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ISOとは?

皆さんこんにちは。フォレストック協会事務局の川西です。

現代は多様性の時代。さまざまな考え方、捉え方、価値観が存在しており、違いを認め合って、みんなにとって暮らしやすい世の中にしていこう、という流れがありますよね。

ただ、みんなが自分基準、自分のものさしでなんでもかんでも図ってしまうと、困ってしまうこともあります。

例えば、国によって製品の大きさや品質、安全性の基準がバラバラだと、国際間での取引に支障をきたしてしまいます。

そこで「世界基準のものさし」を作り、国際的な規模で基準を統一化することを目的としているISO(国際標準化機構)という機関があります。

今回の記事では、このISOについてまとめてみたいと思います!

ISOとは


ISOはInternational Organization for Standardizationの略称で、
通常アイ・エス・オーと読みます。

頭文字を取っていると見せかけて、順番が入れ替わっています。
なぜIOSじゃないのでしょうか?

諸説あるようですが「等しい」「一様性」などを表すギリシャ語「ISOS(イソス)」が由来になっているなどの見解があるようです。

ISOは1947年に設立、本部をスイスのジュネーブに置く民間の非営利団体で、国際的な標準である国際規格(IS:International Standard)を策定しています。

ISOが策定した規格であるISO規格には、大きく分けて2種類あります。

①モノ規格

製品そのものを対象とした規格

例:非常口のマーク(ISO7010)、クレジットカードのサイズ(ISO7810)、ねじ(ISO68)など 

非常口マーク

確かに、非常口のマークって海外でも同じマークを見かけますよね!
クレジットカードのサイズが違って機械に入らない!なんてトラブルが起こらないのも、このISO規格があるからなんですね。
案外わたしたちの身近なモノに、ISO規格が使われています。

②マネジメントシステム規格

組織の品質活動や環境活動を管理するための仕組みが対象の企画

例:品質マネジメントシステム(ISO9001)、環境マネジメントシステム(ISO14001)

こちらはちょっとイメージしにくいですね。マネジメントシステムとは一体何なのでしょうか?

<マネジメントシステムとは>
組織(会社、学校、自治体など)の方針や目標を定め、その目標を達成するためにどんな方法を取るのか、誰がどのような役割分担で活動を行うのか、といった目標達成のための活動の仕組みのことです。

つまり、組織を効率的に動かす「仕組み」のことを、マネジメントシステムといいます。

ISOマネジメント規格は、このような組織の「仕組み」に関する国際的な基準を示したものです。

ISO認証の仕組み


ISO認証には、2つの機関が関わっています。

ISO認証の概要

■認定機関


認証機関の信頼性を確保するために認定を行う機関。

日本には日本適合性認定協会(JAB)情報マネジメントシステム認定センター(ISMS-AC)という2つの認定機関があり、認証機関はJABまたはISMS-ACからお墨付き(認定)を得て認証を行っています。

日本適合性認定協会(JAB)は、ISO9001(品質)、ISO14001(環境)などが専門、情報マネジメントシステム認定センター(ISMS-AC)は、ISO20000(ITサービス)、ISO27001(情報セキュリティ)などを専門に取り扱っています。

■認証機関


ISO取得のための審査、認証を行う機関で、日本には約50社の認証機関があります。

認証機関(一例)
一般社団法人日本品質保証機構(JQA)
日本検査キューエイ株式会社(JICQA)など

ISO規格には「要求事項」が定められており、認証機関が、組織がこの「要求事項」を満たしているかどうかを審査し、満たしていれば認定証明書が発行され、一般に公開されます。

ISO認証の有効期限は3年です。
認定取得から1年後、2年後には「維持審査」、3年後に「更新審査」があります。

ISOマネジメントシステム認証取得のメリット


第三者機関からの認証が与えられることで、組織は社会的信頼を獲得することができます。
また、審査の過程で第三者視点による問題発見、改善の機会を得られることもメリットISO取得のメリットです。

ISO規格の中で世界で最も認証数が多いISO9001(品質マネジメントシステム)は全世界で100万社以上が取得しており、日本の企業では建設業・製造業を中心に約4万社が取得しています。

温室効果ガス排出・削減・吸収量算定に関するISO規格


ISO規格には、温室効果ガス排出・削減・吸収量算定に関するものがあります。

ISO14064-1:組織(企業や工場等)におけるGHG算定のルールを定めたもの。
➡企業がどれだけGHGを排出したかを算定するためのルールで、GHGプロトコルに基づいています。

ISO14064-2:プロジェクトによる排出削減・吸収量算定のルールを定めたもの。
➡風力発電導入や森林経営等によるGHGの排出、削減または吸収量をプロジェクトベースで算定するためのルールです。
Jクレジット制度はこのISO14064-2に準拠した制度とすることで、国際的な信頼を確保しています。

ISO14064-3:GHG算定の妥当性確認・検証に関するルールを定めたもの。

ISO14065 :GHG算定の検証機関に対する要求事項を定めたもの。
➡現在日本国内でISO14065を取得しているのは下記6機関です。
・一般財団法人 日本品質保証機構
・一般社団法人 日本能率協会 地球温暖化対策センター
・ペリージョンソンレジストラークリーンディベロップメントメカニズム株式会社
・日本検査キューエイ株式
・一般財団法人 日本海事協会
・ソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社

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