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ニュースが人に危害を加える恐れのある3つのこと

テレビ、ラジオ、新聞…様々なメディアで日々たくさんのニュースが報道されています。世の中の流れを掴むために情報を収集することは大切なことです。ビジネスパーソンの基本的な心構えとしても重要視されています。

一方で、あまりに情報を収集しすぎることで、ちょっとした問題が置きていることを自分はロルフ・ドベリ氏が書いた「ニュースダイエット」の本から学ぶことができました。

例えば、先日東京五輪が開幕しましたが、開催までに沢山の報道があったことは周知の事実。そして、あまりにまとまりのない報道内容に振り回されて、その人の思考に影響をもたらすという状況も生まれてしまいました。言葉選ばす言うならば、己の意思のない人ほど、報道によって洗脳されてしまうのです。

残念ながら自分もその一人でした。己の意思がない故に、ネガティブな報道に落ち込み、怒りを覚える。必要のない無駄なストレスを勝手に感じていたのです。完全に報道に振り回されていたなと思います。これは決していいことではありません。

久しぶりのnote。今回はこの「ニュースダイエット」から学んだニュースが与える可能性のある恐ろしいことを3つにまとめて記そうと思います。


1:ニュースは人の健康を配する恐れのある危険な存在になりかねない

前提として、ニュース自体を否定するわけではありません。1つのテーマに対して、徹底的に深堀り事実の因果関係を説明した内容もあります。

しかし、質よりも量がどことなく好まれる傾向にある人間の心理においては、テーマを深く掘り下げた1本の記事より、簡単にまとめられた10本のニュースのほうが好まれるようです。

人間は情報が多ければ多いほど自分の判断に自信を持つと言われており、その欲求を満たすために沢山の情報をインプットします。それ自体は決して悪いことではありません。しかし、その情報においてはネガティブな内容のものが割合としては多くなっているのです。そして人間はネガティブな内容ほど良くも悪くも反応してしまいます。

厄介なのはニュースを提供する人、つまりマスコミの多くはこの心理を利用して、ポジティブな内容よりもネガティブな内容に置き換えてしまうのです。そこに事実の情報はありません。

少し昔の話にはなりますが、ドリフターズの加藤茶さんが45歳年下の女性と結婚することになった際、今でこそ理想の夫婦だと称賛されていますが、結婚当初多くのマスコミはネガティブな内容をこれでもかというくらい発信し、その影響を受けた方は非情なまでのバッシングを夫婦にぶつけたのです。

マスコミの作戦に多くの人は己の意思をコントロールされてしまう。このようなことが積み重なると、交感神経が過敏になり、ステンレスホルモンであるコルチゾールが放出されるなど、知らず知らずのうちに精神的なダメージに繋がる危険性があるのです。

精神的な健康を害してしまうことは、見た目には分からず、また治りにくいため、非情に厄介です。また、当然ですがマスコミの発信によって加藤夫婦も相当苦しかったと振り返っています。ニュースは一歩間違えれば健康を害する恐ろしい凶器にもなるわけです。


2:ニュースの内容の大半は自分ではどうすることもできないという事実により、無力感を与えてしまう恐れがある

個人的には池袋で起きたひき逃げ事件の加害者は許すことはできません。今回の求刑に関して、ここでも多くのマスコミはネガティブな情報を発信します。一方で現役弁護士の方はこのような動画をYouTubeにアップし、客観的視点で語っています。

正直、マスコミの情報よりも、この方の情報の方が受け止める情報としては正しいのではないかと思います。

そして何よりも、この件で我々がどうすることもできないのです。できるのは裁判官のみ。

著書のなかでは、このようなニュースで報道されていることの多くが自分ではどうすることもできないため、どことなく脳が受け身になってしまうことを危惧しています。それを学術的に「学習性無力感」と呼んでおり、これがニュースの世界だけでなく、自分の日常においても出てきてしまうというのです。

勘違いしないでほしいのは、自分が動くことで何かが変わる可能性もあるとういうことです。島根松蔭の野球部の首相がSNSで試合開催を訴え、それをニュースで知った人は拡散することで、結果試合をすることができました。
何かを変える一助になることは十分可能です。

できもしないことばかりを聞いているより、自分が動くことで少しでも解決に近づく情報を聞いた方がいいと思います。


3:簡潔にまとめられたニュースは人の思考を妨げる恐れがある

ここはちょっと専門的な要素も多く難しかったのですが、自分なりにまとめます。

いろいろなことを考えたりするうえでは「集中力」がいかに高いかが重要です。勉強もダラダラ3時間するより集中して1時間の方が効率がいいのは間違いありません。

集中するときは、あらゆるものを遮断しそのことだけに専念する事が重要なのですが、著書によると、ニュースはその集中を妨げる可能性があるとのこと。

例えば、WEBでのニュース記事において、記事内に含まれる他ページへのリンクが多ければ多いほど、その記事の理解度が低くなるという研究結果が出たようです。リンクの箇所を見るとクリックすべきかどうかを迷うことで集中力に影響するのだとか。

深刻な状況になると脳の前帯状皮質という注意力や論理的な思考に関わる部位の脳細胞が少なくなるなど「脳の構造」が変化してしまう可能性があるとのことで、もしこれが事実ならばちょっと怖いですね。

現代ではインターネット&スマートフォンにより、あらゆるニュースに接することが容易になったことで、これらを助長させる恐れもあるわけですから。気を付けないといけません。


マスコミの戦略に振り回されず、本当に必要な情報をニュースからインプットし、自分なりに考え、アウトプットと言う名の行動を!

著書の中には「ニュースを一切読まない」的なことも書かれており、それ自体結構斬新だなと思いました。ただ、自分としては繰り返しですが、ニュース自体は決して見てはいけないものではないと考えます。

前述のマスコミの戦略に流されず、その情報に対してネガティブにならない。逆に情報を取捨選択し、自分が行動することが賢明かどうかを見極めることが大切だと思いました。

これを書いている今も、東京五輪の開会式を巡って賛否両論が出ています。
色々なニュース記事にヤフコメ(ヤフーニュースのコメント)見て、変に苛立ったり、ストレスを溜めてしまうのは正直いみのないことです。なぜなら開会式はもう終わってしまっていますし、そこにエネルギー使っても何も変わりません。

だとしたら、ニュースからのインプットに対して、せめて自分ならこうしていたという自分の考えをアウトプットすること。そして行動する方がよっぽどプラスです。

個人的には石垣島の環境問題に関するニュースを見て、「自分に何かできないか」を考え、結果、日々海岸のゴミ拾いを行っている以前の職場の同僚の姿、働き方が何よりもカッコいいと思います。

自分も必要以上にニュースに流れない生き方、働き方を模索していきたいと思います。


※以下の動画でさらにわかりやすく解説されています


※ニュースダイエットの書籍はこちらに掲載されています


WEBディレクター5年、WEBプロデューサー3年、WEBアドバイザー(コンサル)3年を経て、現在は自社部門のWEBマスターをしながら、デザイン、ブランディング、動画編集スキルなどを勉強中のゼネラリスト。