結果を知っていても楽しめる。NFL&NCAAの試合(Week12)
20年前にアメフトに出会い、日本国内・国外合わせてハイライトも含めると、年間300以上の試合を見ています。
多くの試合を見ていて感じるのが、アメフトの試合は1試合全てを見ようとすると、約2時間から3時間。仮にCMやプレー間をスキップして見ても40分から1時間かかります。
試合はBSや衛星放送、youtube、NFLGamePass(https://gamepass.nfl.com/)など、様々な方法で見ることができますが、忙しい中時間を作って見た試合が、つまらなかった時の損した気持ちは、何とも言えません。
そこで、少しでも皆さんのアメフトを見る時間が無駄にならないよう、私の独断で選んだ、結果を知っていても楽しめるであろう試合を毎週、見どころと共に紹介していきたいと思っています。
国内のフットボールは読んでくださる多くの皆さんにとって身近だと思うので、基本的にはNFL/NCAAの試合を紹介していきます。
もちろん、面白いポイントは個人差あると思っていますので、あくまで私個人の独断で選んでいる旨、ご了承ください!
過去の試合を含めると膨大な量になってしまうので、2019年シーズンの各週ごとにご紹介したいと思っております。
結果を知っていても楽しめるNFL Week12の注目試合
Ravens(8-2)@Rams(6-4)
Ravensオフェンスが大爆発!
力のある両チームの戦いですが、この試合はLammer Jackson率いるRavensオフェンスが止まらず、思わぬ大差がついてしまう試合となります。
この試合のRavensオフェンスの合計獲得ヤードは480ydsでLammer Jacksonはパスで5TDをあげ、ランでは95ydsを獲得します。
この試合を通じてRavensのオフェンスが止まらなかった=Lammer Jacksonが止まらなかった。と言えるのですが、Lammer Jacksonが止まらなかった理由が、試合の最初にインサイドのRunplayでゲインを稼いだことにあります。
試合の映像を見ていきましょう。
Ravens得意のZoneリードは、このケースだとOLB(52番)がキーになります。Ramsの52番はインサイドのハンドオフに反応しているので、この時点で、Lammerがキープを選択した際、止めることができるのは、赤丸で囲われた2人のDBしかいません。ILBだとスピード的に間に合わないからです。
しかし、SFがインサイドのランに反応してしまいます。これによってLammerは広いスペースを得ることになります。
(スピード勝負でILBが追い付くことはできません)
これは、SFが悪いというよりもディフェンス全体の問題で、このプレー以前のインサイドのランプレーが止まらずにSFがタックルしているケースが多く、SFがインサイドのランプレーに反応したくなってしまっている。ことが理由だと考えられます。
これを止めるには、InsideのDLがOLを押し込み、OLB(Edge)がハンドオフを外からのラッシュで潰し、DBがきっちりコンテインしてLammerをタックルする必要がありますが、RamsのDLの中心であるAaron Donaldは常にダブルチームブロックされており、インサイドが押し込まれる状況が続いていました。
その後、RamsはQBスパイを用意してLammerを止めようとしますが、カバーがMtoM中心になることを余儀なくされ、マンツーマンに強いパスを通され続けて攻略されてしまいます。
Ramsオフェンスの方は、点の取り合いに持ち込むしかないのですが、OLが強くないので、プレーが限定された状態でゲインできるほどオフェンスに力はなく、全くゲインができない状況が続きます。
この試合はLammerは勿論すごいのですが、改めてフットボールはライン戦が重要だ。ということを感じさせてくれるゲームとなっています。
■footさんの簡易ゲームレビュー(★5つが最大)
試合展開:★★★
オフェンス:★★★★★
ディフェンス:★★★★
■試合の動画はこちら!
動画が3つに分かれているので以下から見てください!
https://www.youtube.com/watch?v=FblMSZyOtd8
https://www.youtube.com/watch?v=TBCGxBMwkCk
https://www.youtube.com/watch?v=VI0Rvo33jX4
結果を知っていても楽しめるNCAAWeek12の注目試合
Georgia(8-2)@Auburn(7-2)
OLvsDLに大注目のライバル対決
対戦時点で全米4位のジョージア大学と全米12位のオーバーン大学の一戦を紹介します。
アメリカの大学フットボールはシーズン終了時のランキング上位4校がプレーオフに進出可能となっておりますが、シーズンも終盤に差し掛かり、両チームにとって負けたらプレーオフの望みは消えると言ってもいい、重要な一戦になります。
ジョージア大学は以前も紹介していますが、全米No1のオフェンスラインを持つ、ラッシングゲームを軸にしたチームです。
ジョージアは両OTがドラフト1巡指名で、1巡4位のAndrew Thomasは196cm/143kg、1巡29位のIsaiah Wilsonは198cm/159kgと巨漢ですが、2人とも40ydsダッシュは5秒3以下で走ることが可能なほど機動力があります。
ジョージアのオフェンスはこの2人の機動力を生かしたランプレーが魅力で、インサイド・アウトサイド問わず二人を積極的に動かしながらオフェンスを進めて行きます。
(迫力満点の両OT)
ジョージアの大型OLに対して、オーバーン大学にも2人のスターDLがいます。ドラフト1巡7位のDT Derrick Brownとドラフト2巡のDT Marlon Davidsonです。196㎝/148kgのDerrick Brownは40yds 5秒16で走り、191cm 137kgのMarlon Davidsonは40ydsを5秒04で走ります。
2人ともスタートの早さが突出していて、パワーとスピードを兼ねた素晴らしいDLです。DTのはずなのに、プレー終了時にどちらかが必ずボールの近くにいます。素晴らしい執念です。
(速さと強さを兼ね備えた2枚のDL)
オーバーンはこの2人をインサイドに据えながらベーシックなディフェンスでジョージアオフェンスを迎え撃ちます。
対するAuburnのオフェンスはというと、この試合でパスを50回も投げる積極的なパスオフェンスを展開します。スプレッドオフェンスで、多彩な体型を使うのが特徴です。
毎プレー異なる体型から始まるオーバーンオフェンスは見ていて飽きないと思います。
ライン戦に注目しながら、強豪校の負けられない熱戦を楽しんでいただければと思います!
■footさんの簡易ゲームレビュー(★5つが最大)
試合展開:★★★★
オフェンス:★★★★
ディフェンス:★★★★
■試合の動画はこちら!
https://www.youtube.com/watch?v=U1U0WmrOd68
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