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Fantasy Premier Leagueは噓をつかない説 ~三笘の現在地~

こんにちは、朝倉です。いきなりですが皆さん、「Fantasy Premier League」というゲームをご存じでしょうか。プレミアリーグの公式アプリの中に搭載されているゲーム機能で、自分の選んだ選手のパフォーマンスを数値化し、その合計を競うというゲームです。要するに、「次の試合誰が活躍するか」を予想するゲームです。

まずユーザーは限られた予算の中でFW3人、MF5人、DF5人、GK2人の計15人のメンバーを選択します。前評判の高い選手ほど獲得するのにかかる予算は多くなります。そしてチームを組み終わったらスタメンの11人を決めます。基本的にこの11人のパフォーマンスがその節のユーザーのスコアになります。スコアは表面的なもので、例えばゴールは5ポイント、アシストは3ポイント、、、というように各項目を達成するごとに一定のポイントが加算されます。逆に、ボール奪取回数やパス本数のような”細かい”項目は加味されないので、目に見える結果だけがダイレクトに反映されることになります。このシステム上CBや守備的MFのスコアが伸びにくいため、ユーザーはDFの中でもSBだったり、MFの中でもWG(ウイング)やSH(サイドハーフ)のように、ゴールやアシストをする可能性が高い選手を自分のチームに加える傾向が強くなります。要するにこのゲームで多くのユーザーに選ばれている選手はそれだけゴール&アシストを期待されていると、ざっくり解釈することができます。

僕のプレー画面です。上述のようなゲームの特徴上、エストゥピニャンがCB、
ラッシュフォードが中盤の底にいます。

このようなゲームの背景を考慮すると、攻撃的なポジションを務める選手たちにとって、1000万人を超えるユーザーが登録しているFantasy Premier Leagueでどれだけの数のユーザーに選ばれているかは世間からの最新の評価そのものだとも言えます。今回はこのちょっと変わった物差しを使って、日本国内から絶大な評価を受ける三笘薫選手の、”客観的な”評価を見極めようという試みです。

ちなみに僕はこのゲームが苦手すぎて、全体の10823949位に沈んでいます。

W杯直後に僕がこのゲームを始めた当時、三笘選手のOwnership(彼を選択しているユーザーの割合)は0.1%でした。おそらく選択していたのは一部のブライトンファンと日本人ユーザーだけだったでしょう。しかし、3月10日現在、彼のOwnershipは20.3%にまで上昇しています。これはプレミアリーグに登録されているFWとMFの414人中12番目に高い数字で、約上位3%に入っていることになります。三笘選手の下には、フラムの大エースであるミトロヴィッチやリバプールのヌニェス、シティの若手フォーデンらが続きます。世界最高峰のリーグの一つともいえるプレミアリーグで、ゲームながらもこれだけ評価されていることは特筆に値すると言ってよいでしょう。なにより短期間でここまで評価を上げる選手は滅多にいません。

もちろん上位に名を連ねるほかの選手に比べて三笘選手のコストが未だに安いことも多くのユーザーに選ばれる理由の一つと考えられます。Ownership上位20名の平均コストが£7.73である一方、彼のコストはたった£5.5です。コスパの観点から彼をチームに加えるユーザーも多いでしょうが、それを加味してもプレミアリーグファンから絶大な信頼を得ていると言うには十分な数字です。

上位には錚々たるメンバーが名を連ねています。

日本のメディアが提供する情報の中にいると、海外の日本人選手の活躍した面だけを目にする機会が多い一方、その他の情報の不十分さのせいで海外ではどう評価されているのか客観的に分析することは少々難しいかもしれません。そのため日本人選手の評価について現地のそれとの間に乖離が生まれ、「なんであんなにいい選手が使われないんだ」とモヤモヤすることも起こり得ます。盲目的に日本人選手を推すことも楽しいですが、客観的に評価を理解することもサッカーを理解する良い方法かもしれません。今回はあくまで一つの物差しとして、プレミアリーグではこんなツールもあるよということ、そして三笘選手はそこでもかなりの高評価を受けているということを紹介しました。

最後にアプリのリンクを貼っておくので、お時間ある方は遊んでみてください。既に遊んでらっしゃる方は朝倉をリーグに招待していただけると嬉しいです。




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