江戸時代もバリアバリュー
障害がありながら将軍を務めた9代目の徳川家重と13代目の徳川家定。家重は重度の脳性麻痺で言語障害もあったとされる。自身の限界を知っていたからこそ、身分に関係なく優秀な人を重用した。
側近の大岡忠光だけが家重の言葉を聞き分けた。将軍就任から15年、家重は忠光らとともに時代を駆け抜ける。忠光が亡くなるとすぐ、家重は将軍の座を息子へ譲り、1年後、忠光を追うように逝った。
15人にいた徳川将軍の内2人が障害者であったことは、人口統計における障害者の数と乖離しない。幕府という強固な