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渋谷系洋盤ディスクガイド100

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洋楽だけで渋谷系は語れる!1987年から1995年にかけてリリースされた洋楽アルバムから「渋谷系」を象徴する100枚をご紹介。
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2018年2月の記事一覧

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #022 FRANKIE KNUCKLES / Beyond The Mix (1991)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #022 FRANKIE KNUCKLES / Beyond The Mix (1991)



FRANKIE KNUCKLES / Beyond The Mix (Virgin / 1991/ US)なんでこんなに革新的だったのかよ、ハウスという名の宝もの。「The Whistle Song」の話ですが、当時、アンダーグラウンドみを尊ぶ層から「ムード音楽じゃん」との揶揄もちらほら聞こえてきたけどそのムーディーさがパーシー・フェイスやポール・モーリアらと並び賞される音楽がどれほどあると言

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #021 BAD DREAM FANCY DRESS / Choirboys Gas (1988)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #021 BAD DREAM FANCY DRESS / Choirboys Gas (1988)



BAD DREAM FANCY DRESS / Choirboys Gas (él Records / 1988/ UK)「私らのモッシュがスゲえとこ他のバンドの客どもに見せつけようぜ!」などと煽るまでもなくフロアにナゾモッシュの渦を呼んだキュートなバーストナンバー「Curry Crazy」をはじめ、パンクとムード音楽の間にあるもんオールOKな雑食性を独特の美意識でチープシックなポップソングに

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #020 CORDUROY / High Havoc (1993)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #020 CORDUROY / High Havoc (1993)



CORDUROY / High Havoc (Acid Jazz / 1993/ UK)チャレーーーーーーーイ!!アシッドジャズ界隈きってのチャラさ軽妙さMODみを誇るファブリック・フォー。関西ポーズのメンバー4人のうち1人が裸足のナイスしゃらくささ。歌ったり歌わなかったりパヤパヤしたり、でも打ってて。何周目かの渋谷系フォロワーが下敷きにすべきはここだと父さん思うんだ。

「High Havo

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #019 JANE'S ADDICTION / Ritual De Lo Habitual (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #019 JANE'S ADDICTION / Ritual De Lo Habitual (1990)



JANE'S ADDICTION / Ritual De Lo Habitual (Warner Bros. / 21 Aug. 1990/ US)数多のマンチェを差し置いて1990年後半のフロアを激沸かしたインディーダンス(?)ナンバー「Been Caught Stealing」収録盤。ディープ・パープル「Hush」などハードロックだろうが「打って」ればインディー耳にも響いたのがこの時代だけ

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #018 INTASTELLA / Intastella And The Family Of People (1991)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #018 INTASTELLA / Intastella And The Family Of People (1991)



INTASTELLA / Intastella And The Family Of People (MCA / 1991/ UK)クイーン・オブ・インディーダンス系DJイベント早めの時間帯、ことインタステラ。デイヴパイクセット「Mathar」歌ってみたけどミラクル起きなかったよ的なシングル曲「People」はじめ、アシッドみ薄めのサイケデリック憧れダンスサウンドは今の耳にも悪くない。それにして

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #017 DAISY CHAINSAW / Eleventeen (1992)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #017 DAISY CHAINSAW / Eleventeen (1992)



DAISY CHAINSAW / Eleventeen (One Little Indian / 6 Oct. 1992/ UK)みんな大好き「Love Your Money」。来日公演でヴォーカルのケイティ嬢のボサボサブロンドヘアがヅラと判明、オーディエンスにさがみゆき「美少女とカラス」ばりの衝撃を与えた。また、彼女の実妹、メラニー・ガーサイドがbounce誌の某美人編集者に瓜二つだと95年

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #016 FRAZIER CHORUS / Ray (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #016 FRAZIER CHORUS / Ray (1990)



FRAZIER CHORUS / Ray (Virgin / 1990/ UK)ある種のリスナーが1990年に持っていたマインドを具現化させたようなイルカのアートワークはラッセンじゃねえよ! プロデューサーのイアン・ブロウディーならではのキチっとした音のすき間から、4AD上がり特有のほんのりとしたゴス臭がしたりしなかったりしなかったり。冒頭の「Cloud 8」、イイ曲。

「Ray」を知るDi

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #015 FIVE THIRTY / Bed (1991)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #015 FIVE THIRTY / Bed (1991)



FIVE THIRTY / Bed (EastWest / 1991/ UK)マンチェ期のフニャバンド群を掻き分けて登場してきたド熱くモッドな男たち。ジャムの再来と呼ばれたのが運の尽きか、アルバム1枚残して彗星のように消えていった。でもなにゆえかジャズのホレス・パーラン「Us Three」リスペクトなジャケと、インディーダンス名曲「13th Disciple」で皆の心に字数。

「Bed」を知

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #014 VANESSA PARADIS / Vanessa Paradis (1992)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #014 VANESSA PARADIS / Vanessa Paradis (1992)



VANESSA PARADIS / Vanessa Paradis (Remark Records / 22 Sep. 1992/ FR)フレンチ・ロリータ、レニー・クラヴィッツを歌う。前作でルー・リード「Walk On The Wild Side」を舌っ足らずに歌い上げた彼女は今作ではヴェルヴェット・アンダーグラウンド「I'm Waiting For The Man」をカヴァー。字数少ないと

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #013 A TRIBE CALLED QUEST / People's Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm(1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #013 A TRIBE CALLED QUEST / People's Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm(1990)



A TRIBE CALLED QUEST / People's Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm (Jive / 17 Apr. 1990/ US)うわヒップホップってスゲー!とあらゆるリスナーをトリコにしたこのファースト・アルバム、収録曲名に「パーティの後で××」「Qティップのドジ旅行」「下半身の敵」「ハム&エッグは食べないヨ」などなんと

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #012 THE TIMES / E For Edward(1989)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #012 THE TIMES / E For Edward(1989)



THE TIMES / E For Edward (Creation Records / 1989/ UK)えーみなさん今日はね、エドワード・ボール、この名前だけでも覚えて帰ってくださいねー(大阪イントネーションで)。セカンド・サマー・オブ・ラヴ、その記憶が比較的ピュアな形で記録されたナニゲにメッチャ重要盤。マンチェ名士の名前がバンバン出てくるアホらしくも感動的な「Manchester」のこの

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #011 JAMIROQUAI / Emergency On Planet Earth (1993)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #011 JAMIROQUAI / Emergency On Planet Earth (1993)



JAMIROQUAI / Emergency On Planet Earth (Sony Soho Square / 14 Jun. 1993/ UK)アシッドジャズがその音楽性を拡大させていたブーム後期に突如現れた括約筋強めなヤング・スティーヴィー・ワンダー。このツノ生やしてるヘンな人がジャミロクワイじゃないの?バンド名なの??という登場時のナゾ度が嘘のように、今日も自慢のフェラーリをビュン

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #010 BEATS INTERNATIONAL / Let Them Eat Bingo (1990)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #010 BEATS INTERNATIONAL / Let Them Eat Bingo (1990)



BEATS INTERNATIONAL / Let Them Eat Bingo (Go! Discs / Jan. 1990/ UK)ノーマン・クックによる、当時のイギリスの不良が好きそうなダンス音楽全部入り。初来日公演ではステージでグラフィティが描かれていたため、渋谷クアトロがシンナー臭漂う昭和の不良のたまり場と化した。「Dub Be Good To Me」などで可憐な声を聞かせていたリン

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渋谷系洋盤ディスクガイド100 #009 HEAVENLY / Heavenly vs. Satan (1991)

渋谷系洋盤ディスクガイド100 #009 HEAVENLY / Heavenly vs. Satan (1991)



HEAVENLY / Heavenly vs. Satan(Sarah Records / Jan. 1991/ UK)ネオアコ/ギタポのど真ん中。ヴォーカル/ギターのアメリア・フレッチャーのキュートなヴォイスにズッキンドッキン。来日公演終了後、会場の新宿アンティノック近くの三角地帯で行われたメンバーの即席サイン会の列には元フリッパーズ・ギターの姿も。なんでもないようなことが幸せだったと思う。

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