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森の手入れ

こんにちは!一般社団法人フォレストック協会事務局の川西です。

皆さんは日本の国土の約70%が森林であることをご存じでしょうか?

日本の森林率(=陸地面積に対する森林面積のこと)は、OECD加盟国37ヶ国中では3番目に高い数値で、世界でも有数の森林大国なのです!

出典:林野庁HP 世界森林資源評価2020 Main report 概要 (仮訳)

今回は、その森がどのように手入れされ、管理されているのかを見ていきたいと思います。

天然林と人工林


日本の森林面積は約2,500万haで、大まかな構成がこちら▼▼

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天然林→約5割(約1,340万ha)
人工林→約4割(約1,020万ha)
残り→無立木地など
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天然林とは、主に自然の力で形成されており、人の手があまり入らない森林のことです。

人工林とは主に木材の生産目的のために、人の手で種をまき、苗木を植栽して育てている森林です。育成林ともいわれます。
人工林は、人が管理をしなければ維持できない森林であり、適切な管理が欠かせません

天然林⇔人工林(対義語)


きちんと整備された森林には、私たちの生活を支えてくれる様々な機能が備わっています。
例えば、
水源涵養(かんよう)機能(森林が水資源を蓄え、育み、守っている働き)地球環境保全機能(森林が大気中のCO2を吸収する働き)
などです。

森の多面的な機能 
森林の創出価値は年間70兆円と評されています

一方で、適切に手入れがされないと、森に全く日光が届かず、根が張らないため土がやせていきます。このような状況で大雨や台風などの災害が発生した場合、根が水を吸いきれずに土砂災害が発生しやすくなってしまうなどの危険性があります。

森の手入れ


では、森の手入れはどのようにされているのでしょうか?
主な作業を見てみましょう!
 

①地拵え(じごしらえ)


新しい苗木を植えやすくするために、伐採した跡地に残っている木や枝などを整理する作業です。地拵えを行うことで、安全かつ効率的にその後の作業が進められます。
 

②植栽


苗木を植え付ける作業で、根が活発に活動を始める春に行うのが一般的。小さな苗木を1本1本手作業で植えていきます。人工林の木はスギやヒノキなどの針葉樹が中心です。針葉樹は育ちが早く、まっすぐに成長するので木材として使いやすいからです。

③下刈り


植栽した木の育成を邪魔する雑草やつるを草刈り機や鎌で刈り取る作業です。作業は雑草がいちばん生長する暑い時期が本番で、山仕事の中で一番きついといわれています。
下刈りは苗木が雑草に負けないくらいに育つまで、植林してから8年間ほど続けます。

④除伐


植栽した木のまわりに自然に生えてきた木や、育つ見込みのない木を切る作業です。形質の悪い木はここで除去されます。

⑤枝打ち


無節の良質材を生産するために、枝を一定の高さまで付け根から除去する作業です。植林後約8年後から始めます。

⑥間伐


植えてから15~20年くらいたつと、木と木の間が込み合ってきて、木全体に太陽の光が届かなくなり、 そのままにしておくと十分な成長ができなくなります。木の生長をよくするために木を間引いて、本数を減らす作業を間伐といいます。間伐は山本来の働きを維持するためにも非常に重要な作業です。
間伐の過程でできた木材は、間伐材とよばれます。

⑦主伐


収穫を目的に伐採する作業で、植林後40~70年ぐらい経ったときに行われます。長期の場合は100~120年で収穫します。昔は樹木の水分が少なく、品質の高い製品ができるように乾燥した冬に伐採されていましたが、伐採・乾燥技術の発達により現在は通年で行われています。

日本の森を守る


フォレストック認定森林 南三陸町の森林

私たちフォレストック協会は、適切な管理がなされた森林のCO2吸収量を算定し、これを有価に変える(=クレジット化する)ことにより、企業等に売買することを可能とし、その販売収益が植栽、下刈り、間伐や、林道整備・修繕、林業機械の購入などに活用され、日本の森林の整備保全に繋がっていくことを目的として、フォレストック認定制度を運営しています。

制度についてご興味のある方は、ぜひ協会公式HPもご覧ください▼▼
一般社団法人フォレストック協会公式HP 


 
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