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膝を動かしやすくする大切なポイントと5分でできる自宅ワーク

はじめに

テーマは”膝”です。
膝になにかしらの障害を持っている方は当院にも多く来院されます。
今回膝について書いてみようと思ったのが、膝に障害を抱える多くの方が言う言葉がキッカケでした。
その言葉はこの2つです。

『膝の周りの筋肉をつけないといけないって言われました。』
『体重を減らさないと膝に負担がかかるって言われました。』

あなた自身が言われたことある、もしくは聞いたことあるって方もいるんではないでしょうか?
本当に筋肉をつけたり、体重を減らせば障害は解決するんでしょうか?
膝の基礎知識も交えて書いていきます。


膝の豆知識

膝ってどこか分かりますか?
今読みながら触ってみてください。
おそらくほとんどの方が触れているはずです。
もし触れていない方は、なぜこのnoteに辿り着いたんでしょうか…?笑
膝の動きをスムーズにするためにも膝の基本的な構造や動きをここでは話していきます。

まず膝の関節っていうのは3つの骨で構成されています。
・太ももの骨
・スネの骨
・お皿の骨

専門用語で言うと
・大腿骨
・脛骨
・膝蓋骨
です。

外側から見た膝

なんとなく関節って2つの骨のイメージがありませんでしたか?
この三つで構成されているのも動き作りの大切なポイントになってきます。

関節の動きとしては”膝を曲げる”と”膝を伸ばす”です。
すごくシンプルな動きに感じますが、実は複雑なんです…
膝を曲げる伸ばす動作ってドアの蝶番みたいな動きだと思っていませんか?
蝶番はドアのここです。

この蝶番のイメージだと膝はスムーズに動きにくいんです。
実は膝の曲げ伸ばしの時には関節で捻れる動きが起こっています。
膝の障害で来院される多くの方が、この捻れ動作ができていないんです。
この動きをカッコよく言うと”スクリューホームムーブメント”と言います。
ヒーローの必殺技みたいですよね。笑
毎回打つのも大変なので略してSHMと以降は書いていきます。

このSHMは足が浮いている状態であれば、膝を曲げていく時に膝下は内側に捻れていき、伸ばしていく時に膝下が外側へ捻れていきます。
地面に足が着いている場合は太ももが捻れているとも言われています。

ここで大切なのは捻れるってことです!
捻れる理由は太ももの膝関節側で骨の形状が内外で大きさが違うからです。
ということは関節面を最大限使おうとすると捻らないといけないんです。
捻れないとせっかく僕たちが持っている関節面の一部しか使えません…
それによって膝関節の動きに制限がかかることも多くみられます。

なんとなく捻れるって良くないように感じますが、膝は捻れが大切って覚えておいてください。

筋肉は全てを解決してくれる?

膝に限らず言われることが多い『筋肉をつけて支えられるようにしましょう』『筋肉が弱いから負担がかかっているんです』

どうでしょうか?
本当に筋肉がつけば解決するんでしょうか?
筋肉があれば負担はかからないんでしょうか?

みなさんはどう思いますか?

結論を言ってしまうと『筋肉はめちゃくちゃ大切!ただし全てを解決できるほど万能ではない!』

まずここではっきりさせておきたいのが”筋肉をつける”って何を意味するのか?ってことです。
・筋肉量?
・筋力?
・筋出力?

筋肉量とは文字通り筋肉の量です。
マッチョの方が大きく見えるのは、この筋肉量が多いからです。

筋力も文字通り筋肉の力です。
これは筋断面積に比例して強くなります。
要するに筋肉量が多ければ筋力も強くなりやすいよってことです。

最後に筋出力ですが、『えっ、筋力と同じじゃないの?』って思いませんでしたか?
実は似ているようで違うんです。
簡単に言うと筋力は持っている力の全てで、筋出力は筋力のうち実際使われている筋肉の数の事を言います。
つまりは筋肉量がたくさんあっても筋出力が弱ければ力は出ません。
宝の持ち腐れですね…

この筋出力こそが大切なポイントになってくるんです。
これが多くなければ力は出ないし、そもそも歳を重ねれば重ねるほど筋肉量なんて簡単に増えません。
だからこそ筋出力が大切になってきます。
この筋出力は頭からの指令が神経を介して筋肉に届くことで力が出ています。この神経数を増やすことこそが重要ポイント!!

じゃあ、どうやって増やすの?ってなりますよね。
それは”動かす”以上です!
これ以上でも以下でもありません。

もっと言うなら”いろいろな刺激になることをやる”です。
・曲げる伸ばすだけじゃなく、捻ってみる。
・捻って曲げ伸ばししてみる。
・他の関節と一緒に動かしてみる
・負荷を増やしてみる
などなど

偏った動きばかりしないってことです。

話は戻りますが、この筋出力が膝の安定に大きく関わっています。
単に筋肉量を増やすだけを考えすぎないように注意してください。

体重が増えれば負担は増える?

これも昔からよく言われますよね?
歩く時には体重の約3倍の負荷がかかるとも言われています。
走ったり跳んだりすると、もっと負荷がかかります。
では減量すれば負担は減るのでしょうか?
痛みは軽減するんでしょうか?

結論を言うと、確かに減量すれば膝にかかる負担は減るでしょう。
ただし痛みも必ず減少するとは言い切れません。

そもそも体重が重たい方はそれに伴って筋肉もしっかりとあります。
50Kgの方が60Kgに増量すれば、単純に考えて50Kgの時に10Kgの重りを持って生活しているようなものです。そうなるとトレーニングと一緒ですよね?筋肉量も増えていきます。

なので体重が重たい方はそれなりに筋肉量もあるということになります。
ただ闇雲に減量をしてしまうと、この筋肉量も低下してしまう可能性もあります。

よく言われる『筋肉つけて体重を減らしなさい』はとても大変な作業だということです。

体重が減ったとしても、筋肉量が増えたとしても膝の関節の動き方に問題があればスムーズに動きにくいです。

だからこそ関節の動きをイメージした運動や、それに必要なケアが大切になってきます。
今回はその運動方法とケア方法もお伝えしていきますね。
合わせて5分でできるのでやってみてください!

オススメのケア方法

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