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"手段"が"目的"になっている

手段とは、目標達成のための行動・行為・判断。
目標とは、目的を達成するためのステップ。道しるべ。
そして目的とは、所属する組織・団体・家族など、それぞれの理由にもとづく実現すべく理想の状態です。

手段 →(目標)→目的

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本来の目的を見失い、手段が目的になってしまうことが多々あります。その“ニセ目的”が達成できたところで、本来の目的を達成できていませんから、新たにスタートを切ることになります。

「ふぅ~(達成)できた!さて、次は何をするんだったかな?」って経験、ありませんか?

それは、「手段が目的になっていた」からです。

1. 政権交代が目的

2021年秋までに行われる衆議院選挙をめぐり、立憲民主党の枝野代表は「いますぐに政権を担うのはかなりの背伸びだという自覚もある」と述べる一方、現状の政府の感染対策では危機は救えないとして、政権交代を目指す考えを重ねて示しました。

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・新型コロナウイルスへの政府の対応
・度重なるカネと政治の問題
・日本経済、特に地方経済が低迷

などがいつも野党が主張するポイントです。しかし、とくに立憲民主党には具体的な数値目標がなく、残念なが与党の政策にケチをつけられるような状態ではありません。「目指す」「尽くす」「追求する」「強化する」ばかりで、実感が湧かないのです。

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一方、他の野党とは選挙協力を行うことなど、候補者選びと与党対策など用意周到に準備が進んでいるようです。残念なのは「候補者選び」「政権交代」が目的になっているということ。

2. 資格を取得(合格)することが目的

政治のことはいったん置いといて。

例えば就活・転職を控えたみなさん、履歴書に書くことを目的にしていませんか?コレクターならまた別の話ですが。あるいは、資格試験に合格したものの、それを仕事や生活に役立てていますか?

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資格を持っていることが「採用の条件」だとか、「仕事に役立つ」のなら何ら問題ありません。

資格を取得してどのようなことを実践したのか、何をしたいのか。
資格の取得はプロセスですから、取得後、何をするのか「目的」を確認しておく必要があります。

「合格すること」が目的になっていては、将来に期待ができません

3. 男女平等にすることが目的

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2021年2月18日
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の会長に就任した橋本聖子氏は、5か月あまりに迫った本番に向け、「大変重要な局面だ。すべての関係団体と緊密に連携しながら大会の開催に尽力したい」と抱負を語った。

―― 組織委の中でジェンダーをどう反映させるか。
「今月内に新たな方向性を提示したい。組織委で女性理事の比率を40%にする。多様性と調和を打ち出し、『タスクフォース(作業部会)』を立ち上げるなどして、IOC(国際オリンピック委員会)やIPC(国際パラリンピック委員会)にも提言したい」

最近は、
・●●委員会の構成員は男女比率が同じ
・●●員は殆どが男性なので、女性の比率を高める必要がある
そういった動きが主流です。

これは、女性の比率を高めることが目的になっています。

・委員会の目的が何か
・目的を達成するために男女比率を平等にする必要があるか
・厚生委員の資質は十分か
・そもとも、男女をどのように区別するのか

この場合、「男女比率の調整」だけでなく、「組織委員会が諸外国・日本国内から批判されないこと」が目的になっています。本来の目的がなおざりなっているのが、とても残念。

4. 稼ぐことが目的

・とにかくいっぱい稼ぎたい。稼げるだけ。
・金持ちに憧れる。

大人も子供にも、そう考えるひとが一定数います。

そう考えるひとは、年収で自分の価値を評価するので、他人もそのように評価し、自分と比較するようになります。ですから年収で優劣が決まります。

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何故、お金を稼ぐのか。
・将来独立したときの事業資金
・家族旅行や、自宅の新築、車の購入
など、目的・時期が明確であれば「いつまでにいくら」という目標設定が可能です。


将来の目標を先に設定しましょう。
こうなったら良いな、こんな暮らしがしないな・・・

つぎに、その目標を実現するために、
いつまでにいくら資金が必要かを考えましょう。

「収入がこれしかないから、これだけの暮らししかできない」と考えがちですが、「こうしたい(=目的)ので、これだけ稼ぐ方法(=手段)を考えう!」と思考を切り替える必要がります。

ダメな思考 【現状】収入の水準 →【行動】制約
理想の思考 【目的】実現したいこと →【手段】稼ぐ方法の検討

5. 日記を書くことが目的

日記を書くことは大切なことです。それが毎日続いているなら、とても大切な生活習慣です。その日の出来事を書き留めておき、どのようなことがあったのか、何を感じたのかなど、将来振り返る楽しみもあるでしょうし、将来の自分が何かのヒントにすることもあるでしょう。

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一方で、書く行為が目的になっていませんか?ノルマになっていないことを望みます。

日記をつける目的は人によって様々です。夕飯のレシピを書く人、子どもの成長日記、今日の出来事の備忘録、家計簿の代用など。いずれも「きょうの結果・成果」のメモであり、将来、自分を含めた誰かの役に立つことを前提にしています。

目的のない日記を書くことは苦痛でしかありません。
書くことは手段であり、書きたい内容を残すことが目的であることを忘れてはいけません。

6.【ご参考】感染者を減らす

もう、政治・行政のことを書くのはウンザリなので、簡潔に。

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【手段】
・ウイルス感染を前提としたワクチン接種
・治療を目的とした治療薬の投与・対象者の選定
・入院できる人と、できない人の選別

【目的】
・ウイルス感染者を減らすこと

手段ばかり議論され、目的が忘れ去られていないか、不安が募るばかりです。

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