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☆地図の可能性は壮大で無限大♾

こんにちは。
博多からソニックという特急で50分、
小倉に“ゼンリンミュージアム”があるというので行ってみた。
いろいろ思いついてしまったので、
残しておくことにしよう。

徒歩約12分。Zから始まる名称カッコいい。

Topic①:地図の歴史的役割の変遷

時代毎に地図の活用のされ方や、
歴史が端的にまとめられており、学びになる。
簡潔に地図の役割の変遷を羅列すると、

①布教活動
→プロテスタンティズムが台頭し、キリスト教が流布されるようになり、西洋諸国が地図を活用。

②航海技術
→①にも絡むが大航海時代を迎えた西洋で、新大陸を発見したり、航海図として利用された。

③納税管理
→タウンワークにも近いが、地図上で納税者の有無を管理することで管理を簡潔にした。
国を統治するためにも利用された背景がある。

④軍事的機密情報
→敵の侵攻を防ぐ、または領土を攻めるという場合にも役に立った。伊能忠敬が測量を許可されたのも当時の蝦夷が攻められるリスクがあり、地理を把握したい幕府の思惑がきっかけのようだ。

僕が学び取った情報は上記4項目。
改めて整理してみると、全体を俯瞰(鳥瞰図)できる地図の存在が、管理や統制・戦略においても有効だった歴史が見てとれる。

Topic②:地図の芸術品としての価値

色を塗る・書き込む・構図を決める。
地図に見られるさまざまな工程は、絵画のそれに近い。
実際に、西洋で描かれる遠近法の手法を用いることで地図を浮世絵として描くことが実現したようだし、フェルメールの時代には地図が絵画のモチーフによく登場してくる。

また、障子に「地図」を書いてしまったりと
芸術品としても親しまれていたようだ。

個人的に、日本地図をゆっくり見つめてみると
右肩上がりのとても運気の良い「絵」に見えてくる。
(グッズなどで販売することも視野に…)

Topic③:さまざまなデータを統合し未来を創る

本当に話したかったのはこのパート。
Topic①②の前提や学びを受けて、今後地図がどういう存在になりうるかという未来を想像したい。

まず、地図は情報の基盤(難しく言えば、プラットフォーム)になりうる。
つまり、地図の上にさまざまな個別の情報が乗っかってくることになる。

小倉の街を3Dで再現。

上記画像のように、これほどまでに精度の高い地図が作成できる。
例えば通信キャリアの位置情報データをこの地図上に付与し、個人の位置データをいれれば「現在」の混み具合がわかる。
そこで、個人に向けて最適なルートを提案したり、代替案を提案したりもできるかもしれない。

また、このデータを1年や2年など長期間データを取り続けることで、機械に学習させ、町民・観光者の行動ルートを把握することもできそうだ。
そうすれば、観光者と考えられるユーザーの携帯に観光情報を付与したメールを届けることもできる。

もし、上記で個人を判別できるならば、
犯罪を起こしそうなユーザーも特定し、未然に防ぐこともできるかもしれない。
そんな可能性を感じた。

位置情報以外にも、
車のナビデータを地図上にマッピングできれば、
より精度の高い渋滞予測もできる。
(これはすでにやっているかもしれないが…)

おまけ①:地図で表すものを変える

例えば住宅地図のように徒歩何分圏内という
地図は半径◯◯kmという円で表記されることが多いが、これを人の感覚値をベースに調査を取り、
属性に応じた徒歩圏内を捉えることができるかもしれない。

現状、徒歩10分圏内でお部屋を探していますという男性がいたとして、この人がもし長距離選手ならば、おすすめすべきは一般のデータによる徒歩圏内10分の住宅ではない。
個別に最適化するためのデータを作り出す基盤に「地図」がなれる可能性があるのだ。
(具体策は、賃貸会社と連携し、アプリ上で食べログのように実際に歩いてかかった時間を打ち込んでもらう。そして統計データでかかった時間を割り出すなどすれば実装可能だ)

それから、ある特定のイベント(例えばサッカーの試合)など、来訪者の住所データを地図上で表現すれば、本日の観戦者の属性が割り出せる。
芸人のライブイベントなどでも活用できれば、芸人の掴みワードさえ変えられるかもしれない。

おまけ②:地図に組み合わせるデータを変える

地図上は空間を表すものだ、とすれば
足りないのは時間の概念になる。
たとえば、信号の待ち「時間」を表現してみるとどうなるか。

待ち時間の長さに比例して、事故のリスクが可視化できる可能性もある。
現に体感値だが、福岡の信号は東京に比べ、待ち時間が長い気がする。
これによって、運転者の運転が荒くなる可能性すらあると思う。

とある問題設定をして、
データ収集のプラットフォームにしてしまう。
いずれの時代も議論の中心には「地図」があったはずだ。これは展示物が教えてくれた。
なにか機会があれば、この引き出しを開けることにしようと思う。

それでは〜。

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