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「足を見る。その人をみる。」

〇「足をみる。その人をみる。」

皆様、こんにちは!
ほりちゃんこと、堀友美と申します^ ^

いつもSNSなどを通じて応援してくださりありがとうございます‼︎
この記事で初めて私の事を知ったという方も、興味を持っていただきありがとうございます‼︎

さて、堀友美の「人生最期まで歩き続ける足作りnote」今回のテーマは…

「足をみる。その人をみる。」です‼︎

この記事をご覧の皆様は、普段お仕事の中で高齢者の生活を目にすることが多いのではないかと勝手にイメージをしておりますが

ひとつ質問です。


足をみていますか?そして、その人をみていますか?」

そもそも「足をみる、その人をみる」ってどういうことなのでしょう?


少し私の話をさせてください。

6年半、私は福岡の皮膚科クリニックでフットケアを行っていました。

実はこの時クリニックで提供していたフットケアは、事前にスクールに通って習得したものではありませんでした。
当時の先輩看護師から教えてもらった手技を、私自身も実際の患者様に提供していました。

でも約1年ほど前、「フットケアをさらに学ぶために上京する!」と決めて「一般社団法人フットヘルパー協会」が開催する基礎講座を受講しました。

フットケアについて、初めて腰を据えて学んだ時間でした。

その講座の中でこの「足をみる。その人をみる。」ということに対して、口酸っぱく言われたのを今でもよく覚えているんです。

最初は、その言葉の意味が全然分かりませんでした。

果たしてこの「みる」とは何を指して言っているのでしょう?

協会の基礎講座で学んだこと、そして仕事を通じて経験したこの約1年の出来事で私は多くの事を学び、そして気づかされたのです。

私…フットケアのこと全然知らなかった。」と。


今回はフットケアにまつわる私が経験した、ある「学び」について皆様にシェアさせていただきたいと思いこの記事を執筆しました。

「足をみる。その人をみる。」

最期まで読んでいただけると嬉しいです☆


〇爪切りの前に考えるべきこと

さて、皆様。頭でイメージしてください。

目の前に高齢者の足があります。

その方の爪は鷹の爪のように長く伸びています。ご本人も家族もすごく困っています。

もしあなたがフットケアを提供する人だったら、どうしますか?

「これじゃ危ない…!」

と感じてニッパーを握り、すぐに爪切りに取り掛かりますか?

私は今でこそ、こんな偉そうにフットケアに関する記事を書いていますが、恥ずかしながら半年ほど前まで、こうした爪を見るとすぐに爪切りに取り掛かっていました。

「危ないから爪切るよ!」という、単純な関わり方です。

当然、ニッパーを使って爪を切ることは手段としては間違いではありません。
というより、介護を仕事にされている方でしっかりとそういう意識を持てるのはむしろ素晴らしいと思います。

確かに、爪が伸びていると他の指の皮膚に当たったり、歩くときにうまく踏み込めなかったり。良いことはないです。

ただ、私の「危ないから切るよ!」という関り方は、まさにその方の足しか見ていない状態だったんです。

〇仕事で直面したフットケアの難しさ

上京してから4つの会社に就職した私ですが、有難いことに会社からは「思い切って堀さんらしく働いてね!」「堀さんらしくフットケアしてね!」と言われています。

その言葉がすごくうれしかったし、やる気にも溢れました。
期待に応えたくて、利用者様の足の爪をきれいに整えることが一番の注力ポイントになっていました。

そんな中、私が「その人をみる」ということの本質に気付かされた出来事があったんです。

入社して半年の間に、フットケアの契約解除が立て続けに3件もあったのです。しかも、どれも同じ会社の利用者様でした。

他のフットケアスタッフでそういうことは起きず、私の担当していた方だけ…

1人目、2人目の契約解除の時は、「相性悪かったのかな」なんて思って、気付きませんでした。

むしろ「あんなに足の爪、綺麗にしたのになぜ?」と少し腹立たしくもあったかもしれません。

一生懸命ケアを提供したのに、不当に評価されているような気がして。まさか自分が悪いなんて思ってもみませんでした。


しかし、3人目の契約解除の話がきた時「これは変だぞ…!?」とさすがに気付き始めたんです。

利用者様のためを思ってフットケアをしたはずなのに…

3人の事例を振り返ってみると、全てに共通点がありました。

それは、利用者様が「私のしたいフットケアを求めていなかった」ということでした。

つまり、私のフットケアはただの自己満足だったのです。

「劇的ビフォーアフター」みたいに違いを見せたいとか、そういう意識でサービス提供してしまっていたのです。

こんなに酷い爪が「あらまぁ♡見てみて、見違えたわ♡」という感じを演出したいという思いがどこかにあったのだと思います。

それはまさに利用者様のためというよりも、「綺麗に爪切りができた私の技術を誰かに評価されたい!」という気持ちでした。

これでも、ケアを提供する人なら分かると思うんです。結果を出したい気持ち。だって短期間で結果を出せば、集客にもつながるかもしれないし、周囲からの評価にも影響するって思うじゃないですか。

気持ちが先走っちゃうんです。


もちろん、それで喜ぶ方もいるかもしれないです。
しかし、現実問題として私の担当した利用者様が、3人も立て続けに契約解除をしたのです。

この経験を通じて私が学んだことは、

「その人をみる。」


その3人の利用者様がどんな気持ちで契約解除をしたのかは定かではありません。
でも、少なくとも事実として「私の提供したフットケアに嫌な思いをした」に変わりはありません。

爪は、生きている限り伸び続けます。

さらに言えば、年を重ねてくると体が硬くなったり、目が見えにくくなったり、握力が弱くなったりして、自分で爪を切ることができなくなる方も多いです。

つまり、どこかで誰かに爪切りを頼むことになるんです。

今回、私のフットケアを「嫌だな」と思った利用者様が、もし「人から爪を切られることは不快なこと」だとトラウマにしてしまったら。

爪切りを頼むことができず、爪の変形や伸びすぎ放置するようになったら。

その人の「最期まで歩き続ける人生」はどうなるでしょうか?

〇私と同じ失敗をしないために

3人の契約解除という経験を受けて、有難いことに私は自分が犯していた過ちに気付くことができました。

大きくは、この3つだと思っています。

・自分の承認欲求とも言うべき「エゴ」で爪を切っていたこと。
・足の爪だけを見て、その人の感情的な結びつきを後回しにしてしまっていたこと。
・綺麗な爪になることが嬉しいことだと勘違いしていたこと。

3人の利用者様には、本当に申し訳ないことをしたと思っています。
私でなくても、どこかで誰かのフットケアを受けてほしいと今も願っています。

だからこそ、私のこの経験を皆様にシェアすることで、皆様には

「あなたの爪切りは快適・安心」と利用者様に言ってもらるような関わり方をしていただけたら、と思っています。

皆様は、私とは違い上手くできていると思いますが、念の為に★


具体的には、爪が長いからと言って「すぐ切る!」という判断ではなく、今切っていいのか、その人が納得・安心できている状態なのか、基礎となる信頼関係ができているのかが大切です。

余談になりますが、認知機能の低下している方の爪を3ヶ月間切らせてもらえなかったという経験もあります。

その方は「それは刃物じゃないか!危ないから、さっさとしまえ!」みたいなことを言われていました。その方にとって爪切りに使用するニッパーは「凶器」に感じられたんだと思います。そのくらい、爪を切るということに対しての認識に差がありました。

しかし、信頼関係をいろんな方向から築くことで、現在ではご本人から「爪切ってくれ」と言ってくれるようになりました(^^

爪切りの依頼を受けたら「切らなきゃいけない!」という責任感を持つかと思います。でも、、


その人をみる。


一旦、深呼吸してください☆

私と同じ過ちをしないように。
利用者様を爪難民・足難民にしないように。

「あしをみる、その人をみる」というテーマはまだまだ奥深いですので、今後もみなさんを「足の沼」にお連れできたらと思います。

さて‼︎

今回の記事が「ためになった」「面白かった」という方は、下のコメント欄に感想やご意見いただけると嬉しいです!(noteのコメント欄でも色んな方と交流ができたらと思っています)

私が記事を更新するエネルギー源になりますので、ぜひお願いいたします☆

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。
これからもよろしくお願いします(^^

それでは、また次の記事でお会いしましょう‼︎


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著者:堀友美 プロフィール
編集:さんかくしおハッカ
note記事配信のサポートを担当


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