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「魔改造の夜 電動マッサージ器 25 mドラッグレース」;出来るだけあなたに伝わるように書く感想文㊾

「魔改造の夜 電動マッサージ器 25 mドラッグレース」(NHK/2024)


 僕の大好きなNHKのちょっと変な番組。シリーズとして不定期に放送されており、5月30日に放送された最新作は電マを使って最も早く25 mを移動するというもの。

 参加した団体は、
企業が選ぶ採用を増やしたい大学ランキング1位T橋技術科学大学
小型モーターの世界販売1位Mブチモーター
国内市場の乗用車販売台数第2位のSズキ
が各々のアイデアと技術力を競い、25 mを駆け抜ける。



 面白かった!ぜひとも見てほしい。
 出演されていた市川紗椰さんが仰っていたことと同じく、僕も電動マッサージ機をマッサージすること以外に使ったことはない。走らせようと思ったこともない。これを走らせるための創意工夫は見どころだし、その結果各チームがとる戦略も興味深い。




 「猫じゃらしが動く」ことを知っている子どもはどれぐらいいるのか。
 この番組内で電マを動かすメカニズムについて説明された際に、「猫じゃらしを」握りながら手を丸めたり開いたりすると、手から滑り落ちるように動くという件があった。
 僕は分かり易く良い例えだと思ったし、後々この番組制作者が時間をかけて作ったCGよりも分かりやすく理解することが出来た。でも果たしてこれを分かり易いと捉える感覚を有している人はどれぐらいいるのか、その感覚はマイノリティであるのかということが気になる。
 物の言い方が変わることは時代にそぐわなければ排除されればいいし、それ以上でもそれ以下でもない。大きさを測る際に「タバコ2箱ほどの大きさ」とは言わなくなっても問題はないし、文化的な営みとしても寂しくはない。
 しかし、自分自身の体験から着想を得て何かを感じとる経験を有しないまま、よくわからない仕組みの上で物事に取り組むということを許容してはならない気がする。それがなおさら、自然と触れる機会の少なさや、教育の機会の不足によるものは、人として生きていく上での豊かさに直結してしまうと思うし、親や教育する側の世代の大きな責任の一つだと思う。この点は十二分に考慮されなければならないのではないかと思った。 

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