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料理人の働き方の昔と今のなぜ?

料理業界の殆どの方は長時間労働です。

まず、なぜ当たり前に長時間労働なのでしょうか?

理由は数多くありますが、
お客さんありきの商売だから、
メニューが多く、仕込みにも時間がかかるから
そもそもそんな世界だから

などなど、

初めて料理人として業界に入った時も、ホワイトカラーの人と違うことはもう理解してました。

想像するに昔(40年くらい前)は料理人が扱う器具はとても原始的で、時間がかからないわけがないという環境だったと思います。

今みたいに、冷凍ものもあまりない。
低温調理もコンベクションオーブンもない
金もない

そんな状態で、素材を一から調理するなら時間がかかるのは当たり前です。

大変だっただろうなと思います。

しかし、今は違います。

冷凍食品の技術が進化して玉ねぎもみじん切りからスライスまでかなりの種類があります。
瞬間冷凍だから新鮮さも壊すことなく長い時間保存できる技術。

操作さえ覚えれば、誰でもプロのように肉をキュイ(火入れ)できる低温調理機。

食材を真空にすることによって短時間でマリネができたり、形を崩さずに火を入れることのできる真空調理機。

凍ったものをそのままパウダーまで細かくできる凍結粉砕機。

まだまた色々面白い機材は沢山あります。

しかも今あげた機材を組み合わせてまた新しい調理工程を作り上げること、新しい火入れを実現できることが世界から報告されています。

こんなに進化した料理の世界

まだまだ労働時間の短縮は望めません。

なぜでしょう?

レジ締めや接客、予約の管理や発注業務が店舗にはあります。

でもここにも変革の余地はまだまだあります。
Ipadを利用したposレジの導入や、予約サイトからのクレジットカード登録制の予約管理。
Airdrop1つでインターネットにつながるアプリでの発注業務やアマゾンなどの配送料無料で次の日に納品可能な媒体の台頭


もちろん先に挙げた機材やシステムにはお金はかかります。
ですが、家庭用の機械や無料のシステムなど探したらいくらでもありますし、そのうち、食べ放題をうたう店などでは、将来的にAWS(Amazon web service)からAmazon goのシステムが配信されたら、業務が減るどころか人はいりません。

こんなにも日々のショートカットやライフハックがあるのに勤務時間が長い理由は、ひとえに働いている者の意識にあります。

日本には5分前行動と言う言葉があるのに、就業時間の終わりを守ると言う文化がとても薄いと思います。

料理人も特にその傾向が顕著に現れ、長く働いていることが偉いと言う風潮がまだまだ残っています。

ではなぜ長時間労働をすると良いと言う風潮が残っているのでしょうか?
そもそも長時間労働をして良いものは仕上がるのでしょうか、
人間は12時間以上の労働した場合アルコールを摂取した時と同じ脳みそになってしまうといます。
料理人からするとその状況は味のブレを発生させ、料理のクオリティーを著しく低下させる恐れがあると思います。
これに関しては集中力が足りないなどの精神論ではもはや解決できません。

そもそも長時間労働をして喜ぶ人は誰でしょうか。
長時間労働をしたからといって来店されるお客様が喜ぶわけはありません。
仕事でミスをしてやり直すことを先輩料理人が喜ぶわけがありません。
私の想像ですが、おそらく料理人を雇っているオーナー側がその利益を受け取っているんだと思います。ミスをしてやり直すことを先輩料理人が喜ぶわけがありません。
私の想像ですが、おそらく料理人を雇っているオーナー側がその利益を受け取っているんだと思います。

固定給で働き放題だとするとオーナー側からしたらとても助かります。
おそらくこれが料理人の長時間労働がなくならない1つの原因かと思います。
昔長時間労働をすると良いものが作れると若い料理人を説得したオーナーシェフの責任では無いかと思われます。

今までは私個人の勝手な解釈でありましたが、悪いのは料理人側も同じです。
素晴らしい機会を発明していただいたのにその効果を十分に発揮できない。

真空調理器に関してはマリネ時間の短縮や味の向上もあるのに、味の事しか考えれない。
そんな料理人の悲しくも愚直でまっすぐな想い料理以外のことに目を向けなかったのも事実です。

これからの時代使えるものは使って質を落とさないで良いものを提供できるか否かと言うのが料理人に求められる資質の1つでもあると思います。
料理人の家族である形も私の配偶者が料理人だから家族の時間が持てないなどと悲しむ必要もない世界が来ることを本当に願っています。
身の回りには使えば自分の時間が圧倒的に多くなる機材もまだまだ揃っています。

おいしい料理を作れる料理人が馬鹿じゃないことを証明できる良い機会だと思います。
また残業と言う概念をもっと強く持ち一人一人がその時間で何ができるのかを意識し、少しでもオーバーしてしまった時間に価値を見いだすことを料理人のするべき行動の1つかと思います。

以上が、料理業界また料理人の働き方の実態の1部ではあります。
これから先多くの料理人が自分への投資も忘れないが愛する者や家族の存在を料理を通じてだけではなく存在をもとに大切にできる世界が広がっていくことを、料理業界もホワイトカラーであることを証明して行けたらと思います。

料理人は高卒が特に多いですが、働いているときの姿勢や考え方は馬鹿ではありません。
もしかすると料理以外にももっと多くのアンテナを張ることが重要なのかと思います家族の存在を料理を通じてだけではなく存在をもとに大切にできる世界が広がっていくことを、料理業界もホワイトカラーであることを証明して行けたらと思います。

料理人は高卒が特に多いですが、働いているときの姿勢や考え方はバカではありません。
もしかすると料理以外にももっと多くのアンテナを張ることが重要なのかと思います。

働きたい飲食店を目指して目標に進んでいます。