『A子の日記』#41

瑠璃色の空。「もう少し薄い色だったかしら?」握りしめる古びた絵本は長い年月を感じさせる。娘がこぼした牛乳のシミ。日に当たって色あせた表紙。全てが懐かしい。亡くなった夫との思い出の絵本。その記憶を頼りに、絵本と同じ空を探している。「今日も見つからなかったわ」楽しそうに日記に記した。