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  • 渋谷系洋盤ディスクガイド100

    洋楽だけで渋谷系は語れる!1987年から1995年にかけてリリースされた洋楽アルバムから「渋谷系」を象徴する100枚をご紹介。

最近の記事

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #059 STEREOLAB / Peng! (1992)

STEREOLAB / Peng! (Too Pure/ 26 May 1992/ UK)マッドチェスターの熱狂に陰りが見えつつブリットポップの夜明けもまだちょい先という暗中模索のUKロックシーンにひょっこり現れた人懐っこいじっけんくん。洗練を目指すベクトルとは真逆のモンドみあふれるその創作は渋谷系というよりアフター渋谷系のどデカいバックボーンのひとつとなった。 「Peng!」を知るDiscogs : Peng! ウィキペディア (英語版) : Peng! 「Pen

    • 渋谷系洋盤ディスクガイド100 #058 OMAR / There's Nothing Like This (1990)

      OMAR / There's Nothing Like This (Talkin' Loud/Kongo Dance/ 1990/ UK)なにはなくともタイトル曲。ポップミュージック史におけるベースラインの発明のひとつと言ってもいいかな(いいとも)。90年代初期のクラブの清掃時間のヘヴィロテNo1はこれかも。それにつけてもコンゴダンスから出たオリジナル盤ジャケの見慣れなさよ(見慣れたこいつの正体はリイシュー盤)。 「There's Nothing Like This」を

      • 渋谷系洋盤ディスクガイド100 #057 CHAPTERHOUSE / Whirlpool (1991)

        CHAPTERHOUSE / Whirlpool (Dedicated Records/ 29 Apr. 1991/ UK)轟音ギター+甘美メロ、当初は“ハッピーヴェレー系”などと呼ばれていたはずがいつの間にやら“シューゲイザー”が一般化。そんなシューゲ御三家にエントリーされている彼らだがその意味はというとたのきんにおけるヨッちゃん、シブがきにおけるフックン、少年隊におけるカッちゃん、パンジー(以下略)。 「Whirlpool」を知るDiscogs : Whirlpoo

        • 渋谷系洋盤ディスクガイド100 #056 THE MAN FROM DELMONTE / Big Noise (1989)

          THE MAN FROM DELMONTE / Big Noise (Bop Cassettes/ 1989/ UK)込み上げ胸キュンメロディーをジャカジャカアコギとキラキラエレキで疾走感バリバリに演奏していた彼らが活動期間に残した唯一のアルバムがこのライヴ盤。これぞインディーポップ。現在はニューオーリンズでどカントリーを演奏しているヴォーカルのマイク・ウェスト、髪型以外はもっと再評価されていい。 「Big Noise」を知るDiscogs : Big Noise ウ

        渋谷系洋盤ディスクガイド100 #059 STEREOLAB / Peng! (1992)

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        • 渋谷系洋盤ディスクガイド100
          59本

        記事

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #055 THE CHARLATANS / Some Friendly (1990)

          THE CHARLATANS / Some Friendly (Situation Two/ 8 Oct. 1990/ UK)ネオモッズ血統のおかげかインディーダンスバンドの中でも音像や佇まいの際立った端正さを誇った彼ら。同じオルガンのインスパイラルカーペッツあたりとの女子人気の差に「かわいい」の残酷さを痛感。米盤を買うと「The Charlatans UK」ってなっててガッカリさせられたのはダン・ヒックスが悪い。 「Some Friendly 」を知るDiscogs

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #055 THE CHARLATANS / Some Friendly (1990)

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #054 DIANA BROWN & BARRIE K SHARPE / The Black, The White, The Yellow And The Brown (And Don't Forget The Redman) (1992)

          DIANA BROWN & BARRIE K SHARPE / The Black, The White, The Yellow And The Brown (And Don't Forget The Redman) (FFRR/ 1992/ UK)寡作ながら「Masterplan」「Sun Worshippers」といった楽曲がレアグルーヴ~ジャズDJ中心に愛された洒落者男女二人組。唯一のアルバムはタイトルをフルで表記するだけで字数を食いまくるディスクレビュー殺しとなっ

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #054 DIANA BROWN & BARRIE K SHARPE / The Black, The White, The Yellow And The Brown (And Don't Forget The Redman) (1992)

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #053 SONIC YOUTH / Daydream Nation (1988)

          SONIC YOUTH / Daydream Nation (Enigma Records/ 18 Oct. 1988/ US)UK偏重ニューウェイヴっ子のみならず多くのリスナーの耳をがっつりアメリカのアンダーグラウンドに向けさせた象徴的なバンドの象徴的なアルバム。「キム・ゴードンのパンティ」を歌ったスティーヴ・アルビニがサーストン・ムーアにしばかれる映像または画像をお持ちの方は至急ご連絡ください。 「Daydream Nation」を知るDiscogs : Daydr

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #053 SONIC YOUTH / Daydream Nation (1988)

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #052 DREAM WARRIORS / And Now The Legacy Begins (1991)

          DREAM WARRIORS / And Now The Legacy Begins (4th & Broadway/ 1991/ CA)東京モード学園だ~!クインシー・ジョーンズ「Soul Bossa Nova」モロ使いのアーリー90s出落ちヒップホップ最高峰「My Definition Of A Boombastic Jazz Style」で名を馳せた2人組フロム・カナダ。「マジメか」と言いたくなる頭の揃ったラップが印象的だが来日公演ではギャングスターを前座扱い。

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #052 DREAM WARRIORS / And Now The Legacy Begins (1991)

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #051 BLUR / Leisure (1991)

          BLUR / Leisure (Food/ 26 Aug. 1991/ UK)マンチェ後発組の中でも抜群の「音楽より女の子が好きそう」感もあってか当初はさほどシリアスに聴かれていない印象あり。初来日のクラブチッタ川崎で何を思ったか積まれた機材をガシガシ登りはじめ「バカと煙は…」の具現化を聴衆に見せつけたデーモンくん、その後の大ムーヴメントの象徴になろうとは。 「Leisure」を知るDiscogs : Leisure ウィキペディア (英語版) : Leisure

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #051 BLUR / Leisure (1991)

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #050 THE STONE ROSES / The Stone Roses (1989)

          THE STONE ROSES / The Stone Roses (Silvertone Records/ 5 May 1989/ UK)Gio-Goiのウェア、Joe Bloggsのバギーパンツ、Kickersのシューズ。イアン・ブラウンの札束Tシャツはポール・スミスだって!? 60'sを下敷きにアシッドハウス通過後の酩酊感強めたサウンド同様、そのスカリーズな装いがビンビンきた。音楽もファッションも分かちがたくカルチャーの一部分なのだと。 「 The Stone R

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #050 THE STONE ROSES / The Stone Roses (1989)

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #049 YOUNG DISCIPLES / Road To Freedom (1991)

          YOUNG DISCIPLES / Road To Freedom (Talkin' Loud/ 1991/ UK)サンプリングというよりカバーと呼びたい、アシッドジャズ系作品の引用アートワーク。シングル「Get Yourself Together」でハー・ユー・パーカッション・グループ、「Apparently Nothin'」でジョー・ヘンダーソン、そして彼らが残したこの唯一のアルバムではハービー・ハンコックをそれぞれカバー。 「Road To Freedom」を知る

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #049 YOUNG DISCIPLES / Road To Freedom (1991)

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #048 PREFAB SPROUT / From Langley Park To Memphis (1988)

          PREFAB SPROUT / From Langley Park To Memphis (Kitchenware Records/ 14 Mar. 1988/ UK)FOOL'S MATE誌が急にスティーリー・ダン・フォロワーをプチ特集してるの読んで「ゴスッ子たちにこんなんレクるの!?」と思ったのも今は昔、彼らは渋谷系時代の“ポップスの復権”という側面の象徴的かつ模範的な存在となったのだった。米国人と前作「Steve McQueen」の話するとややめんどくさいぞ。 「

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          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #047 INSPIRAL CARPETS / Life (1990)

          INSPIRAL CARPETS / Life (Mute/ 23 Apr. 1990/ UK)「ジョニー・ラモーンみたいなヤツがオルガン弾いてる!」「かわいい顔したハゲがいる!」てな微妙に弱めなヴィジュアルショックとダンス要素より60's要素が微妙に強めなサウンドでマッドチェスターにおいて微妙に独特なポジションを築いた微妙なバンド。今掘り返すべき彼らの遺産は盤よりTシャツかも。 「Life」を知るDiscogs : Life ウィキペディア (英語版) : Life

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #047 INSPIRAL CARPETS / Life (1990)

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #046 JAMES TAYLOR QUARTET / The Money Spyder (1987)

          JAMES TAYLOR QUARTET / The Money Spyder (Re-Elect The President/ 1987/ UK)グルーヴ!オルガン!ヒップの大洪水や~。いまとなってはジェイムス・テイラー超フサフサ時代の、アシッドジャズがモッドの血統にあることを証明するセカンドアルバム、サントラ仕立て。それにしても「One Way Street」、どこを切っても血が吹き出そうなバーストキラーチューンすぎる。 「The Money Spyder」を知るD

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #046 JAMES TAYLOR QUARTET / The Money Spyder (1987)

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #045 808 STATE / ex:el (1991)

          808 STATE / ex:el (ZTT/ 4 Mar. 1991/ UK)「地方のレコ屋の兄ちゃんらが最新の音楽を作るために好きなメカの名前をもじったグループを組んで世界的に大ヒット」ってだけでもグッとくるのに「テクノに合わせて扇子を振って最初に踊ったのは808ステイトのメンバー」という嘘でも本当でもどうでもいい説を聞くと明日もがんばろうと思えませんか。 「ex:el」を知るDiscogs : ex:el ウィキペディア (英語版) : ex:el 「ex:e

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #045 808 STATE / ex:el (1991)

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #044 THE PASTELS / Sittin' Pretty (1989)

          THE PASTELS / Sittin' Pretty (Chapter 22/ 1989/ UK)理想の音楽を自ら演奏するという原初的な喜びに満ちた“よちよち歩き感”を全力で表現しているかのようなこのサウンドにグッとこないということは、インディーポップに縁がないということ。前年リリースの初期コンピ「Suck On」でファンマシマシのタイミングで出た“89年の新譜”ということもほんのり重要。 「Sittin' Pretty」を知るDiscogs : Sittin' P

          渋谷系洋盤ディスクガイド100 #044 THE PASTELS / Sittin' Pretty (1989)