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1月26日はオーストラリア・デー

オーストラリア・デーは、1788年のオーストラリア大陸発見を記念して毎年1月26日に開催される日本でいうところの「建国記念日」ともいえる大変重要な祝日です。
オーストラリアのはじまりを祝う日なので、全州を通して祝日となり、オーストラリア全域で祭典が行われています。

と同時に、先住民アボリジニーの人たちにとっては侵略が始まった日、インディベーション・デイ(Invasion Day)となっています。Invasion とは "侵略" を意味し、その名の通り「侵略の日」となっています。

オーストラリア・デイ:イギリス人がオーストラリアに入植し、開拓が始まった日
インベージョン・デイ:先住民アボリジニーの人たちが、イギリス人の人たちに土地を奪われ始めた日

https://auvibes.com/archives/6281

ファーストネーションと呼ばれる先住民アボリジニーの人たちにとっては、オーストラリアデーは1788年にアーサー・フィリップ船長と第一艦隊がオーストラリアにやってきて、収奪と大量虐殺が始まった日との認識のようです。
同時に何千人もの移民コミュニティーが、オーストラリアの市民権取得を祝います。

*2021年の国勢調査(センサス)によると、出生地が明記されていない人を除くと、オーストラリアの人口の29.3%にあたる700万人以上が海外で生まれたとされています。

また、今年は大手スーパーマーケットのWoolworthがオーストラリアデーをテーマにした商品を取り揃えないとし、大きな波紋を呼んでいます。マーチャンダイジングの面では、売上の急激な減少に基づいて、特定のオーストラリアンデーの一般商品を在庫しないという商業的決定との話もありますが、上記の背景のもと、元々、賛否両論あったオーストラリアデーに一石を投じた感はあります。

これは多文化コミュニティーが抱える課題なのでしょう。世代間トラウマ、制度的人種差別、刑事司法制度など、さまざまな問題を抱えています。オーストラリアデーで日付変更をするべきなどと様々な意見がありますが、よりよいコミュニティーを作っていくためにどうしたらいいのかを考える良い機会なのでしょう。移民の私もBBQや花火でオーストラリアデーを楽しみたいと思います。

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