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ラッパーのような頭の回転が手に入る!?オーディオブックを使った能力開発法

 私はよくラップを聴いたり、フリースタイルバトルを見るのですが、ラッパーの言葉の速射砲にまったく耳が追いついていかないことが多々あります。
 観客が盛り上がっていても、「え? 何を言っているのか、みんなわかってるの?」と驚くこともしばしば。もちろんこれはディスでもなんでもなく、にわかの私の耳が慣れていないだけです(そもそも、ラッパーの人となりや作品、バトルをしている2人の因縁やビーフとか、コンテクストを知らないと言葉の重みを解釈できない、という難しさもありますが)。
 あとで文字起こしを読んで、ようやくリリックに感動するという有様です。

 ちなみに、私がラップにはまったきっかけが「NEWS RAP JAPAN」。ラッパーが時事ニュースをラップで解説したり、討論するという挑戦的な番組だったのですが、今では地上波のテレビでも活躍している呂布カルマさんがレギュラー出演しており、よくモリカケ問題を解説していました。
 せっかくなんで、いくつかリンクを貼っておきましょう。字幕があるので、素人でも楽しめます。

 即興で意味のある言葉を音に乗せることができるなんて、ラッパーの頭の回転はすさまじいのひと言です。
 しかし、この頭の回転の速さを手に入れる本の読み方があるのです。いえ、正しくは本ではなくオーディオブックの聴き方ですね。
 それを解説しているのが井上裕之『潜在能力が開花する速聴インプット術』。

 速聴にはさまざまな効果があるのですが、ここではその1つである「頭の回転を早くする」にフォーカスして、該当箇所を本記事用に一部抜粋・改編してご紹介します。


速聴によって開花する潜在能力とは?

 速聴によって得られる、あるいは開花させられる能力というのはたくさんあります。
 それこそ、思考力、理解力、洞察力、記憶力、発想力、コミュニケーション能力……。挙げればきりがないですし、挙げれば挙げるほど疑わしさが出てしまいそうなので、本書では次の6つの潜在能力を得ることを目的に読んでいただきたいと考えています。

効果が出るまでが速く、実感しやすい能力
①相手の気持ちを汲み取り、最適な返答ができるコミュニケーション能力。
②短時間でタスクをこなす集中力。
③以前よりも速く本が読めるようになる速読力。

効果が出るまで遅く、実感しにくい能力
④自分にとって最良の選択がすぐにできるようになる判断力。
⑤並行して異なる作業を行うマルチタスク能力。
⑥ワーキングメモリ(作業や動作に必要な情報を一時的に記憶・処理する能力)の容量が増えることでアップする記憶力。

 記してあるとおり、わりと速く実感できるものもあれば、反復することでようやく得られるものもあります。また、能力が上がったにもかかわらず自分では実感できず、まわりからの指摘でようやく「ああ、そうか」と気づくものもあります。
 速聴を何回か試すと、あることを感じます。それは、速聴したあとの時間の流れの遅さです。これが、「効果が出るまでが速く、実感しやすい能力」の正体です。
 速聴が習慣になると、速聴をしていないときの生活が非常にスローに感じます。たとえるならば、時速100キロメートルで走行した高速道路から一般道路へ減速して降りたときの体感速度です。スピードメーターが示す時速60キロメートルよりも、遅く感じるという人が多いはずです。まさに速聴も同様で、高速音声に頭が慣れると等倍速に戻したときはもちろん、会話したり、テレビを見たりするのも、しばらくゆっくりに感じます。
 それは「頭の中に余裕が生まれている状態」とも言い換えることができます。すると、思考の言語化や、複雑な概念の理解などがスムーズに行えるようになるのですが、これがコミュニケーション能力や集中力、速読力のアップに直結するのです。

コミュニケーション能力が上がる―速聴で得られる能力

 速聴とコミュニケーション能力の関連性については、なかなか結びつかないかもしれません。
 しかし、相互に関わり合っているのです。
 私はセミナーなどの質疑応答に困ったことがないのですが、これはやはり速聴による賜物です。相手が言っていることの要点をつかむのがうまくなるのです。
 速聴によって言葉を速く聴き、理解できるようになったぶん余裕が生まれて、相手の言葉以外のところにも意識が向けられるようになったことが一番大きいと感じています。
 お笑い芸人さんの会話の瞬発力はスゴイですが、もしかしたら同じような頭の回転をしているのかもしれません。
 セミナーを開催するような大きな会場で、しかもたくさんの人がいるところでは、挙手して質問をするのは勇気が必要ですし、たいていの人は緊張することでしょう。当然、たどたどしかったり、言葉足らずだったりの質問が出るのも仕方のないことです。
 あとで音声を文字起こしして文章として読んでみると、質問の体をなしていない「質問」がたくさんあります。のちにスタッフから、「先生、よくあの方がおっしゃっていたことを理解できましたね」と言われることがしょっちゅうあります。
 では、なぜそのような「質問」に「回答」できるのかというと、速聴に慣れた頭にとっては、通常の時間が流れている状況においては、多くの情報を察知することができるからです。
「この方は、○○という問題で困っているから、それを解消するアドバイスがほしいんだな」と、相手の言葉、声、表情、しぐさ、年齢、性別、セミナーの内容、会場の雰囲気……といった言語はもちろん、非言語の要素も合わせて統合的に解釈する余裕が生まれるのです。
 そして、「つまり、あなたが言いたいことは○○ということですよね」と補足してあげると、我が意を得たりという表情をされます。
 ただし、非言語の情報については人それぞれなので、違う人が同じ質問をしたら、私の回答は変わってしまいます。相手や時間が変われば、まったく逆のことを言うのかもしれません。しかし、それは私がいい加減に回答しているからではなく、「生きた」コミュニケーションをしているからです。
 紙面上のやりとりだったら、回答は1つしか書けませんが、せっかくセミナーに足を運んでくださったお客様とリアルで話すのですから、できるだけ相手から情報を引き出してアドバイスをすべきです。そして、それが速聴のおかげでできるということです。
 もちろん、私が開催するセミナーは主に成功哲学(潜在意識)や自己啓発をテーマとしたものが多いのですが、関連情報を徹底的に速聴によってインプットしていることも、この回答力に磨きをかけた要因であることは間違いありません。
 速聴を使った勉強法によって医大と医師国家試験に合格したある医師によると、患者さんの問診にもこのコミュニケーション能力が活かされているそうです。問診時間は他の医師と同じか、むしろ短いくらいなのに、「他の先生と違って、○○先生はよく私のお話を聞いてくださる」と、頻繁に言われているとのこと。患者さんの悩みや知りたいことを瞬時に判断できる速聴脳のなせる技です。
 コミュニケーションの場は質疑応答や問診の場面ばかりではありません。
 ビジネスでも日常でも、自分が必要とする情報をキャッチする嗅覚が研ぎ澄まされますし、人と話すときも言葉も内容も明瞭に伝えることもできるようになります。「どのように答えていいものか……」とか、「相手が何を言いたいのか意味がよくわからない」という場面が大幅に減るのです。
 したがって、私は会議での発言やファシリテーション、プレゼンテーションが苦手な方には速聴をすすめているのですが、実際に実行した方から「会議やブレストでも、昔はいっこうに意見がまとまらずに相手をイライラさせていたが、今は自分がリードする側になっている」というお話をよく聞きます。


 私自身、30分間3倍速で速聴したあとに、初見のフリースタイルバトルを聞いたのですが、驚いたことにほとんどの言葉を聴き取ることができたのでビビりました。速聴は本当に即効性のある方法です。
 本書では、本書を含む7タイトル分のオーディオブックが読者特典として入手できます。まずはそれを使って、速聴を試してみてください。

(編集部 いしぐろ)

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