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東京旅行記 その2

北海道という土地に住んでいると他府県に行くのってほんとに体力と財力と気力がいるの。だからいざ東京に行くってなると「せっかくだから」と

東京に住まう友人に会うついでに
ディズニーランドに行きつつ
ちょっといいホテルに泊まりつつするよって。
予定のエレクトリカルパレード。

朝2時におばあちゃんが炊飯ボタンを押してくれたおかげで無事にお米が炊けまして、朝ごはんまでしっかり準備してくれました。おばあちゃんありがと。

満腹で荷造りを終え、朝日に照らされながらおばあちゃんにお別れを告げ、デカい旅行カバンを背負って夢の国へ歩き出したのです。

①ニコニコ待ち合わせ

知らない土地だと車内放送を聞いて駅名を確認してもなお逆方向に進んでいることに気づかない。野生の勘で何となく不穏さを感じてスマホで路線図を確認、はい。間違えてますね。逆ですね。

そうしてなんとか舞浜駅に辿り着いてディズニー風味の街灯の下で友人を待つ。現役かコスプレか、制服を着た女子高生たちがディズニー耳をつけて通り過ぎていく。なぜ現実を着てディズニーに行くのか?彼女たちにとっては制服はドレスのカテゴリに入っているのかもしれない。

なんて思いながら2月末の東京の寒さと一緒に立って待っていると、手を振りながらわたしの方に駆け寄ってくる人が。久しぶりの友人なので姿形は曖昧だけどその人はキラキラの笑顔で「いたいた!久しぶり!」と言ってくれる。

そしてその人はわたしの前を通り過ぎて後方にいた人と再会を喜びつつディズニーランドへと消えていった。でかい荷物を持ってニコニコした私だけを取り残して。

そんな綺麗に「待ち合わせあるある」がキマることある?夢の国ってギャグシーンまで演出してくれるの。おどろきのホスピタリティ。

その数分後、本当の友人が現れた。私は先ほどの事件があったため半信半疑の笑顔5割引きぐらいで「ヒサシブリ ダネ…」と伝えたが、友人はニコニコしながら「お土産だよ!」と言いながら梅干しをひと瓶くれた。まごうことなき友人だった。

②15年ぶりの夢の国

高校の修学旅行でディズニーランドへ行った際にお土産としてお菓子の缶を買ったのだが、そこには「25th anniversary」と刻印されていた。今回ディズニーランドへ到着すると門の上に「40th anniversary」が掲げられている。

15年ぶりともなるとシステムのハイテク化がすごい。旅行前に友人分も合わせてわたしがチケットを取ったのだが、チケットの共有から園内マップ、現在の位置情報、アトラクション待ち時間確認からグッズ注文まで専用アプリで行える。古のファストパス制度はいつのまにか廃止されておりアトラクションの優先パスは有料での提供となっていた。

タイムスリップでもしたんかってぐらい変更があったもんで、友人に教えてもらわなきゃ有意義に遊ぶことさえ出来なさそうだった。餅は餅屋、ランドはDオタ。ありがたやありがたや。

位置情報を駆使してなお迷子になる人たち

③待ち時間の幻

ディズニーランドに来た人が1番長い時間を費やすアトラクションは「待ち時間」である。急に開催される令和ギャル達の自撮りへの写り込みを掻い潜りながら、友人と思い出話から近況報告、ディズニーアプリの使い方などなど、話をしていればあっという間である。

ランド中級者の友人はアトラクションはもちろん「ディズニー飯」までよく知っており、待ち時間の間もこの味のチュロスはどこで売ってるだとか、あれはディズニーシーのやつだったとか、ターキーレッグが食べたいとか、夕飯はここのレストランがいいねとか、食への探求を怠らない。
「辛いもの食べるとお腹壊す」と言いつつ辛いヌードルをお昼に食べ、しっかりお腹を壊す友人の食への関心には理解が追いつかない。

辛いヌードルを食べてお腹を壊す友人



「今回はねぇ、リトルグリーンまんが食べたいんだ」そうかい、そんなのがあるんだねぇ。食べようねぇ、いっぱい食べようねぇ。と私の中のおばあちゃんが目を細める。

しかし私の脳がおばあちゃん過ぎたあまり、友人の「アリエル推し」と「リトルグリーンまん」の情報が脳内でマリアージュされて
「そのリトルマーメイ丼は
 どこで食べれるやつなの?」
とエグい切り返しをしてしまう。

リトルマーメイ丼て。海鮮丼かな?

友人は爆笑の後、「でも、ディズニーシーなら、そういうメニューあるかもよ」とか言ってた。そうね、産地直送の新鮮なマーメイドを白米と一緒にお届け!

そんなわけあるかい。

そしてあれこれディズニー飯を探求したにもかかわらず、リトルグリーンまんは結局食べなかったし、夕飯は宿泊ホテルの売店で買ったまい泉のカツサンドとロールケーキに落ち着いた。あれだけの待ち時間の間に我々は何を調べていたんだ。まったく、無駄で有意義な時間だった。

④ワクワク宿泊

ディズニーで遊び散らかしたあとは近隣のホテルに友人と泊まった。計画の段階で友人は「修学旅行みたいだね!」と言っていたが、そう言われてみれば家族以外の人とホテル泊ってしたことないな。

ディズニーランドといいホテル泊といい、一緒にいる時間の長さと距離感の近さがゆえに人間関係にに亀裂が入る可能性は高いというが、今回の旅は非常に平和的に進んだ。

そりゃあ、30歳も過ぎれば大人の余裕でお互いを許容しあえるからそんなぶつかることも無かろうて。以下、ホテルでの思い出をダイジェストで。

一人熱湯風呂
どっちもどっち
使用済み足裏シートを見せびらかす人と
ちゃんと見る人
逆に食用じゃない牛乳ってなに?



大人の余裕とは?

同級生として同じ学校に通って、ディズニーに修学旅行に行ってから15年経っているとは思えないほど高校生みたいな時間を過ごした。ディズニーの空気はアラサーの心をも包み込む。

次はディズニーシーに行きたいね、なんて未来への希望も見出しつつ私は友人と別れて次の予定へと向かったのであった。

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