『WIND BREAKER』144話続き〜梅宮の

ウィンドブレイカー144話の続きを妄想で書きます。下記、私の理想パターンです。

  1. 梅宮により桜が救出される

  2. 蘇枋が助けにくる

  3. 桜が自力で棪堂に勝つ

  4. 杉下が助けにくる

  5. 桜、棪堂に連れ去られる

個人的に1ルートが、一番可能性があるかなと考えています。では本編へどうぞ。
(全く外れているかもしれないw)

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ミシ。

 棪堂の右足で腹を踏みつけられ、身動きがとれない。全身が痛くてもう限界だ。ここで負けるわけにはいかないのに体がいうことをきいてくれない。ありったけの力で棪堂の足を退けようとするが、びくともしない。

 本当に、オレは負けてしまうのか…。オレが負けたら、託してくれた仲間の想いも無駄になる。そんなの嫌だ。絶対に。

 でも、喧嘩ではもう勝てない。こんな体じゃ勝てっこない。どうしたらいいんだ。オレはどうすれば…。意識が遠のきそうだ。

 ミシ。

 何も考えられなくなった瞬間、ふとお腹が軽くなった。締め付けられていたお腹が急激に軽くなったのだ。驚いてその場を見渡すと、数メートル先に棪堂が大の字に倒れていた。

 ざっ、ざっ、ざっ。

 誰かがこちらに歩いてくる。暗くてよく見えない。その人影はオレの前で止まり、ゆっくりとしゃがんだ。オレの目に映ったのは、表情のない梅宮だった。その顔はいつもの梅宮とはまるで違う。真っ暗な目をした梅宮。顔には無数の傷があり血が滲んでいる。いつも朗らかに笑っている梅宮とはまるで別人だ。

「梅宮?」
「どうしてここに?」

「…」

 朦朧とする頭で状況を整理する。梅宮がここにいるということは、焚石に勝ったのか?それでオレを助けに来てくれた。そういうことなのか?

 梅宮の読み取れない表情が気になり、オレはすっと梅宮の顔に手を伸ばした。その手を両手で優しく握る梅宮。

「桜、ありがとう。街を、仲間を、風鈴を守ってくれて。お前がいてくれて本当によかった。」

 そう言った梅宮は、目を細めて優しく笑った。暗かった目には光が宿り、いつもの梅宮の顔に戻っていた。

「オレは棪堂に勝てなかった。梅宮が来てなかったら、今ごろオレは…」

 もし梅宮が来てくれなかったらと思うと、怖くて仕方なかった。本当に棪堂の言う通りになっていたのかもしれない。オレはここに居たいのに…。

 温かくて優しい街の人たち、自分を慕ってくれる仲間。そして、オレの唯一の居場所である風鈴。

 初めて手に入れた大事なものが無くなってしまったかもしれない。そう思うと怖くて震えが止まらなかった。呼吸が荒くなる。

「ひゅ、ひゅー…」

「桜、大丈夫だ。ゆっくり呼吸して。」

 梅宮が俺の身体を抱き寄せて、背中をさすってくれる。

「そう、上手」

 梅宮の大きな手が俺を包んでくれる。その温もりに心がほっとしてくる。次第に呼吸も落ち着いてきて、そのまま眠ってしまいそうだった。

 でも、オレはちゃんと梅宮に言いたい。自分の口で。助けに来てくれたお礼を。重い瞼を無理矢理開けて、梅宮の瞳を見つめる。

「梅宮、助けに来てくれてありがとう…」

 オレはそう言って、瞼を閉じた。

 梅宮は「こちらこそ」と心の中で呟き、桜の頭をそっと撫でた。

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以上、 [梅宮が桜を救出する]ルートを書いてみました。いや〜本当にどういう展開になるんだろう?楽しみすぎて色々妄想してしまいます!

良かったらコメントもらえると嬉しいです。





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