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求む、改善!ここが変だよInDesignの脚注の設定

書籍には協力してくださったデザイナーさんやライターさん、DTPオペレーターさん、イラストレーターさんなどのクレジット表記が目次の最後や奥付などに記されています。
じつは、弊社の本のいくつかには「本文デザイン:フォレスト出版編集部」「DTP:フォレスト出版編集部」というクレジット表記があります。どういうことかというと、編集者が本文をデザインしたり、DTPをしている本になります。

こういうやつです。目次もデザインしております。
「フォレスト出版編集部」名義のクレジットがある本をご購入の方、ありがとうございます!

「出たがりだな」「いちいちそんなクレジットを入れなくてもいいじゃないか」と思うかもしれません。
でも、出たがりだったら自分の名前を入れます。
「入れない」という選択肢も確かにありますが、入れないことによってカバーデザインをしたデザイナーさんが本文デザインもDTPもしているのだと、読者に勘違いさせてしまう恐れがあります。それはデザイナーさんに対して申し訳ない。というのも、私は完全独学でInDesign、Illustrator、Photshop、QuarkXPress(なつかしい!)といったDTPソフトを学んだので、きっとプロのデザイナーさんやオペレーターさんが見れば「しょぼい」と思うだろうからです。デザインに関して自己流のど素人です。

で、なんで自分でやっているかというと、

●自分でやったほうが早い(こういう考え、自分の首を絞めるだけであまり良くないですけど)
●朱字の転記(一つのゲラに複数のゲラの朱字を集約する作業)をしなくてもいい(複数のゲラの朱字を、モニター上のゲラに転記するイメージで作業できる。転記だけで1日潰れることもよくありました)
●予算が浮く(その分の費用はイラストや図版、用紙、加工など、他の部分のクオリティ向上に流用できる。販促にも使える)
●細かい指定をせずとも、自分で好きなように調整できる(「箇条書きの数字①の後ろは八分アキにする」とか、「引用部だけフォントを変え、大きさを14→13.75Qにし、字送りを-0.25Hツメる」とか。昔はペンと蛍光マーカーで指定したものです)

というメリットがあるからです。

そして、目下編集中の書籍も本文デザインとDTPをやっているのですが、脚注が150以上もある本で、非常に苦労しています。
単純に操作をしたり、設定するだけでもたいへんなのですが、InDesignのバグなのか、それとも私のスキル不足なのか、頭を悩ます現象があります。
脚注がある本のDTPはこれまで何回かありますが、そのたびにInDesignの機能がアップデートされて改善されていることを期待するのですが……。
そんな、私が改善を求めている現象がコチラ!

すべての脚注を左ページにまとめることができない!!!!

左ページの小口側に脚注がまとまるようにしたいのに、右ページのノド側にまとまることも。
リンクされている言葉が右ページにある場合、脚注も右ページに入ってしまうわけです。

もともとInDesignは横組みの欧文を念頭に開発されているからでしょう、日本語特有の縦組みの場合にこうした不具合が生じるわけです。仕方ないので、いろいろググった結果、次のように調整しています。

マスターページのノドに回り込みの設定をしたボックスを敷く。

そのうえで、フレームグリッド(テキストボックス)を見開きで横断させます。

見開きで1つのフレームグリッドにすることで、脚注が左ページの小口側にまとまりました。
学術書専門の版元さんはどうやってるんだろう?

ブサイクな方法です。ページが1つ増えたり減ったりするたびにフレームグリッドの位置を調整しなくちゃいけないので面倒です。

以上の問題への対処方法がわかる方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください。先日、知人のデザイナーさんに聞いたところ「わからない」という回答でした。
そしてAdobeさん、もし私の設定ミスでなかったら、次のアップデートのときに改善されていることを期待してますんで。

こんな自己満的でマニアックな記事を最後までお読みいただき、恐縮です。

(編集部 い し ぐ ろ )


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