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結果を知っていても楽しめる。NFL&NCAAの試合(Week8)

20年前にアメフトに出会い、気づけば日本国内・国外合わせてハイライトも含めると、年間300以上の試合を見ています。


多くの試合を見ていて感じるのですが、アメフトの試合は1試合全てを見ようとすると、約2時間から3時間。仮にCMやプレー間をスキップして見ても40分から1時間かかります。


試合はBSや衛星放送、youtube、NFLGamePass(https://gamepass.nfl.com/)など、様々な方法で見ることができますが、忙しい中時間を作って見た試合が、つまらなかった時の損した気持ちは、何とも言えません。


そこで、少しでも皆さんのアメフトを見る時間が無駄にならないよう、私の独断で選んだ、結果を知っていても楽しめるであろう試合を毎週、見どころと共に紹介していきたいと思っています。

国内のフットボールは読んでくださる多くの皆さんにとって身近だと思うので、基本的にはNFL/NCAAの試合を紹介していきます。

もちろん、面白いポイントは個人差あると思っていますので、あくまで私個人の独断で選んでいる旨、ご了承ください!

過去の試合を含めると膨大な量になってしまうので、2019年シーズンの各週ごとにご紹介したいと思っております。

結果を知っていても楽しめるNFL Week8の注目試合
Chiefs(5-2)@Packers(6-1)

個の強さが光るチームを率いるベテランQB

先日NFLが選ぶTOP100選手が発表されました。

https://www.nfl.com/news/top-100-players-of-2020-nos-100-91

※NFLの選手間投票によってランキングが選出されています。

今回紹介する試合のチーフスとパッカーズは、それぞれ6名ずつが選手されています。100名のうち12名が2チームにいる試合は、個の戦いがフォーカスされた試合となります。

チーフスは オフェンスの中心であるQB Patrick Mahomesが怪我をしていた為、試合に出場せずMatthew Moore がチームを率います。チームを率いるMatthew Moore は35歳のベテランで、2017年シーズンを持ってドルフィンズをクビになり、引退。

2019年はドルフィンズのスカウトとして働いていたのですが、チーフスが想定していた控えQBが夏のキャンプの間に怪我をしてしまったので、急遽チーフスと契約を結ぶことになりました。

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※この事実、NFLの情報網の凄さを思い知ると共に、Mooreはこの年、チーフスの一員としてスーパーボウルを優勝するので、凄いサクセスストーリーですね。笑

そのMatthew Moore は、控えQBとして、チーフスの豊富なタレントを活かしたオフェンスを展開します。複雑なプレーもない中で、ファンブルとインターセプトにだけ気をつけながら、丁寧にプレーをしていきます。WRのTyreek Hill,TEのTravis Kelceという二人のスター選手がいるのでこの2名に素早くボールをデリバリーするだけで、相手にとっては充分に脅威のあるオフェンスが展開可能です。

一方のパッカーズは、こちらも35歳のAaron Rodgersがスクリーン、ネイキッドなどディフェンスに的を絞らせないオフェンスを展開していきますが、チーフスの素早い出足とブリッツ戦略に5回のサックを受けます。

両チーム共に好調なシーズンを過ごしていることもあり、プレースビードが早く、凡ミスのない好ゲームを是非楽しんでいただければと思います。
両チームの的を絞らせないオフェンスも結果に関わらず見る価値ありです!


■footさんの簡易ゲームレビュー(★5つが最大)
試合展開:★★★★
オフェンス:★★★★★
ディフェンス:★★★★


■試合の動画はこちら!
https://www.youtube.com/watch?v=9Y0meduUIgQ


結果を知っていても楽しめるNCAA Week7注目試合#16 Michigan(5-1) vs #7 Penn State(6-0)
伝統校同士の負けられない戦い

ミシガン大学はカレッジフットボール史上でもっとも勝利数の多い大学で、過去962勝しています。ペン州立大も898勝で9番目のチームとなっており、この試合は名門校同士の対決です。

両校共に目標は常に全米チャンピオンであり、全試合勝利が義務付けられています。

ミシガン大学は2020年ドラフトで10人もの選手をNFLに送り出し、全米No1になるのでは?と期待されていたシーズンでした。

ミシガン大学についてはAmazon primeでもドキュメンタリーが放映されていたのですが、この番組はカレッジフットボールのことを日本語で知れる数少ない番組なので、是非チェックしてみてください。

オール・オア・ナッシング ~ミシガン・ウルヴァリンズの試練~

(https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07CYKJZH2/ref=atv_dp_share_cu_r)

この試合、ペン州立大学のホームで行われるのですが、会場は収容人数が10万6千人を超える、巨大スタジアムです。カレッジフットボールでも2番目に大きいスタジアムとなっています(ちなみに1番はミシガン大学のスタジアムです)

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(スタンドはチームカラーの白で埋め尽くされます)

ミシガン大学は伝統的にアンダーセンターからのランプレーを軸としたNFLのようなフットボールで有名なのですが、2019年からアラバマ大学から新たなOCを招聘し、スプレッドオフェンスに挑戦したシーズンとなっています。

QBのShea Pattersonは4年生で経験も豊富だったので、オフェンスの大きな方針転換も実現可能だったのでは?と思っています。

ミシガンのスプレッドオフェンスは豊富なタレントがいる為、どの選手がボールを持っても平均以上の働きができる。というのが強みでこのタレント力を活かしたRPOの幅が多彩です。RPOを使うことによりキャリアとタックラーが1対1になる状況を多く作りだします。

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(RPOを増やすことで相手にベーシックなDFを強いる)

ミシガンのパワーフットボールの特徴は、RPOを中心にショットガンになっても変わらず、この試合でもボールポゼッションはペン州立大学の22分15秒に対し、ミシガンは37分45秒と圧倒的にボールをコントロールします。

このオフェンスに対するペン州立大学ディフェンスは、3rd downロングをどう作るか。を頭に置き、第1,2ダウンはベーシックなディフェンスで我慢をしながら3rd Downに仕掛けるディフェンスを用意していました。

3rd Downになると、フロントを変えながら複数のブリッツのパッケージを展開します。

また、オフェンスはミシガンのマンツーマンディフェンスをQBが読みきることで優位に立ち、WRとDBの1対1やクロスパターンのルートを使う事で、ミシガンオフェンスを攻略していき得点を挙げていきます。

ミシガンのスプレッド型パワーフットボールに注目しながら、伝統校同士の質の高い試合をお楽しみください!

■footさんの簡易ゲームレビュー(★5つが最大)
試合展開:★★★★
オフェンス:★★★★
ディフェンス:★★★★

■試合の動画はこちら!
https://www.youtube.com/watch?v=NdZyVLQLnSE

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