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世田谷クロニクル

すこし前ですが、こんなサイトを見つけました。

「世田谷クロニクル 1936-83」

昭和30-50年代にかけて、映像史上はじめてひろく普及した動画メディア、8ミリフィルム。当時の世田谷を映した84巻の8ミリフィルムを公開したサイトです。SNSや展示会ではフィルム提供者の語りを手がかりに、昭和をたどる企画なども行っています。

世田谷区ある生活工房という文化施設では、「穴プロジェクト」というデジタルアーカイブプロジェクトが行われています。
「穴プロジェクト」では昭和の世田谷を映した8ミリフィルムをデジタルアーカイブする活動をしていて、そこで集まった無音のホームムービーを「世田谷クロニクル」というサイトで公開しています。

当時、世田谷区に住んでいた人たちが持ち寄った、家庭で撮られた映像。
見ず知らずの人たちですが、彼らの過ごしていた日常やいろんなストーリーを覗き見する感じで。なんだか惹かれますよね。

それぞれの映像にはフィルム提供者からの当時のお話が一緒に掲載されています。その他に展示会も開催されていたようで、提供者の語り(記憶)を手がかりに、「令和という時代を歩みはじめた私たちの“現在地”を照らし出す」という企画展もありました。
普段自分が生まれるよりも前の時代のことに触れる機会はあまりないので、今では変わってしまった当時のいろんなことが垣間見れたりしておもしろいです。
また、思っていることや触れ合う感情って外からはなかなか感じられないものですが、提供者のコラムに目を通した後にまた見ると、映し出される人の表情や動作など少し感じ方も変わってきたりします。

世田谷クロニクルはSNSでも発信されていて、Twitterでは動画と共に提供者の似顔絵とコラムも投稿されています。ぽつりぽつりと、その人がつぶやいているような感じがまた良いです。


サイトには84本のフィルムが紹介されています。昭和11年〜53年までの映像で、中にはカラーのものもありました。順に見ていくと、時代の移り変わりも分かり面白かったです。

わたしが気になったのはこちら↓

『ラジオ体操』
昭和16年夏 住吉神社(三重県)
撮影者(35歳)の長男が入学した国民学校には、国旗が掲揚され、二宮金次郎像が建っている。夏休みには揖斐川の畔の住吉神社でラジオ体操が行われた。当時は携帯ラジオもなく、大きな箱型ラジオを担ぎ、長いコードで電源を取っていた。提供者の回想によれば、現在のラジオ体操と比べ、きびきびとした軍国調であった。指導者の号令で勇ましい天突き体操もあった。

今から80年前のラジオ体操です。
見てもらうと分かるのですが、いまのラジオ体操とほぼ一緒なのです。80年も前からラジオ体操って変わっていないんだな〜〜と。
しかもラジオ体操といえば「小学生の頃、夏休みに早起きしてやる」ものだと思っているのですが、それも80年前から変わっていない。なんだかとても格式のある伝統的な夏の行事に思えてきます。

このサイトを見つけたのは半年ほど前ですが、ずっとスマホのブラウザタブを開いたままで(笑)、時間があるとたまに見たりします。一度見た映像でも、自分の日常と重なってまた新しい発見があったりします。
みる人によって全然感じ方や捉え方も違うんだろうな。
ぜひ興味が湧いた方は見てみてください。

今日はこの辺で、それではまた〜!



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