『A子の日記』#39

ラジオをつけたまま眠りにつく。何もない静かな夜は酷く恐ろしい。いつかくる死の匂いが、足下まで来ているかのようだ。あの人と死別して4年が経とうとしている。歳を取ったら死を受け入れられるかと思っていた。そんなのは幻想だって今ならわかる。「あなたはポックリと逝けて幸せね」静かに呟いた。