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発達障害を持つお子さんとはさみの使い方: やさしいステップで楽しく学ぼう

はじめに

親として、お子さんが日常生活の小さな挑戦に直面する姿を見るのは、ときに心配や不安を感じるものです。

特に、発達障害を持つお子さんの場合、日常の簡単なタスクも大きな壁になり得ます。

今回は、年長さんでASD(自閉症スペクトラム障害)の傾向があり、手先が不器用で、はさみの使い方に苦労しているお子さんへのアドバイスをご紹介します。

はさみを使う第一歩

はさみを使うことは、子どもの発達において重要な過程の一つです。

しかし、すべての子どもが同じペースでこのスキルを習得するわけではありません。

ASD傾向があるお子さんは、特に手先の不器用さが障害となり得ますが、適切なアプローチと練習により、この技能を身につけることが可能です。

バネで戻るはさみから始めよう

バネで戻るはさみは、初心者にとってはさみを扱う上で非常に有用です。

このタイプのはさみは、子どもが切る動作を練習することを容易にし、開く動作に必要な力を軽減します。

子どもが安全に扱うことができれば、開いたままのはさみで直線を切る練習を始めましょう。

この際、紙をしっかりと張って支えてあげることがポイントです。

動作の練習と遊び

はさみを使う動作は、単に手だけでなく、肩の固定や全体的な協調性も必要とします。

遊びを通じて、親指の対立運動や握る力を強化することが有効です。たとえば、紙を引き裂いたり、小さな物を握って返すといった活動が有益です。

これらの遊びは、楽しみながら発達的なスキルと機能的な動作を組み合わせることを可能にします。

理解とサポート

ASDの傾向がある子どもは、緊張すると動きが硬くなり、どのように動かせばいいかわからなくなることがあります。

このような時は、実際に見せて教えてあげることが重要です。

また、根気強く、やさしくサポートすることが不可欠です。

おわりに

発達障害を持つお子さんにはさみの使い方を教えることは、適切なツールと練習方法を選ぶことで、成功へと導くことができます。

小さな一歩から始め、お子さんが新しいスキルを楽しく学べるように支援しましょう。

お子さんが成長し、新たな可能性を広げていく様子を見守ることは、親にとって何よりも価値のある経験となるでしょう。

困難に直面しても、お子さんが一つずつ障害を乗り越え、日常生活でさまざまなことができるようになっていく過程は、まさに成長の証です。

このようなサポートを通じて、お子さんは新しい技能だけでなく、自己効力感や自信をも育んでいくことでしょう。

親御さんへのアドバイス

  • 練習は楽しみながら: 子どもが興味を持てるような活動を通じて練習させることが大切です。楽しみながら学ぶことで、より積極的に取り組むようになります。

  • 一歩ずつ進める: 小さな成功体験を重ねることで、お子さんの自信を育てましょう。焦らず、一つひとつのステップを確実にクリアしていくことが重要です。

  • サポートの準備をする: お子さんが使いやすいはさみを選ぶこと、適切な環境を整えることが、学習プロセスをサポートします。

  • ポジティブなフィードバックを: お子さんの努力や進歩を認め、ポジティブなフィードバックを与えることで、モチベーションを高めてあげましょう。

おわりに

発達障害を持つお子さんへのサポートは、時に挑戦的ですが、その過程で得られる喜びや成功体験は計り知れません。

この記事が、お子さんがはさみを使う技能を身につけるための一助となれば幸いです。

なお、フォレストキッズでは毎朝全教室を繋いで、よりよい療育のために各教室の療育ノウハウを共有するミーティングを行っています。

今回のブログでお伝えしたノウハウはミーティングで共有された情報をまとめたものです。共に成長し、新たな可能性を見つけていきましょう!


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