会社員、ハンドメイドイベント出店に挑む
芸術の秋…各地でいろんな展示やイベントが行われていますね。
私もデザフェスなどに足を運び、いろんなクリエイターさんの発想と技術力に胸をドキドキさせています。出店される方は皆さんオーラがあり、とにかくキラキライキイキしていて、自分もいつかそうなりたいなあ…なんてよく思っていました。
……なら今なってみようか…?頭の中の大谷翔平選手が「憧れるのをやめましょう…」と囁いてきたので、それなら出てみようと決心したのが今年の春でした。
家からの近さやイベント規模などを加味して、「マクハリハンドメイドフェスタ」への出店を決めました。
趣味でチョークアートという絵を10年ほど描いているので、チョークアートのワークショップを開くことにしました。とはいえ普通の会社員をしている身なので、出店のノウハウも準備の時間もございません。
備忘録でもありますが、出店までの奮闘記をお楽しみください。
【イベント5ヶ月前〜】応募しないと始まらない!
イベントは11月ですが募集は6~8月にかけて行われます。
申し込みフォームからざっくりとした出店内容や作品の写真、SNSのアカウントなどを記載して応募します。
どれほどの倍率かわからないのですが、私は6月に応募して1週間後には出店決定の通知がされました。出るだけならやる気さえあれば簡単にできてしまうんだな、、と思いました。痛手の出費の入金も済ませ、これでいよいよ引き下がれなくなった・・・!
ワークショップブースは広いので、物販のブースよりも出店費が高めです…この費用は回収できるのか。。
【イベント3ヶ月前〜】 何するよ!必要なものはなんなんだ!
ワークショップの内容が決まらなければ何も準備できないので、まず描く絵を決めることにしました。初心者でも簡単に描けて楽しんでもらえる絵の案をいくつか考え、友人にアンケートをとり、図案はあまり困らず決定。
なんとなくやることが見えてきて一安心しましたが、イベント出店はそんなに甘いはずがないぞ…?と思い直し、Youtubeでイベント出店のノウハウ系の動画を検索。するとやはりワークショップの内容を考える以外にもタスクがわんさか見つかりました。
当日の荷物の搬入をどうするか?(車?ハンドキャリー?郵送?)
お釣りの用意(どれくらい用意するべきかのリサーチから…)
ブースの配置決定、足りない備品(机やイス)を申し込み
ブースに人を呼ぶためのディスプレイ準備
チラシを作る、SNSでの集客などの宣伝
名刺の用意
価格や目標売上の決定
当日のアシスタント探し(一人では無理と判断)→アシスタントにチョークアートを教え込む
大変だ!やることしかない!
そしてやっと動き出しが3ヶ月前からではかなり出遅れていたことに気づいたのでした…
【イベント1ヶ月前〜】 アピールタイム!
自分がハンドメイドイベントに遊びに行くときは、必ず事前にどんなお店があるかリサーチします。ブースが多いと全てを回りきれないので、行きたいブースの目星をつけるためです。
ということは、出店側としてはどこでどんなことをするかアピールしなくてはいけません。出店歴がなくファンもいない私はなおさらです。
SNSでイベントのハッシュタグ「#マクハリハンドメイドフェスタ2023」をつけていくつか投稿しました。それらの投稿はいつもの投稿より4倍近く閲覧があり、フォロワー以外のリーチが特に多くありました。
実際に投稿を見て、チョークアートに目星をつけてくれた方も何人かいました。
【イベント初日①】集客の要!ブースを準備だ!
ラスト1ヶ月は終わる気のしない準備で目まぐるしく忙しく、会社員をしながらイベント出店する過酷さを目の当たりにしました。直前になって不安からイベントブルー(こんなに頑張ってるのに誰も来なかったらどうしよう…なんのためにやってるのかな…的な気持ち)を起こしてしまい、家族らに励ましてもらいながら当日を迎えました。
が!当日になれば元気が出て気合十分!!
初日の開場は11:00。
朝が苦手なので9:00に現場入りしましたが、その頃には周りの出店者さんのほとんどは設営がかなり進んでおり早速遅れを取りました。早いと7:00台から準備してる方もいるそうです。
出店初心者にとってのハードルが高かったのはブースの装飾。
いろんなイベントのブース写真を調べていましたが、のぼりを出したり、大きなイーゼルと看板を用意していたり、自分達をアピールする道具が揃っています。
さらに出店慣れしているだろう多くのブースでは自前のテーブルや椅子、大型の組み立てディスプレイを所持していてブースの世界観がしっかりできあがっています。
予算もなく大掛かりな道具の準備ができない中で、なんとか考えた当日のブース装飾がこちら↓
イーゼルや布ボックスなどどれも100均で揃うものを使用したので、テーブル以外でかかった費用はトータル1000円ほどでしょうか。会場内最安値のディスプレイかもですが、恥ずかしくはない仕上がりになりました。
特にタブレットで動画を流すのは効果があったようで、それを見るためにブース前に立ち止まってくれる人がたくさんいました。狙わずですが、ちょうど子供の目線の位置にあったのでしっかり目線を奪ってくれました。
スライドショー設定にしておくと永遠にループしてくれます。心配だった充電も意外と平気で、1日流しても残40%ほどで余裕でした◎
他で動画を流しているブースは見当たりませんでしたがこれから流行るのでは…?
【イベント初日②】所感
最低限の準備が整った頃に開場。
開場前から並んでいる人の中には、一目散にお目当てのブースに行く方もいるようです。多くのお客様は一旦どんな出店があるのか全体を眺めたいようで、開場1時間ほどはブースも静かでした。本当に誰も来なかったらどうしよう…と冷や汗が出てきた頃にぼちぼち体験者が増えていき、昼頃にはありがたくも賑わいを見せてくれました。
大人と子供=1:1くらいの割合で参加されるかな?と予想しましたが、実際は3:7くらいで子供たちが多く、想像を超える賑やかなブースとなりました。
目まぐるしく過ぎた1日目の所感をまとめてみます↓↓↓
【1日目の反省点と気づき】
・他の出店者さんのブースも見たいが時間がない
→2日目は余裕を持って準備を終わらせ開場前に他のブースも回りたい
・ブースの飾り付けがすぐに取れてしまう
→2日目は強力なテープで補強
・お子様の体験者が多く、狭いブースで親御さんの居場所がない
→次回出店時は椅子を多めに用意してもいいかも
・講師2人で最大6名の体験者を見るのはかなり限界
→ワークショップを時間予約制にしているブースもあり見習いたい
・ご飯を買う時間も食べる時間もない
→飲み物だけは必ず事前準備、パッと食べられる食事を用意する
・イベント終了後、ほとんどのブースでは売り物や道具に布カバーを被せるなどの対応をしていた
→出店経験がなく知らなかった。。次回出店機会があれば用意を検討する
・覗きやすいブースレイアウトにできたのはよかった
→楽しそうな様子が見えると、子供が「やりたい!」と言ってくれる
・賑わっている時間には体験希望をお断りするケースも出てしまった
→やっぱり時間予約制を考えてもいいのかも
【イベント2日目】所感
2日目は1日目より1時間早い10:00開場。準備はほとんどないので9:00に現場に入っても、開場前に他のブースを見たりクリエイターさんとお話する時間を作れました^^
前日よりもお子様の来場がぐっと減ったのが印象的でした。日曜日はお家でゆっくり、というご家族が多いのですかね。
大人の来場が多いのと、自分達も慣れてきたこともあり1日目よりは余裕を持って対応できました。
【イベントを終えて〜】やはり素人には難しい。でもワクワク感と達成感は十分で大満足。
なんとか土日を乗り越え月曜からは普通の会社員に戻りました。
夢のように過ぎた2日間でしたが、忘れないうちに全体を通しての反省もしてみます。
■売れ行きの判断ミス
今回黒板サイズは大/中/小の3種類を用意。
松竹梅の法則という「選択肢が三段階であると真ん中を選ぼうとする」行動心理があるじゃないですか…それに基づくと一番人気なのは中サイズだろう!!と意気込んで在庫も用意していましたが、実際の人気は一番在庫を用意していなかった大サイズ。大きな誤算でした。
見当違いの原因として、予想以上にお子様の体験者が多く、子供だとやっぱり大きいサイズで絵を描きたいという気持ちがあったのだと思います。一般論を鵜呑みにし過ぎず、自分の企画の特徴を考えるべきだったと反省。
■お金と時間をかけるポイント
自分の完璧主義な性格もあるのかもしれませんが、チラシも手順書もブース装飾も全部頑張りたい…!という気持ちで挑んでいるうちに若干キャパオーバーを起こしていました。「家のプリンターよりはコンビニの方が印刷が綺麗…!あ、できればラミネートもしたい…!」などこだわっているうちに準備費もかさみました。
せっかくなら準備も心の余裕を持って楽しくしたいものです。次回(あるのか!?)は「今回限りのものは頑張り過ぎない」というルールを作ろうと思います。ブース名の入ってしまう今回限りのチラシなどは頑張り過ぎず、今後も使える名刺やテーブルクロスは多少こだわる、のようなことです。
限られた時間とお金を有効に使うための取捨選択をすべきでした。
■みんな気になる売上のこと
今回は出店費を超える売上が出たものの、準備にかかった費用を鑑みると若干の赤字。もちろんプライスレスな経験を得たので大満足ではあります。ただ、期待以上に賑わってくれた私のブースでも利益にはならず、これを本業として利益を出さなければいけないクリエイターさん方は大変な努力をされているのだろうなと感じました。
日頃のテレワークで培った体力不足の体で2日間イベントを行うのは大変な経験ではありましたが、イベント後に打ち上げで食べた焼き肉は五臓六腑に沁み渡る美味しさでした・・・
また機会があれば、今回の経験を活かした更なる良い企画で出店してみたいなと思っています。
長々とした振り返りにお付き合いいただきありがとうございました^^
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?