2021年とはなんだったのかってヤツ。

 まず最初にお断りとお詫びを。
 僕は今、実家で母が作ってくれたすき焼きをツマミに、お酒を飲みながら筆というかスマホを取っている。
 とてもはしたないが、この年の総括を書く時間を取るにはこの時間しかなくて。許して頂きたい。

 あと、多分暫くは冒頭にコロナが云々という注意書きが載せられてると思うけど、別にコロナに対しての情報なんか何ひとつ載せてないからな!
(仕方ないとはいえちょっと怒ってる)


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 今年の総括を、といいつつ愚痴っぽい昨年の話から入るのだが、2020年は個人的に始まりの年だった。

 当時28歳という年齢を恥じながら、実家のある愛知を出て上京した。
 周りの同業者は大抵10代後半〜20代初頭の内に上京するか、僕と同世代でも各々それなりの活動を踏んだ上で出てきている。
 それに比べて、僕は特に舞台に出演をした訳でも無く、何も無いままだった。強いて言えば、CMのエキストラで2〜3本出たくらいか。
 何も無いからこそ頑張らねばと気合を入れたモノの、世はコロナ禍。何をどうしようとも、クソほど分厚いコロナの壁により手も足も出せない。

 下積みの役者・タレント・バンドマンetc…バイトや派遣の仕事をしながら己が仕事を掴み活動していくのだけど、いかんせん僕は不器用で上手く立ち回れない。
 昔から「仕事が出来ないタイプ」「マルチタスクの出来ないタイプの人間」を自認していて、
 実際上手く立ち回れずオーディションで箸にも棒にも掛からないどころか、そもそもオーディション求人の皿の前に着く事すら出来ず、
 演技や音楽に関してこれといった具体的なインプットも出来ない1年だった。


 だからこそ2021年の今年こそは——と意気込んでいた。


……しかし初手から色々と梯子を外されたり、
 プライベートが上手く行かなかったり、
 自分の予期しない所でとんでもない事が起こったり、
 生活上の凡ミスで活動を止めなければならなかったり……。
 上手く身動きを取る事が出来ず、昨年以上に身動きが取れない1年となってしまった。


 上に挙げたモノは、他人からすれば
「お前の甘えが過ぎる」
「努力が足りない」
「何もしてない言い訳」
 そう切り捨てられるものばかりで、それは痛いくらい自分でも分かってるし、凹みまくって精神的にも参る程度にはよく理解している。

 それでもどうにかしたくて、今年は動けないなりにインプットだけはちゃんとしなければとちょっとずつ動いてみた。手応えは大して無いのだけども、それでもちょっとずつ。

 しかし、インプットの大きな手応えを掴んだと思ったキッカケは、劇団で同じレッスンを受けている、先日の記事でも少し触れた先輩だった。
 彼女が夏の終わりに舞台に出演するという話を聞いてフライヤー(チラシ等の広告物)を見せてもらったのだが、その出演作というのが、僕が名古屋の養成所時代に受けたレッスンで1番印象に残っていた有名な喜劇だったのだ。

 レッスン当時から「いつかはちゃんと舞台でやっているモノを観たい」と思っていた事もあり、チケットを即購入して観劇させて頂いたがそれはもう、べらぼうに楽しくて良い舞台だった。
 それだけじゃなく、レッスンで演じた際の自分の解釈とどれだけ近かったか、こうすれば良かったのか、などと言った気付きがあってとても勉強になった。

 その後も先輩の出演作を2本観させてもらい、いずれも楽しく観させてもらいつつも刺激を受け、もっと色んな舞台を観たいという欲が出てきたり、とても勉強になりました。
 この場を借りて先輩に感謝したいと思います。その節は本当にありがとうございました。


 話は変わるのだが、僕は20代半ばから役者を志し活動を始めたが、それよりも昔から僕は地元愛知でとても細々とバンドで音楽活動を続けていた。
 2年前の上京の為に活動を停めてしまったが、今はネットを介してデータのやり取りをしての作曲活動を継続している。
(今後こちらでも何かしら宣伝なり出来ればと思っています) 

 その為、曲作りが煮詰まらないように色々な曲をインプットせねばならないのだが、10代〜20代初頭と比べて、歳を経る毎に音楽へのアンテナがどんどんと鈍化していっている。音楽以外の何事もそうなのだけども。
 そうなるとどうしても、色んなモノが錆び付いていく。そこに来て(先の舞台もそうなのだけど)インプットする度にとても良い刺激になる。

 しかし、そのインプットの為の間口というモノは思っている以上に意外と狭い。というか、ともすれば自分の好みに偏る事もある。全部を公平に聞けば良いというモノでもないが、偏るのもそれはそれで良くない。

 その為、どうすればいいかと考えた末に辿り着いたのはラジオだった。


 これは勝手な思い込みなのだが、ラジオならば仮に番組の好みが偏ったとしても、音楽に関しては好き嫌いは兎も角としても色んな曲が聴けるのでは無いかと思い付いたのだ。
 加えて、僕は役者を志しながら恥ずかしいのだが、昔から言葉を扱うのが下手くそで「人に上手く気持ちを伝えたい」という気持ちがずっとあった為、ラジオを聴く事で勉強になるのでは無いかとも考えた。

 上京して以後は自分の好きなバンドがやっている番組をずっと聴いてきてはいたのだが、それ以外はさっぱりだった為、これを機に手始めとして関連番組から手を着ける事にした。


 その結果は予想通り、色んな曲に触れる事が出来た。
 といっても、先に挙げたバンドがアニメ好き界隈を軸に活動している(しかし、特にアニメ関連のタイアップを持っている訳ではない)為にアニメ・声優ソングが中心となっているのだが、
 その中でも有名なアニメ楽曲をまた違った角度から聴く為の解説があったり、時折彼等が影響を受けた海外アーティストの楽曲について語ったり……。

 また別の関連番組では声優アーティストさんが主に扱われるが、その中でも色んな角度から——時には全く明後日の方向からの例えを用いた豊富な語彙で楽曲を解説していたりして、それはもうべらぼうに楽しい。
 毎回毎回「こういう話し方・伝え方があるのか……」と。
 世の中には知らない事の方が多いし、それをこうも容易く言語化してしまうのかと舌を巻いてしまう。


 舞台や映画、漫画にしたって、誰かの頭の中で作り出された知らない物語を演目化してお出しされていて、
 歳を重ねるに連れ、新たなモノが現れる度にどうしても卑下して見てしまいがちだか、それらに目を通してみればただただ凄いなと感心すると同時に反省してしまう事が多い。


 こうしてインプットを繰り返す内に「もっとちゃんとアウトプットがしたい」という欲に駆られていき、
 先にも言ったが役者としての活動を停めているここ2〜3ヶ月は居ても立っても居られない状態だった。

 役者の方はどうしても来年2月までは動き出せず、音楽はまだちょっとずつ収録を続けている段階なのでお出しするモノが無い。
 それ以外ですぐにアウトプット出来るものは無いかと考えた末に「言葉ならばすぐに出せるぞ」と思い至り、昨日からだけどもnoteを始めたのです。


 1年の総括と称して昨日の記事の風呂敷をめちゃくちゃに拡げただけの記事になってしまったのだけども、
 今年——特に後半に掛けて、動けないなりにとても良いインプットをしながら、アウトプットの方法を模索した1年だったのかな、と思ってます。



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……長々と書き連ねていたら年明けまで残り数分のところまで来てしまった為、ここで締めたいと思います。


 大変長くなりましたが、来年こそは躍進の年となるように頑張りたいと思います。
 最後まで読んでくれた皆様、ありがとうございました。


 それでは、良いお年を。

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