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静岡の「プラモデル」はシェア9割です。

静岡はプラモデルの生産量日本一で全国の9割を占めていますが、江戸時代からの指物などの木工産業がその基盤となっています。
木工や漆器の生産では、木の切れ端が大量に出てしまうために、木製模型飛行機に再利用がはじまります。竹ひごを使った模型飛行機が、当時の戦意高揚のために学校の授業でつかえわれたことも、模型産業が成長する後押しとなっていたようです🛩🌲

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ただし、これだけでは他にも同じ条件の地域があります。
戦後、プラスチック素材が安価で大量につくられると木製模型からプラモデルへの転換が迫られます。木製とプラスチックでは、全然製造工程が違い、各工程では高い専門性が求められます。


静岡は横に長く、木工や漆の他、水産加工やお茶の製缶工場、金型、繊維、パルプなど多くの産業があり、それぞれの専門技術をプラモデルの生産に応用したことで現在のプラモデル産業での分業体制が整備されてきました。
また、静岡の「顔の見える相手同士の信頼関係」を重視する県民性が、下請け工場も含めて静岡エリアでの優位性を築いた要因なのだそうです。
(以上、国学院大学教授の山本健太さんの論文より引用させたいただきました)

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プラモデルは、ガンダムやミニ四駆のブームの時に比べて、出荷量が減っていますが、最近は海外への輸出量は増えています。メーカーのプロモーションが功を奏したことと、日本のモノづくりの品質の高さが評価されているからなのでしょう。

静岡は家具の5大産地の一つなのですが、旭川や飛騨、大川などに比べると最近はあまり元気がありません。
家具も元々は分業制でした。江戸時代から続く技術を生かして「静岡家具」も海外から高い評価されるようになればいいと思います。

ロゴ入りFUTON IMG_059


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