椎間板ヘルニア 簡単まとめ
腰椎椎間板ヘルニアの病態について書いています。
安楽姿位(腰への負担を減らす姿勢)や注意点なども書いています。
なったばかりで症状の強い時期にもご活用いただけます。
※痛みや痺れが強い腰痛は脊椎(背骨)や椎間板に問題が起きている可能性も高く、早目の整形外科受診をお勧めします。
ぎっくり腰とヘルニアの初期は区別がつきにくいことが多いです。
数日のうちに少しずつ緩和してくるようであれば、ぎっくり腰である可能性が高いですが、自己判断は禁物です。
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腰椎椎間板ヘルニアは、
腰椎(背骨)の間のクッション材である椎間板が所定の位置から飛び出してしまった状態です。
飛び出した椎間板は神経や周辺組織を圧迫します。
【ヘルニアの正体】
正確には椎間板の中心にあるゲル成分「髄核」が飛び出します。
椎間板というと硬いもののような印象ですが、線維性の組織にゲル状の組織が包まれているのが椎間板の姿です。この構造によって脊柱(背骨)に動きを与えています。
【症状】
飛び出し方によって症状に差が出ますが、主な症状は腰から脚の痛みや痺れです。力が入りにくいといった症状がでることもあります。
【痛みの強い時期の対処法】
痛みの強い時期の対処法の基本は、予後をよくするため、
・さらなる飛び出しを防ぐ
・痛みを感じる時間を短くするまたは痛みを少しでも抑える
です。
意外かもしれませんが、腰への負荷が少ない姿勢を順に並べると寝る・立つ・座るになります。
(姿勢良く座っていても、立位の1.4倍もの負荷がかかってしまうのです・・!)
寝転がることが難しい場合は立っていた方が楽ですが、立ち続けることもできないので、寝た状態に近い姿勢で対応すると良いと思います。
楽な姿勢を選んでください。
立ち上がりを考えるとベッドが理想です。
○基本の姿勢
なるべく腰から背中で浮いている部分がないようにします。
脚も曲げた方が腰は楽です。
○横向きの姿勢
(腰痛がある方は股関節の硬さなどで横向きの方が楽な方もいます。)
こちらも腰が浮かないようにして、上になる脚もクッションで支えると楽です。
○うつ伏せがの姿勢
下にクッションを入れ腰が反ったりお腹が浮いたりしないようにします。
【起き上がる・立ち上がる】
基本的に一度横を向いて腕の力で行います。
起こしてもらう時も同様です。
仰向けのまま起きようとすると腰周りに力が入り難しいことが多いです。
立ち上がる際も前方につかまるものがあると楽です。
リクライニング機能がある寝椅子やベッドがあれば、そちらを使うと良いですね。
【洗面台などでかがむ動作が必要な時】
基本はかがまないようにしたいですが、もし必要な時は片脚を少し曲げておくと楽です。
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【飛び出した椎間板(髄核)のゆくえ】
通常数週間〜1ヶ月経つと飛び出した髄核は代謝され縮小または消失します。
それと同時に神経などが圧迫から解放され症状が和らいでいきます。
【ヘルニアはどうなるのか】
症状が強い場合は硬いコルセットなどで保護します。
椎間板は再生されないため、症状が和らいでも腰椎のアライメント(位置関係)異常や不安定性は残ります。
またコルセット期間が長いと筋力低下なども出ます。
動けるようになってきたタイミングで、
・痛みや神経刺激でかたくなった腰や脚の柔軟性改善
・適切な体幹〜下肢トレーニング
を行うことが再発予防の観点からも望ましいです。
その際は、マニュアル化されたメニューではなく、あなたの体の状態にあった適切な指導をしてくれる場所でメニューを組まれることをお勧めします。
リハビリに行かれている方はその病院などが良いでしょう。
人の身体は千差万別で、これさえやれば大丈夫というものはありません。
ネットの偏った情報によって症状が悪化してしまった方も多く見ています。
これから先も付き合っていく体のこと、ぜひ大切になさってください。
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