withpop
雨の朝まぶたも体も重い。薄っすらと目を開けても自室が私を包み込んでいるのは、いつものとおりであった。ようやく半身を起こし、左側の窓から世間を覗くとやはり雨で、ぽつぽつと雫が金属を打ち付ける音だけが雑音の中に浮いていた。 そんな日に、馬鹿なのだろうか。隣の家の前ではせっせとキャンプ道具を車に積み込んでいるところだった。もう立てた計画を種々の事情をも鑑みて中止とせざるのも難しく、ただ予定を消化すべくいやいや準備しているものと思ったが、そこに集まっている若い男女、数にして十人ほど