楽器で言うなら〇〇

昼休みいつものメンバーでおしゃべりしていた。

「ねぇみんな〜自分を楽器に例えたらなんだと思う？」
「は？なんだそれ、どう言う意味だ？」
「じゃあ例えばさ、オレだったらどんな楽器が似合う？」
「桐生さんに似合う楽器ですか？」
「そうだな〜桐生君はフルートっぽくない？」
蘇枋が応える。
「あーなんかわります！」
「せやな〜ワシはあれだと思う、なんだけっけな、ピアノみたいな」
「キーボード？」
「そう！それや蘇枋！さすが」
「ふふん、ツゲちゃん、あったり〜オレもキーボードな気がしてた」
「え〜自分で思ってたの、桐生君？」
「そうだよ〜何となく、自分に合ってそうだなって。もし目の前に何種類もの楽器があって一つだけ選べるってなったら、みんなはどれを手に取る？何となく自分に合った楽器ってあると思うんだよね〜オレにとってはキーボードってこと」
「へぇ〜面白い発想ですね」

「ふふ、じゃあ、次、にれちゃん行こうか」
「楡井こそ、フルートじゃね？」
「たしかに、なんか似合うね」
蘇枋が頷く。
「え、オレ、フルートぽいですか？」
「にれちゃんはなんだと思うの？」
「うーん、考えてなかったけど。フルートって言われたらそんな気もしてきて、でもホルンもいいなと思ってます」
「たしかにホルンもええな。優しい音色が楡井君ぽいな」
柘浦が同意。
「確かにね」

「じゃあ次はすおちゃん」
「蘇枋はピアノやろ？」
「わかる〜」
全会一致
「すおちゃん、正解は？」
「…ヴァイオリン」
「あー、そっちか！！」
「確かに言われてみれば」
「納得」
「ヴァイオリンの存在忘れとったわ」
「忘れないで」
「すおちゃん、金管だったらユーフォニアムが似合いそうだなぁ」
「そう？」
「うん、何となく音色がね」

「次はツゲちゃん！」
「柘浦さん、なんでしょうか？」
「体が大きいからチューバとか似合うんじゃない？」
「あはは、確かに。それで言うならコントラバスでもいいんじゃない？」
「うーん、でも柘浦さんそんなに優しい音出せますかね…」
「にれ君、無自覚にディスってるよ」
「楡井君、それはどういう意味かね？」
「あ、や、すみません。勝手なことこと言いました。何となく金管の方が似合いそうな気がして」
「それじゃあ答え合わせとしようか、ツゲちゃん」
「正解は…トロンボーン」
「あー！忘れてた」
「言われてみれば」
「ピッタリだな」
「確かに。まさにツゲちゃんって感じしてきた」
「これ、面白いな」
「ほんと？桜ちゃん！嬉しいな」

「じゃあ次は桜君の番だ」
「桜さんの楽器…イメージしにくいです」
「せやな〜意外と浮かばんな」
「クラリネットは？」
「可愛い感じですね」
「桜ちゃん、そんな顔しないの」
「他にあるだろ」　
「え〜何だろ。ヒントちょうだい」
「お前らがよくオレを揶揄う理由だ」
「ん？」
「え？」
「お？」
「どういう意味だろ？」
「オレらが桜さんを揶揄うのは、桜さんが顔を真っ赤にしてるときですね」
「顔を真っ赤に…」
「あ！わかった」
「オレも！」
「みんなで言おうか」
「せーの」
「「「「トランペット」」」」
「…正解」
「ははは、言ったそばから顔真っ赤だよ桜君」
「うるせぇー」
「今すぐにトランペット持たせたいね」
「でもそうだね、トランペットって花形だし、桜君にピッタリだ」
「ふ、だろ」
「あ、ドヤ顔」

「先輩たちもやってみる？」
「じゃあ柊さん！」
「うーん、ドラム？」
「オレもそれ思ったけど、梶のがドラムっぽい」
「なるほど〜」
「柊さんはギターじゃない？それもエレキな方」
「うわーそれですね！しっくりきた」
「確かにな、柊さんはエレキギターだわ」
「じゃあ、梶さんはドラム？」
「うん、すっごい叩いてそう」
「わかる〜」
「壊れないか心配　笑」

「梅宮さん行こか〜」
「梅宮さんもギターっぽいな」
「確かに、柊さんと組んでそうですね」
「んで、椿のがボーカルで軍師と絵描きが合いの手だろ」
「ははは、もうバンド組んでるじゃん」
「軍師と絵描きって　笑」
「水木さんと桃瀬さんです」

そのあとも、楽器以外で、〇〇に例えたらゲームは続いた。一番盛り上がったのは、「野菜に例えたら…」だった。