マガジンのカバー画像

渋谷系洋盤ディスクガイド100

59
洋楽だけで渋谷系は語れる!1987年から1995年にかけてリリースされた洋楽アルバムから「渋谷系」を象徴する100枚をご紹介。
運営しているクリエイター

#1990

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #058 OMAR / There's Nothing Like This (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #058 OMAR / There's Nothing Like This (1990)



OMAR / There's Nothing Like This (Talkin' Loud/Kongo Dance/ 1990/ UK)なにはなくともタイトル曲。ポップミュージック史におけるベースラインの発明のひとつと言ってもいいかな(いいとも)。90年代初期のクラブの清掃時間のヘヴィロテNo1はこれかも。それにつけてもコンゴダンスから出たオリジナル盤ジャケの見慣れなさよ(見慣れたこいつの正

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #055 THE CHARLATANS / Some Friendly (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #055 THE CHARLATANS / Some Friendly (1990)



THE CHARLATANS / Some Friendly (Situation Two/ 8 Oct. 1990/ UK)ネオモッズ血統のおかげかインディーダンスバンドの中でも音像や佇まいの際立った端正さを誇った彼ら。同じオルガンのインスパイラルカーペッツあたりとの女子人気の差に「かわいい」の残酷さを痛感。米盤を買うと「The Charlatans UK」ってなっててガッカリさせられたのは

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #047 INSPIRAL CARPETS / Life (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #047 INSPIRAL CARPETS / Life (1990)



INSPIRAL CARPETS / Life (Mute/ 23 Apr. 1990/ UK)「ジョニー・ラモーンみたいなヤツがオルガン弾いてる!」「かわいい顔したハゲがいる!」てな微妙に弱めなヴィジュアルショックとダンス要素より60's要素が微妙に強めなサウンドでマッドチェスターにおいて微妙に独特なポジションを築いた微妙なバンド。今掘り返すべき彼らの遺産は盤よりTシャツかも。

「Life

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #038 BETTY BOO / Boomania (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #038 BETTY BOO / Boomania (1990)



BETTY BOO / Boomania (Rhythm King Records / 10 Sep. 1990/ UK)60'sの服着たカートゥーンっぽい女の子がヒップハウスをギンギンに歌い踊ったらウケんじゃね?という英国芸能界の誰かの思いつきが時代の徒花を産んだ。英国の誰か偉い。山本リンダに昔のヒット曲をハウス化したの歌わせてモアディープあたりと一緒に躍らせたらウケんじゃね?と思いついた日

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #036 THE LIGHTNING SEEDS / Cloudcuckooland (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #036 THE LIGHTNING SEEDS / Cloudcuckooland (1990)



THE LIGHTNING SEEDS / Cloudcuckooland (Ghetto Recording Company / 29 Jan. 1990/ UK)エコー&ザ・バニーメンなどを手がけたリヴァプールの名プロデューサー、イアン・ブロウディ率いるライトニング・シーズ、チャーミングなメロの洪水。メンバーに後にオアシスに合流することになるクリス・シャーロックがいたりするのでこのあたりの

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #030 ADAMSKI / Doctor Adamski's Musical Pharmacy (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #030 ADAMSKI / Doctor Adamski's Musical Pharmacy (1990)



ADAMSKI / Doctor Adamski's Musical Pharmacy (MCA / 1990/ UK)11歳でパンクデビューし、後にアシッドハウス界で一世(一瞬?)を風靡したアダムスキ—。最大のヒット曲「Killer」のヴォーカリスト、シールが後に大ブレイク、UKのMOMOフューチャリングm.c.A・T状態に。ある時期にインクスティックSUZUEファクトリーで働いてないとわか

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #025 HAPPY MONDAYS / Pills 'n' Thrills and Bellyaches (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #025 HAPPY MONDAYS / Pills 'n' Thrills and Bellyaches (1990)



HAPPY MONDAYS / Pills 'n' Thrills and Bellyaches (Factory Records / 17 Nov. 1990/ UK)24時間パリピことマンチェスターの凶悪狂人団。ひと昔前の学生然としたヴォーカリスト、ショーン・ライダーを筆頭に、素行の悪さは映画「24アワー・パーティ・ピープル」で描かれていた以上に違いないと思わせるナイス粉っぽさ。ショーンは

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #019 JANE'S ADDICTION / Ritual De Lo Habitual (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #019 JANE'S ADDICTION / Ritual De Lo Habitual (1990)



JANE'S ADDICTION / Ritual De Lo Habitual (Warner Bros. / 21 Aug. 1990/ US)数多のマンチェを差し置いて1990年後半のフロアを激沸かしたインディーダンス(?)ナンバー「Been Caught Stealing」収録盤。ディープ・パープル「Hush」などハードロックだろうが「打って」ればインディー耳にも響いたのがこの時代だけ

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #016 FRAZIER CHORUS / Ray (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #016 FRAZIER CHORUS / Ray (1990)



FRAZIER CHORUS / Ray (Virgin / 1990/ UK)ある種のリスナーが1990年に持っていたマインドを具現化させたようなイルカのアートワークはラッセンじゃねえよ! プロデューサーのイアン・ブロウディーならではのキチっとした音のすき間から、4AD上がり特有のほんのりとしたゴス臭がしたりしなかったりしなかったり。冒頭の「Cloud 8」、イイ曲。

「Ray」を知るDi

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #013 A TRIBE CALLED QUEST / People's Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm(1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #013 A TRIBE CALLED QUEST / People's Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm(1990)



A TRIBE CALLED QUEST / People's Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm (Jive / 17 Apr. 1990/ US)うわヒップホップってスゲー!とあらゆるリスナーをトリコにしたこのファースト・アルバム、収録曲名に「パーティの後で××」「Qティップのドジ旅行」「下半身の敵」「ハム&エッグは食べないヨ」などなんと

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #010 BEATS INTERNATIONAL / Let Them Eat Bingo (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #010 BEATS INTERNATIONAL / Let Them Eat Bingo (1990)



BEATS INTERNATIONAL / Let Them Eat Bingo (Go! Discs / Jan. 1990/ UK)ノーマン・クックによる、当時のイギリスの不良が好きそうなダンス音楽全部入り。初来日公演ではステージでグラフィティが描かれていたため、渋谷クアトロがシンナー臭漂う昭和の不良のたまり場と化した。「Dub Be Good To Me」などで可憐な声を聞かせていたリン

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #005 DEEE-LITE / World Clique (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #005 DEEE-LITE / World Clique (1990)



DEEE-LITE / World Clique(Elektra / 7 Aug. 1990/ US)モッドムービー「欲望」の例のモザイクシーン劇伴がハウスになっちゃった! 国籍やジェンダーを超えた編成と佇まいはそれだけで現代的かつ強いメッセージに思える。愛にあふれた初来日公演でトーワ氏によってフロアにばらまかれたコンドームのほとんどはその日のうちに使用されたそうな。嘘です。

「World

もっとみる
渋谷系洋盤ディスクガイド100 #004 CANDY FLIP / Madstock...The Continuing Adventures Of Bubblecar Fish (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #004 CANDY FLIP / Madstock...The Continuing Adventures Of Bubblecar Fish (1990)



CANDY FLIP / Madstock...The Continuing Adventures Of Bubblecar Fish (Debut/ 31 Dec. 1990/ UK)ビートルズ「Strawberry Fields Forever」カバーをはじめ甘ーーーーーい!エレポップがずらり。星野みちるも日本語カバーした「This Can Be Real」に顕著な12インチのほうがぜんぜ

もっとみる