フォレストック認定取得手続きについて
皆さんこんにちは！一般社団法人フォレストック協会事務局の川西です。
フォレストック協会は、日本の森林のCO2吸収量をクレジットとして発行、売買流通を認めるフォレストック認定制度を運営しています。
森林が持つ機能である「CO2吸収量」を価値化し、森林と消費者の接点を創出することで、持続可能な森林経営をサポートしています。
本日は、森林所有者の方がフォレストック認定取得をして、クレジットが発行されるまでの流れを詳しく見ていきたいと思います。
対象森林について
まず前提として、森林経営計画または森林認証（FSCまたは SGEC）を取得した国内森林が対象となります。
フォレストック認定取得期間は、森林経営計画または森林認証の認定を継続しなければなりません。
2022年7月現在全国8ヵ所にフォレストック認定森林がありますが、8ヵ所すべての森林が森林経営計画を取得しています。
また、そのうち3ヵ所の森林は森林認証FSC認証も併せて取得しています。
では、対象森林がフォレストック認定取得のためには、どのような手続きが必要なのでしょうか？
認定取得の手続きには大きく分けて4段階あり、
申込から認定取得までの所要期間は約6ヵ月となります。
認定取得手続き ①認証手続き申込
森林所有者は、フォレストック協会へ認証手続き申込書を提出します。
申込書を受理後、協会から「フォレストック認定制度規定集」と「森づくりにおける森林吸収源・生物多様性等評価基準」をお送りしますので、制度理解を進めてください。
と言っても、なかなか規定集等を読むだけではわかりにくいことも多いと思いますので、不明点がありましたらお気軽に当協会までお問い合わせくださいね。
認定取得手続き ②森林認証機関による調査
申込みが完了したら、次は森林認証機関による調査が必要となります。
森林認証機関による調査とは、
専門的な調査の能力を有する森林認証機関が、森林の調査・評価を行い採点、森林吸収源（CO2吸収量）の算定量を含めて調査報告書にまとめることです。
この調査は現地調査も含まれ、平均2～3日ほどの日程で行われます。
森林認証機関への調査依頼は森林所有者が行い、調査費用は森林所有者が森林認証機関に対して直接支払います。
フォレストック認定制度における森林の評価は、次の３つから構成されています。
① 生物多様性の評価
② 森林の管理・経営の評価
③ 森林吸収源の算定
①②それぞれおいて、私有林の平均とみなされる50点以上の森林のみが認証され、
③において算定された森林吸収源（＝CO2）吸収量がクレジットとして発行されることとなります。
認定取得手続き ③審査機関（第三者機関）による審査
次のステップは、審査機関（第三者機関）による調査報告書に対する審査となります。調査報告書とは、認証取得手続き②で森林認証機関が作成した報告書のことです。
第三者機関による審査・検証を行うことで、独立性及び公正性を保っています。
CO2吸収量やクレジットは目に見えないものですので、このような手順を踏むことが信頼性を確保することに不可欠です。
審査機関への審査依頼は森林所有者が行い、審査費用は森林所有者が審査機関に対して直接支払います。
認定取得手続き ④認定取得申請
審査機関による審査終了後、森林所有者は下記の書類をフォレストック協会に提出し、認定取得申請します。
・認定取得申請書
・森林吸収源・生物多様性等調査報告書・証明書（←認定取得手続き②で森林認証機関が作成したもの）
・審査・検証認定書（←認定取得手続き③で審査機関が作成したもの）
・売買予約基本契約書（クレジット販売において必要となる契約書です）
書類提出後、森林所有者はフォレストック認定登録事務費を当協会に支払います。
申請書類一式と、認定登録事務費の入金確認後、当協会は理事会を開催しフォレストック認定可否を決定、森林所有者の方へ通知します。
認定取得→クレジット発行・販売
フォレストック認定取得（フォレストック認定期間は5年間）となったら、森林認証機関が作成した報告書に記載のある森林吸収源の算定量に基づいてクレジットが発行されます。クレジット発行はフォレストック協会が行うので、森林所有者の方での発行手続き等は不要です。
発行されたクレジットは当協会を通じて販売され、売買が成立すると、規定に基づく金額を当協会が森林所有者へ支払います。（クレジットを当協会を通さず森林所有者が直接販売する方法や、クレジットを販売しないという選択もできます。詳しくはお問合せください）
認定取得については当協会HPでも詳しくご紹介しておりますので、そちらもぜひご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
一般社団法人フォレストック協会
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