見出し画像

傷心デジタルデトックス2~スマホを持たずに長野に行ってみた~後編

前回までのあらすじ
旅行前に、ガッキー似(マスク)の女の子とマッチングし脳が震える。デジタルデトックスするんでと、どや顔でいい出発。
デジタルデトックス旅行第二弾に挑戦するも、スマホQRコード決済のみの最先端技術ホテルのせいで、スマホを持たないのを断念。

1 スマホいっぱい使った方が、次の日のランチでおごる&女の子に話しかけるペナルティ。


この勝負は、自分がスマホを使わないようにすることではない。いかに、相手にスマホを使わせるかだ。ちなみに、スマホ使用時間はスクリーンタイムという機能が使える。


「めっちゃこの景色きれいじゃね!」「すごい鯉が泳いでるぜ、うわぁ川も透き通ってる!」「この道合ってる?グーグルマップで確認してくれ」

単純な中尾は、カメラで写真を撮り始め、マップで意気揚々と案内し始めた。これは、

勝てるw(確信)


2 ディナー探しの旅@ハルニレテラス

星野リゾートは、なんと夕食券もついてくる。予約さえすれば、2000円以上のコースが無料で食べられるらしい。
俺が、注目したのはただ一点。

電話だと・・・?

スマホ使用不可避案件。じゃんけんで電話の順番を決めるが、負けてしまった。

アジアン系の店に電話。プルルル早く出てくれ。アラサーにもなってナンパはしたくない・・・。
5回くらいコールして、やっと出てくれた。

「星野リゾートのチケット持ってます。17時以降で予約できる時間帯ありますか。」
「あー、確認しますね!」
保留中中尾はずっと爆笑してた。悪魔め。

「すいません、空いてませんでした。」
「ありがとうございます失礼します。」
少々切り方が早口で失礼だったかもしれんが、男の熱い勝負なのだ。堪忍です。5分使った。痛い。しかも、予約できないだと・・・?

後半 中尾選手
カレー屋に電話 プルルルル
1コールで出て、中尾満面の笑み。
同じく、予約確認したら一瞬で無理と言われた。
中尾は1分以内に終わったぜwと喜んでいた。
目的が変わっているぞ中尾。

俺の電話の番。
格式高いイタリアンに電話。
今回も5コールくらい。
「あー確認しますね!」保留
保留中の音楽が恨めしかった。

「空いてます!」
「ありがとうございます行きます失礼します!」

くそが7分かかった。いや予約できてよかった!

秋夜のハルニレテラス。暖炉みたいで美しい。

ついでに、軽井沢高原協会まで散歩した。

紅葉のライトアップは美しい。

格式高いイタリアン到着。

一番うまかった。ブリのカルパッチョ。身が厚くて食感が忘れられないぜ。


サーモンときのこのクリームのパスタ。サーモンうますぎる。

長野の秋寒すぎ問題。トンボの湯で大優勝

とにかく広い温泉

宿に戻って、スクリーンタイム対決。

中尾氏・・・10分 オレ氏・・・30分
惨敗だった。

敗因は、QRコードでホテルに入ったときにややもたついたのと、礼の予約電話と、オレも道中で動画回していたことだ。


ふと通知を見ると、

ガッキー2世(仮)からのメッセージが届いています!

4件とどいていた。アプリなので、細かい内容は見れないが、惨敗なんてどうでもよかった。予想するに、
昨日まで、君の名はの映画の話で盛り上がっていたので、
1通目
予約ありがとうございます。今から楽しみウキウキです!
2通目
君の名はよかったですよね。わたしもアラサーさんと君の名はごっこしたいです。
3通目
好きです。
4通目
付き合ってください。

こんなところだろう。
俺勝ち組すぎて草wwww明日の夜に確認するのが楽しみだった。


3:2日目~ホテルの朝~軽井沢digest~

朝にギルティなフレンチトースト。優勝過ぎませんか?
軽井沢のフランスを意識してる何とか公園。世はまさに大ハロウィン時代


男二人ボートは恥ずかしかったので1人ボート満喫。この橋の下をノーミスで超えるのは難関
結婚の前撮りが美しかった。俺もガッキーと逃げ恥結婚したい。

4:帰宅~ガッキー2世とのイチャイチャタイム


おうちに帰るまでがデジタルデトックス。電車の中では読書をして何とか逸る気持ちを逸らした。

たまったメッセージを見るのが待ち遠しかった。
家に帰るのを待ちきれずに、行きつけのタリーズでメッセージを見た。

しかし、正確には見れなかった。

ガッキー2世が、トークルーム上にいないのだ。


何かの手違いと思い、アプリ内の設定やQ&Aをしっかり見たし、
ヤフー知恵袋の関連質問も見たし、職場のマッチング女子たちにも、「やばい!ガッキーが神隠しに会った!」と連絡した。

マッチング女子たちによるとこうらしい。

①彼氏ができたか、ほかに好きな人ができた。
②デジタルデトックスの意味が分からない。連絡くれないならさようなら。

①なら悔いはないが、②だとしたら悔いしか残らない。

そもそも、メッセージの内容がなんだったのか。


もし、通知を見たあの夜、ちゃんとメッセージを返していれば。
もはや、デジタルデトックスとかいうわけわからんメッセージを送っていなければ。

そう、デジタルデトックスのつもりが、女の子をデトックスしてしまったのだ。


予約してたお店には、「連れが風邪ひいちゃって。」とキャンセルした。
「そうでしたか、また機会があればいらしてくださいね。」
機会はもうないのだよお姉さん・・・。

連れの中尾にも、ぴえん報告すると、
「旅行期間にスマホを使わないっていう伝え方の方が、よかったのかもな・・・」

まあ、そうなんだけど、なんか、こう、、、違うんだよな感の返信が来た。

放心状態で、セイユ―の店内をぶらぶら歩いた。

気づくと本屋にいて、気づくと好きな作家辻村深月の新刊が出ていた。



辻村深月には、はずれがない。傲慢と善良ってタイトルもいい。

一気に読んだ。大まかなストーリーは、マッチングアプリで出会った婚約予定の女性に、突然逃げられたアラサー男子の話。設定も婚活。めちゃくちゃ刺さった。そして思った。ああ、オレは傲慢だったわ。


本の中で、こんな言葉がある。

「婚活につきまとう、「ピンとこない」って、あれ、何なんでしょうね。」

「ピンとこない」の正体は、その人が自分につけている値段です。」

そう、「ピンとこない」の正体は、自分自身の自己評価額なのだ。


自分は、20人に1人の割合で星野源に似ているといわれるのだから、ガッキー似の子とマッチングするのは、「運命であり、必然である。」


とそう信じていた。さすがにそれはちょっと盛った。
向こうから「いいね!」をもらっても、「顔がタイプじゃない。」「性格や趣味が合わなそう。」など、やり取りを続けないことも多かった。

そして、ガッキー2世とは、あれだけ仲良く話をしていたし、お店も予約していたのだから2日くらい音信不通でも大丈夫だと勝手に思っていた。

お前はガッキー2世の何を知っているのだ?

ありがとうガッキー2世。

この本に出合わせてくれて。

そして、自分がいかに傲慢であったかを気づかせてくれて。
そもそもガッキー2世ってあだ名が失礼でした。

すいませんでした。今まで出会った女性の皆様。

すいませんでした。身長3cm盛って。お酒よく飲むことにしてて。

今回の懺悔の気持ちと、反省を生かして、

次は、ガッキーにこだわらず、

有村架純とか、セカオワのサオリとか、松井玲奈とか、本田翼とかに似てる人を狙おうと思います(傲慢)。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?