます)
・ジュラ紀に堆積した石灰質の地層と大陸性気候の影響による秋の乾燥で、ピノ・ノワールやシャルドネの栽培に適しています。ブルゴーニュ地方、いわんやフランス最高峰の赤ワインが作られています。
・ニュイ地区では1980年代に、アンリ・ジャイエHenri Jayer、アンドレ・ペルナン・ロサンAndré Pernin-Rossin、フランソワ・ラベFrançois Labet をはじめとした当時の若い世代の作り手たちがブルゴーニュワインを世界レベルに引き上げるための取り組みが行われ、品質がさらに向上しました。その精神は今でも後の世代のジャン・ニコラ・メオJean-Nicolas Méoやシルヴィ・エモナン Sylvie Esmonin、フランソワ・シャベリア François Chavériat、フレデリック・マニャン Frédéric Magnienなどに引き継がれ、また1994年以降は良天候も相まって、現在では世界的な銘醸地となりました。フィガロ紙のワインポータルサイトによるとこの地区の問題は一つだけあって、それは「今や世界中のワイン愛好家がこの地区のワインを求めるようになってしまったこと」!
AOC
ニュイ地区には8の村名AOCがあります。それぞれの村にグラン・クリュ(以下GC)とプルミエ・クリュ(PC)があったりなかったりします。
北から南へ
マルサネMarsannay/Marsannay Rosé ※GCもPCもなし
フィサンFixin ※GCなし
ジュヴレ・シャンベルタンGevrey-Chambertin
モレ・サン・ドゥニMorey-Saint-Denis
シャンボール・ミュジニィChambolle-Musigny
ヴージョVougeot
ヴォーヌ・ロマネVosne-Romanée
ニュイ・サン・ジョルジュNuits-Saint-Georges ※ニュイ地区の名前に由来する銘醸地だがGCなし
他にこの地区内で指定された複数の村でコート・ド・ニュイ・ヴィラージュCôte de Nuits-VillagesAOCを名乗ることが認められています。
ブルゴーニュ地方で赤ワインをつくるグラン・クリュのほとんどがこの地区に集中しています。いくつかのAOC名はかなり長いのですが、これは村がグラン・クリュの畑の名前を後付けしたからです。
たとえばGevrey-Chambertin はかつてGevrey村でした。しかし、村内のグラン・クリュChambertinが高級ワインとして非常に有名になったため、村は19世紀に村名に畑名を付け足してGevrey-Chambertinに改名しました。これに続いてChambolleは Chambolle-Musigny、MoreyはMorey-Saint-Denisに改名しました。
グラン・クリュ
上の地図の赤色ところがGCです。まさにいいとこどりな感じですね。試験ではすべてのGCを覚えよう、今後のために。1級も覚えておきたい畑だけ掲載します。
最後に
ボリュームが大きいのでまとめるのにかなりの時間がかかりましたが、手を動かすことでかなり頭に入りました。覚えるときは自分で書いたり塗ったり打ったりするとしっかり記憶が定着すると思います。
参考:
https://avis-vin.lefigaro.fr/connaitre-deguster/tout-savoir-sur-le-vin/guide-des-regions-et-des-appellations/bourgogne/cote-de-nuits
https://www.lemonde.fr/m-perso/article/2018/02/26/chevaliers-du-tastevin-les-croises-du-bourgogne_5262682_4497916.html
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