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デンマークで掃除用の重曹を手に入れるには製菓コーナーで「Natron」を探せ

この記事で言いたいことはタイトルで言い終わってしまった。時間がある方だけ以下を読んでいただきたい。

バレンタインデーの翌日にベーキングソーダを買いに行く男

貰ったチョコレートのお返しにクッキーを焼いたのはいつだっただろうか。何十年も前のことだ。そんな悠久の年月を超えて、バレンタインデーの翌日にベーキングパウダーを買いに行ったアラフォーの話が以下だ。

2023年2月14日、バレンタインデーの晩に私は鍋でご飯を炊いていた。そして米国に住む友人とzoomで数年ぶりに話していた。話がつきない中、部屋に煙が充満してきた。ご飯を炊く鍋が焦げたのだ。

キャンプの時に焦がしたご飯の味がした

今デンマーク生活で一時的に住んでいるAirbnbの部屋なので、焦がした鍋を綺麗にしないといけない。ネットによれば重曹で鍋の焦げ付きはとれるというので、翌日になって「重曹」のデンマーク語"bagepulver"をメモして買いに行った。

しかし掃除コーナーをいくら探しても重曹=bagepulverがない。はて困った、と思ったがスーパーの掃除コーナーにて再度スマホで検索し、以下の記事を見つけた。

重曹が欲しければ製菓コーナーのNatronを探せばいいとのこと。書かれた通りに製菓コーナーを探すとすぐに見つかった。
Webで翻訳すると「Natron」も「重曹」と訳されてでてきた。これは難問だ。

5クローネ(約100円)ほどで買えたベーキングソーダ(重曹)
よく見たらNatron(ペイキングソーダ)の横にBagepulver(ベイキングパウダー)があるではないか!

いまこれを書きながら写真を見返していたら、Natronの横にBagepulverも売っていたのに気づいた(ピンクのパッケージ)。何が違うのだろう?

調べてみると、どうもBagepulverは日本語ではベーキングパウダーと呼ばれ、重曹の割合が30%ほどらしい。一方で、Natron=ベーキングソーダの重曹の割合は99%以上だ。ソーダのほうが重曹(じゅう・ソー)の割合が多い。試験に出るかもしれないので覚えておこう。ちなみに重曹は炭酸水素ナトリウム(NaHCO₃)である。

お菓子を作る人に向けての注意書きだが、ベーキングパウダー(重曹の他に酸性剤である第一リン酸カルシウムなどが含まれる)を使う代わりにベーキングソーダを使う場合はレモン汁やバターミルクなどの酸性のものを加えるのが一般的のようだ。これも来年のバレンタインデーのためにメモしておくことにする。

思いがけずベーキングパウダーとベーキングソーダの違いについて詳しくなってしまった。私もWebで上述のnoteの記事を見つけなければ自分では製菓コーナーを探すというアイディアにはたどり着けなかったと思う。なので未来の誰かのためにこうして書き残しておこう。

こういうときは決まって徒然草の仁和寺の法師の件を思い出す。

少しのことにも、先達はあらまほしき事なり。

徒然草 第52段

さて、本題の焦げとりの様子が以下だ。まず、鍋に重曹と水を加えて沸騰させ、ブクブクしたら火をとめて30分ほどおいてみた。

重曹、水、沸騰、そして待つ。

最終的に鍋は下のようになった。

3分間クッキング方式

綺麗になるには結構時間がかかる

実は同じような工程を3回繰り返し、合間に少量の水に重曹を混ぜてペースト状にしたものを使ってくしゃくしゃにしたアルミホイルで何分もこすってようやく綺麗になった。
次回からは絶対に鍋を焦がさないようにしようと決意するくらいには大変な作業だった。

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