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迷ったら両方を

毎年好評をいただき、定番となった卒業生によるnote企画。
2022年3月をもって卒部する7名。
入学は夏のインカレ初出場、サテライト発足のタイミングでした。
そんな彼らの4年間を、ぜひお読みください。

#1  原 一彰

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22試合

自分が記憶している、FORZAで出場した公式戦の数です。
1年生で6試合、2年生で5試合、3年生で7試合、4年生で4試合。

サテライトがあるチームに約4年も在籍していたにもかかわらず、これだけしか公式戦に出ていない人なんて自分ぐらいではないでしょうか。

これだけ出場試合数が少ないのには、理由があります。
もちろん実力が伴っていないこともありますが、単純にプレーをしている期間が短かったからです。

1年生の頃は右膝を怪我して、10月中旬から12月の約3か月間は未出場。
2年生の8月末から2月中旬までの約半年間は、一度FORZAを離れました。
3年生の3月から4年の6月までの4ヶ月間は就活のため休部。
また4年生の9月中旬から引退した1月までの約5か月間は左脚を怪我し、ほとんど練習もできず試合にも出られませんでした。

プレーした期間は2年半。
今の3年生より半年も短い時間しかフットサルができていません。

実際文字に起こしてみて、悔いが残る4年間だったとつくづく思います。

自分と同じように悔いを残してしまう後輩が少しでも減るように、伝えたいことがあります。
それはできる限り何事にも並行して全力で取り組んで欲しいということ。

大学生活は4年も自由な時間があるためできることが多く、優先順位を決めて行動しなければならない機会が巡ってきます。
各々キャパシティが異なるので、一度部活をやり始めても自由な時間やお金を得るために部活を辞めたり、就活や進学に備えて部活を休部したりする人はもちろんいると思うし、熟考した末の結論であればそれはそれでいいと思います。




しかしこの4年間で自分が関わってきた大人や先輩、同級生たちを見ている限り、何事も並行して取り組む人のほうが試合で結果を残せていたり、私生活が充実していたり、希望通りの仕事に就くことができているように感じます。
実際に自分は怪我や就活を目の前の壁から逃げる理由に使い、その瞬間を頑張ることができませんでした。

特に、就活のために休部したことを一番後悔しています。

ほっしー(#18 星加)や光(#5 徳永)と同じ公務員学校に通い勉強をしていましたが、自分だけが休部し、2人は休部せずに部活を続けました。
その時は就職を決めることを一番に考えていたため、フットサルのことなど何も考えずに奏太さんに4ヶ月間の休部を申し出ました。
そのブランクは大きく、休部当初は最後の1年はトップ登録と言われていましたが、色々事情があったとはいえ終わってみれば復帰後もサテライトでの出場のみ。そのうえ、就活も思うようにはいかず当初目指していたところには就職できず。
しかしほっしーや光は休部せずともちゃんと内定を勝ち取り、最後までトップチームの一員として活躍しました。

選手権でエスタジを倒して喜ぶトップチームをスタンドから見て、「来年こそは自分も!」と意気込んでから1年。
ジンガを倒すトップチームを前年と同じようにスタンドから眺めている自分がいることに気付き、自分は何も成長することができなかったという現実を突きつけられたときは、とにかく辛くてもどかしかった。
このとき「あぁ、自分は全て中途半端だったんだな」と実感しました。

ありきたりですが4年は長いようで短いです。
もしこれを読んでいるあなたが「何か頑張りたいことがあるけど他にもやらないといけないことがあって、どちらを優先するべきか迷っている」という状況であれば、積極的に両方を取ってください。片方だけを取ってしまうと、万が一失敗したときに逃げたことのせいにできてしまいます。それが後悔となります。
いくら忙しかろうと、詰めに詰め込んで、逃げずにその瞬間を一生懸命頑張ってほしい。
これが自分の思いです。

最後に。
奏太さん。FORZAを辞めたいと相談した時に「何か熱中できるものを見つけなさい」と言っていただいた言葉が、一度チームを離れてからもずっと頭に残っていました。そのお陰で自分が熱中できるものはFORZAのみんなとやるフットサルしかないということに気付くことができました。何も伝えずに練習に現れても優しく迎え入れてくださって、ありがとうございました。

星次さん。転勤して長崎を離れてからもチームに、特にゴレイロ陣に関わってくださりありがとうございました。全体練習の1時間前からやるゴレトレは自分がどんどん上手くなっていく気がして楽しかったです。今のところ自分が星次さんに一番長く指導していただいているにもかかわらず、なかなかプレーで貢献することができずに申し訳ありませんでした。

健さん。キレキレのプレーからは想像できない物腰柔らかな人柄が大好きでした。大学選手権全国大会のハーフタイムで緊張している自分に「いいよ」と声をかけてくださったことを今でも覚えています。今年1年はサテライトの監督として指導していただきましたが、何一つ貢献できなくて申し訳ない気持ちでいっぱいです。

先輩、後輩たち。皆さんが見えないところで時間と労力を割いて動いてくれていたお陰で純粋にFORZAとしての活動を楽しむことができました。怪我したりチームを離れたりして迷惑をかけっぱなしでしたが、変わらずに温かく接してもらえて嬉しかったです。ありがとうございました。

そして同級生。みんながいたから一度チームを離れた後も戻ってくることができました。ご飯を食べに行っても、飲みに行っても、ドライブをしていても、家にいてLINEをしていても、いつもフットサルの話をしている。そんな熱いみんなが好きでした。4年セットで試合に出てみたかったなぁ。

他にも、他チームにもかかわらず指導していただき一緒に練習をしてくださったカズさん、ジンガの皆さん、遠方での試合にも帯同してくださった田場さん、フットサルを通して自分と関わってくださった方々にも本当に感謝しています。

シュートを止めても喜べないぐらい感情表現が苦手な自分が、一番感情を表に出せる瞬間はチームメイトがゴールを決めたときでした。他には代えがたいあの瞬間は、FORZAでないと味わうことができなかったと思います。

自分はFORZAの歴史に名を残すような選手にも、可愛がられるような後輩にも、憧れられるような先輩にも、自慢の同級生にもなれませんでした。
それでもFORZAの一員としてフットサルができたことは自分の一生の財産になったと思います。

4年間ありがとうございました。

#1  原 一彰
学年:4年
学部:経済学部 / 総合経済学科経営と会計コース
出身地 / 出身校:長崎県 / 長崎北陽台高等学校

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