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定番質問と受け答え(志望理由)

 定番質問とその受け答えのフォーマット(枠組み)を記載する。
個別に受け答えを用意することはできないが、フォーマットを手掛かりにしてもらえれば幸いだ。
 基本的に、高校・大学の推薦入試を想定して書くが、就職試験では「御校」を「御社」に置き換えればおおむねOKだ。

*「御校」「御社」=入学・入社を希望する学校および会社を丁寧に言う表現。
 なお、会話では「御校(御社)」文字では「貴校(貴社)」と使い分ける。
 学校の先生でも混同している人がいるので注意。

1. 志望理由

私が御校を志望した理由は「 A 」です。
御校では「 B 」という特徴があり、「 C 」の力をつけることができます。御校に入学した際には、「 D 」したいです。

 示したい要素は以下の4つだ。
A 志望校の魅力
  ゼミを希望する教授、専門的な研究内容、最先端の設備等、その学校にしかない唯一無二の要素を挙げるのがベスト。

B 志望校の特徴
 公式HPに記載されている教育理念や見学の精神を参考にしたり、部活動や学習活動の特徴・実績を引用するとよい。具体的な数字やキーフレーズをさりげなく示すことで、面接官に「この受験者は本校のことをよく調べているな」と思わせよう。

C 入学後に努力したい点
 興味のある分野を語る。ただ「入りたい」だけでなく、入学後の展望を描けているとアピールすることで、説得力をもたせる。

D 入学後の目標
 具体的な進路や職業、資格等を上げるとよい。まだ先のことをイメージできない場合は「○○できる××になりたい」といった自分のビジョンを示す。

 人によっては、AとBを統一する場合や、CとDをボリュームダウンしする場合がある。
 大切なのは、具体性をもたせること。「家から近い」「建物がきれい」「学費が安い」等の表面的な内容はNGだし、公式HPから理解を深めないままに小難しい言葉だけ抜き出すようなことは避けたい。
 面接官は「この受験者を採って大丈夫だろうか?今だけ取り繕っているのではないか?はたして入学後も有言実行の努力をしてくれるだろうか?」と警戒している。「志望校を調べ上げたうえで、志望校の教育方針と自分の理念が合致しているから志望した」ということを、具体的な言葉を使って伝える必要がある。

悪い例とよい例をそれぞれ示す。

「私が御校を志望したのは、海外留学に力を入れているからです。」

悪い具体例

こんなことは公式HPを見れば簡単にわかることだし、今時たいして珍しいことでもない。いかにもな「とってつけた感」が漂う。

「私が御校を志望したのは、(A)海外留学を通して実践的な英語力を身に付けたいと思ったからです。私は、外国語の習得にはアウトプットの機会を多く設けることが重要だと考えています。御校は(B)海外留学に力を入れており、1年間にわたる長期留学を行うことができます。また、普段からオールイングリッシュの授業を行なわれていると聞きました。これらの機会を通して、(C)学習した英語を生活のなかで積極的に使用し、英語が「わかる」だけでなく「できる」段階を目指したいと思っています。
私は将来、(D)日本語にも英語にも精通した翻訳家になりたいと考えています。御校に入学した際には、海外留学制度で英語力を鍛えるとともに、英語圏の文化や生活に触れる経験を積むことで、その夢を叶えたいです。」

よい例

 やや盛りすぎた感もあるが、かなり詳しく答えている。
 Aの段階では漠然とした状態だが、B〜Dにかけて具体的なビジョンを示した。Bの「普段からオールイングリッシュの〜」という件はオープンキャンパスで情報を得たと仮定して書いた。Cの「『わかる』『できる』」の件は、過去に知り合いの英語教員が実際に言っていた言葉を引用した。には、公式HPにある言葉を盛り込めるとよいだろう。

* 気をつけた方がよい言葉

 「実践的」「積極的」「自主的」「一生懸命」といった言葉には気をつけなければならない。これらは強く、耳障りのよい言葉だが、それ単体では効力を発揮しない。「実践的に何をどうするか」を合わせて記載しないかぎり、「なにもプランを練っていない人」という印象を与えてしまう

 定番質問をまとめようと考えたが、長くなってしまったので今回はここまで。

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