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あっちゃんの情熱教室 ⑤~効果的な生活指導について~

ランドセルの話

ランドセルじゃんけんという言葉を、聞いたことがありますか。

下校の時に、友達同士でジャンケンをして、負けた子がみんなのランドセルを持ち、勝った子は手ぶらで下校するというゲームです。

私も小学生時代にランドセルジャンケンをした記憶があります。

みんなのランドセルを一人の児童がもって下校する姿だけを見ると、イジメかな・・・?と誤解されるワンシーンですね。しかし、お互い同意の上でランドセルを使ってゲームをしているので、イジメにはあたらないと思います。

個人的には、子供達の自主性や意見を尊重して、自由にさせてあげたいと思う部分もあるのですが、教員として、「ランドセルじゃんけんはやめましょう」という立ち位置を崩すことはできません。
でも、どのように指導すれば効果があるのでしょうか・・・。過去の自分だったらどう指導していたかな・・・振り返りながら考えてみましたw

初任校の頃の指導法
「ランドセルじゃんけんはやめましょう。ルールだからやってはいけません」
と一方的に伝える。

2校目の頃の指導法
・ランドセルじゃんけんがきっかけで、イジメに繋がる可能性がある。
・本当はやりたくないのに、友達に無理やり参加させられる可能性がある。
・ランドセルは、遊びの道具として扱うべきものではない。
・下校中複数のランドセルを持って歩行するのは危険。
Etc・・・
理由を一つひとつ説明して、ランドセルじゃんけんをしないような雰囲気を作る。

3校目(現在)の指導法
まず、「放課後のことなのだから、私達の自由にさせて!」という気持ちに理解を示す。(共感的理解)
次に、ランドセルに関するエピソードや、教師の思いを伝え、ランドセルを大切にしようという心情を育む。

エピソード1 私のタカラモノ 
1年生の担任の頃、「タカラモノを紹介しよう」という単元で、ランドセルを選んだ児童がいた。「進学のお祝いに、大好きな家族からプレゼントされたランドセル」「ランドセルは、大好きな学校へ、いつも一緒に登校する親友」と1年生の児童は言っていた。今でも、黄色い帽子にピカピカのランドセルを背負って、ニコニコ笑うかわいい姿が、目に浮かぶ(笑)
このエピソードを通して、ランドセルが普通のカバンとは異なる、思い出深いものだということに気付かせる。

エピソード2 6年以上 毎日のように使い続ける数少ないモノ
6年以上、週5日以上使用する自分のモノがあるか考えさせる。私のクラスでは、ランドセル以外思いつかなかった児童が半数。(ベッド・学習机などを挙げる児童もいた)このことから、ランドセルが特別なモノであることに気付かせる。

最後に教師の思いを伝える。
ランドセルには、「学校でしっかり学んでほしい」という家族の願いが込められている。ランドセルを大切にするということは、家族を大切にすることに繋がる(ちょっと飛躍したかな・・・)だから私は、みんなが「ランドセルを大切にする人」に育って欲しい。

30年後の私の指導

え~。昔はランドセルというモノがありまして、その中に教科書を沢山入れて登下校をしていました。ランドセルじゃんけんという遊びがありました。昔の子供達は、どんな道具も遊びに変えるセンスがあったようですね。
現在は電子教科書ですので、タブレット一つで全ての教科書を閲覧できます。便利な世の中になりました。タブレットは高価なものですので、落としたりしないよう、しっかり自分で管理しましょうね。

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