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フリーランスのための源泉徴収の計算(消費税込みの請求額に対する源泉徴収額は報酬の11.231%)

2020年分の確定申告を済ませた。来年、確定申告をやる頃には全部忘れているだろうから、ここに確定申告の要諦をまとめておきたい。

(今回覚えておきたい数字は11.231%、98.769%、99.79%の3つだ)

1)請求

報酬+消費税(10%)
(「税込で」と言ってくるクライアントもいる。受注時に頭の中で税抜き額を算出しておくこと)

2)振込

※これがくせ者で、主に3パターンある。

A)消費税込みの金額が源泉徴収の対象になっている場合

報酬が100,000円とすると、消費税込みで110,000円。
源泉徴収税額は110,000円の10.21%で11,231円(1円未満切り捨て)。


つまり口座には
110,000円-11,231円=98,769円
が振り込まれている。

※この場合、源泉徴収額は報酬の10.21%ではなく11.231%となる。

報酬をxとすると振込額は、
=1.1x-0.11231x
=0.98769x

言い換えれば、振込額は報酬の98.769%。

B)消費税抜きの金額が源泉徴収の対象になっている場合

(私の取引先で言うとア社が該当)

このケースでは源泉徴収税額は100,000円の10.21%で10,210円(1円未満切り捨て)。

つまり口座には
110,000円-10,210円=99,790円
が振り込まれている。

報酬をxとすると振込額は、
=1.1x-0.1021x
=0.9979x

言い換えれば、振込額は報酬の99.79%

国税庁のサイトによると、Aパターンが正式らしいが、このBパターンでも「差し支えない」とのこと。
私のクライアントはAパターンが多いがBパターンもいる。
「税抜きの報酬額により近い金額だぞ」と思った時はBパターンということ。
報酬に対して1.021%(100,000円だと1,021円)違うから、国税庁が推奨しないBパターンだと外食ランチ1食分浮くということだ。

C)報酬と同じ金額が振り込まれている場合

レアケースだが、報酬と振込額を同じにしてくるクライアントもいる。
報酬と振込額が100,000円の時、源泉徴収額はいくらか?
条件がAパターンの場合、報酬の1.1倍に源泉徴収(10.21%)を掛けて、11,231円。
(つまり報酬の11.231%)
条件がBパターンの場合、報酬に源泉徴収(10.21%)を掛けて、10,210円。
(つまり報酬の10.21%)

なお、A~Cパターンで算出した金額と振込額が合わないことがたまにある。それは振込手数料を引かれているということだ。先方から申告してくることはないので、こちらで算出するしかない。

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