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FOMC(連邦公開市場委員会)の5.0bp利下げ発表を受けて

こんにちは!
FPひろき(@FP_Hiroki)です。
大変ご無沙汰しております。

久しぶりのnote記事更新となったわけですが、忙しかったのにはそれなりに理由がありました。

他媒体での執筆やマネーセミナーの開催に追われていたという、本業における諸事情がその主たる要因です。
その縛りからもようやく抜け出し、自由の身を手にした気分でいるのがいまなのであります。

さて、投資に励む皆さんはいかがお過ごしでしたか?

この間いろいろありましたね。

世界同時株安による株価の大暴落では、生き心地がしなかった…という人もいたのではないでしょうか。

本稿では先日の世界株式の大暴落の解説やその評価、そして本日FOMCで発表された米国の政策金利の利下げについて触れてまいります。

どうぞお付き合いください。

5年に一度の恒例行事となった世界株式の大暴落

                          出典:プレジデント・オンライン

1987年のブラックマンデーは、「100年1度の株価の大暴落」と言われ、投資家を震撼させました。
ところがその後にやってくるバブル経済の崩壊などを機に、それがいつしか10年に一度…、最近では5年に一度の大暴落と言われるに至ります。

つまり株価の大暴落は5年に一度やってくる恒例行事であることを盛り込みながら、投資戦略を立てていく必要がでてきたのです。
それを前提にした投資戦略を立てておきますと、投資における勝算がむしろ高まりますので、そのように心得、実行しておくことをお勧めします。

大暴落時の下げ相場をいかに味方に付けるかが、投資における成功の秘訣と言っても過言では無いので、暴落時のシナリオ描きとその準備を必ずしておいてください。


さて先日の株価の大暴落はなぜ生じたのでしょうか。
これは外国人投資家の影響と説明しても差し支えありません。

皆さまは「円キャリー」という取引をご存じでしょうか?

これは、低い金利の通貨を借り、高い利回りが期待できるところへ投資実行し、運用益を得た上で借入を返済するという取引スキームです。

                         出典:NHK(円キャリー)

今回の株価大暴落の犯人は、現在の東証の市場参加者の7割とも言われている外国人投資家で、彼らがこの円キャリー取引に振り回された挙句、その大きな影響が市場を襲ったという評価をしています。

低金利の円を借入れ、他の高利回りの資産へ投資をして利益を上げていく算段が、金利差縮小を危惧した外国人投資家が、投資先から急いで資金を引き揚げていったことが初動となってマーケットの下落を誘い込んだ、というのが背景です。

円キャリー取引を解消するときは、①投資していた高金利通貨建ての資産を売却し、②為替市場で手元に戻った高金利通貨を日本円に交換(高金利通貨売り・低金利通貨買い)、③資金市場で借りていた円を返済、という流れになります。取引解消時は、為替市場で日本円と交換する際に円買いを伴うため、7月11日以降の急速な円高進行は、円キャリー取引の解消が影響したとの声も聞かれます。

三井住友DSアセットマネジメント

つまりこれは植田日銀総裁が、長期金利の利上げを示唆した数日後にこの大暴落が起こったことから、金利差が無くなり利ザヤが稼げなくなることを恐れた外国人機関投資家を中心に、円キャリーの解消に動いた結果との見方が色濃いものとなりました。

それに巻き沿いを喰ったのが、新NISA制度からの投資参入組である日本の個人投資家といえそうです。

なので今後については、外国人投資家の動きをさらに注意深く見ていく必要があります。

FOMCの利下げは想定の範囲内。それに向けて準備はしていたか

年内に利下げが来るとは思っていましたので、5.0bp(0.5%)の利下げは想定の範囲内だったと言えます。
少し利下げ幅が大きいなとも感じましたが、年末までにもう一段階(さらに5.0bp)来てもおかしくありません。

さて皆さまは、今回の利下げに備えて投資判断と実行の準備はしていましたか?

このような機会は投資における運用益をあげていく上での絶好の大チャンスとなります。

市場関係者だけでなく、メディアもしきりに利下げ時期についてはウォッチしていたわけなので、情報収集も容易いものだったといえるでしょう。

しかし実際に利下げ発表が行われた際に、どのように動いていいかわからない…という人も多かったのではないでしょうか。

それができなかった要因として、少し厳しいことをいいますが、次なる一手を考えてこなかったツケともいえます。
そうです、常々申し上げてきたシナリオ描き部分の不足です。

利下げはわかっていたことだったことは再三申し上げてきましたが、それを受けて、いつまでにどのような資産に投資をすれば良かったのでしょうか。

そうです、買い場、売り場がどこか…について見極めておく必要性があったわけですが、皆さまはどのような見立てをしていましたか?

投資=株式

ここ10年の株高で、多くの投資初心者がこのような心理になっていたと思います。
しかしながら現在のこのマーケット観において、株式市場だけ見ていたのでは、このチャンスを逃してしまうわけです。
裏を返しますと、株式投資中心の投資戦略という極めて偏った投資手法を取っていたことで、大きな機会損失をしてしまっていることに気が付かねばなりません。

運用益をあげていける投資家は、どのような場面でも手法をチョイスしながら利益をあげていくものです。
ところが株式投資だけでは一本槍な投資戦略のため、マーケットが味方しないときは指をくわえて次の機会を待ち続けなくてはなりません。

「株クラ」などの属性や「インデックス投資家」「米国株投資家」なる肩書をまとった人は、極めて偏った資産への知識で情報発信するため、金融のプロからしますと素人丸出しに見えてしまうわけです。

なぜ株式投資ばかりに拘るのか。

理解に苦しむばかりですが、行動ファイナンスにおける"自身過剰”の現れが株式投資一辺倒という投資戦略を生み出したのだと分析しています。

今後、米国のリセッションを受け、株式投資一辺倒で凌ぎきれない場面も出てくると思います。そこへ向けてのシナリオ描きができているのかに疑問を呈さずにはいられません。

偏った投資手法ばかりを前面に出して発信する方々の情報は、断片的な情報として位置付け、参考程度に収めることをお勧めいたします。

これを機に株式投資一辺倒からの投資手法を見直してみてはいかがでしょうか。

お金についてはプロに任せる…も、一つの立派な選択肢

投資は難しい。一人じゃできない…。

そういった事情であれば、私のような専門家を味方に付ける、いわゆる米国で主流とされているファイナンシャルアドバイザーに頼ることも選択肢のひとつとなります。

投資は一人で立ち向かわなくてはいけないもの…というのは誤解です。

ぜひ不明点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
大歓迎です。

本業も落ち着きつつありますので、休暇を利用してのnote記事更新に精力的に努めてまいります。

今後ともよろしくお願いいたします。


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