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【鑑賞レポート】~流行に流されず、西洋の伝統技法を日本へ移植することに成功した画家~ 「生誕130年 没後60年を越えて 須田国太郎の芸術|三つのまなざし」展
今年ヴェネチア・ビエンナーレのついでに西洋古典絵画を見たこともきっかけとなったのですが、今回は現代アートではなく、日本の近代絵画の展覧会のレポートをします。 世田谷美術館で2024年9月8日まで開催されている須田国太郎(1891-1961)の展覧会。これだけ纏めて須田国太郎を見るのは初体験です。 会場の年譜を見ると春陽会(1922年に梅原龍三郎や中川一政らが創立)への誘いを画風が合わないと断り、独立美術協会(1930年創立)の最初期に里見勝蔵らから誘われて所属したこと
【鑑賞レポート】2024年「第8回横浜トリエンナーレ」がプチ炎上したのはなぜか ~炎上した理由は政治的な美術展だったからか、工夫すべき点はなかったか~
会期大詰めの横浜トリエンナーレ。SNSで賛否が激しく分かれている。論点の中心は政治的な美術展は是か非かということ。過去、現代アート界隈では大きく話題になったものだけでも2019年のあいちトリエンナーレ、2023年のドクメンタ15と国内外でたびたびクローズアップされてきた。 この問題はドクメンタではともかく、少なくとも日本についてはアート、美術、芸術というものをどのように位置づけしてきたかという日本と西洋との歴史的な相違にも起因しており、それを昨今ではSNSが煽っているとい
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【鑑賞レポート】2024年第60回ヴェネチア・ビエンナーレ ~ 英語が読めなくても「タイパ良く」見る方法 ~【Viewing Report】 The 60th Venice Biennale 2024 ~ How to view efficiently even if you can't read English ~
■ 2024年4月20日から11月24日まで開催されている第60回ヴェネチア・ビエンナーレに行ってきました。 英語があまりできず、海外旅行初心者、海外芸術祭初体験の身ですが、多少の参考になればと思います。下記が公式サイトですが、開幕から間もない4月下旬に行ったので、出発前に得られた日本語情報は多くはなく、知らない美術家がほとんどでしたし、予習はあまりできず不安の中での出発となりました。 ■ I went to the 60th Venice Biennale. I'm
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