『A子の日記』#36

柔らかな光に体が溶け、ソファからこぼれ落ちてしまいそうだった。私の膝に頭をのせる孫娘はイチゴ柄のブランケットを羽織り、静かに寝息をたてている。クリーム色のカーテンが、1度大きく膨らんで私たちを飲み込むと、チン!という軽快な音がした。シロップ色の瞳が微かに開く。「おやつできたわよ」