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バランスチェア談

 稲穂が出て来ました。
毎年の事ですが当たり前と思える時代ではなくなって祈るように眺める。


やや頭が下がっています。町道に沿って、古い農家が田圃を作っている。
外れに家がある。



 ヤマボウシの実が色付きました。

ヤマボウシの実が熟すとヒヨドリが食べにやって来ます。

コレも毎年の繰り返しですが微妙な変化がある。
ヒヨドリは上下の関係を知っている。作法を守る。



 バランスチェア(ノルウェー🇳🇴)

VARIABLE BALANCE
バリアブル バランス


 日本から遠い北欧4ヶ国。北欧デザインと括って呼んでは失礼なほど一国づつ個性のある国々。


 ウン十年前に買ったバランスチェアの布の部分が擦り切れて、張り替えをした。

"ブラックウォッチ"は飽きないタータン。型紙を作って二枚重ねで縫った。
張っていた布(赤)の使える部分は後側に張った。

 この椅子に座って勉強すると集中力が増し、姿勢が良くなるなどと子に一脚づつ、彼らはコレで育ち、子の子も育ちつつ…

現在価格は画像の二倍以上。
現地で買って、船便で送ったので驚いたし納得もした。

確かに膝を折り曲げで足を乗せると自然に背筋が伸びる。 

 ノルウェーのデザイナーが椅子の概念を変えた。

バランスチェアと検索するといろいろありますがノルウェーのバランスチェアからの派生。


背もたれはなくても腰が伸びて2〜3時間は集中できる。

 擦り切れて張り替えのため構造を見て驚いた。
脛(すね)を置く部分はネジ釘一本(タボ2つ)づつ、座面は2本だけです。全部で4本で支えている。

大人の体重をカーブする成型合板二枚を薄い成型合板で繋いでいる。

一脚は子が持って家を出て、残った一脚を再生した。

 北欧の椅子は家の中で靴を履いてさらに長身の国の方が使用する。日本人は椅子の足を切って使う事もあるが椅子全体のバランスが崩れる。

しかしながら、このバランスチェアは子供(足を置く)から老人まで使える。前後に程よく揺れるのも特徴的。

 スウェーデン人は個個で美しいラインをもってフリーで描ける。
曖昧ではない。考え方も同様です。個の大切さを子供の頃から教育される。

幼稚園児でも色相環を無意識に身に付けている。
母親が産まれた時から足先(靴・靴下)から頭(帽子)まで、ベターではなくベストに合わせている。

シーズンの始め、体に合ったサイズを二つほど選んでいる。

日本の親は来年も…とつい考える。アレにコレに合わせてと欲張る。(余談)


天童木工/デザイナー Sugasawa Mitsumasa

ロッキングチェア」でグッドデザイン賞を受賞
建築家やデザイナーの愛好者が多く、彫刻家のIsamu Noguchi(イサム・ノグチ)がアトリエで愛用していたことでも知られています。

 椅子のおしゃべりついで…
天童木工の成形合板は美しい。

ゆらゆら揺れる椅子「ロッキングチェア」に憧れますが、意外に心地良い揺れ方は難しい。

ウッカリすると足を飛び出した長すぎる椅子の足にぶつけて酷く痛い。この椅子の足に足をぶつけた事はない。


 織り布はmy作品です。double weaving 織りながら不織布(キルト芯)を挟んだ特殊な織り方です。椅子の布が劣化するのを防ぎます。知恵を絞って考えたmy weaves。

 真の個人の暮らしにあった家具やテキスタイルの選択は人生をかけてほぼほぼ終わる。知恵を繋ぎたいと思う。

染色家3代目の山崎氏(知人)の悩ましいお気持ちは理解される。

 唐突です。東城百合子・辰巳芳子・桧山タミ氏は食の研究家。

毎日、真摯に三回食を考え続けた歴史がその方の人生(人)なり。といつも思う。

田圃を作る人は20歳から70歳まで50回の経験です。

デザイナーは先のロッキングチェアの菅澤氏は人生で一脚の名作椅子をデザインした恵まれた方(人柄も然り)

なかなか…悩ましい
生きる渦中に於いては特に。

今日(8/16)ウォーキング(赤松林)で出会った夏キノコ

昨年と同じ時期に同じキノコには出会わない。


ヒヨドリがピーッと鳴いて実を食べる夕方…

熟すと美味しそうになります。

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