見出し画像

生でいただくグリーンピース

今が旬のグリーンピース。イタリア語ではピゼッリ(Piselli) と言います。
和食のグリーンピースご飯は繊細な味付けと美しい緑色を楽しむとても洗練された一品というイメージがあります。それはそれで大好きですし、むしろ以前はそれが最高のグリーンピースの食べ方だと思っていました。
でも初めて採れたての新鮮なグリーンピースを食べたときからこの豆に対する概念が変わりました。
プーリアの我が家周辺では、そら豆同様、畑から食卓へ直行の採りたては生でいただきます。
鞘つきのまま食卓に山のように置かれたグリーンピースは各自指で鞘を割りそのまま口に運びます。
後をひく爽やかな甘みは熟成チーズやパンチェッタ(腹身ベーコン)の脂身との相性バッチリ。豆をひとくち、チーズをひとくち、豆をひとくち、パンチェッタをひとくち、と交互に口に運ぶと口の中で美味しさが交わります。そこでワインをゴクリ。ちょっとワイルドでシンプル極まりない食べ方が大好きです。まさに季節を食するという実感です。
生食以外ではパンチェッタ、玉ねぎ、と共にコトコトとトマトソース煮にします。ポイントはパンチェッタをカリカリにして油をしっかり出すことと豆が十分柔らかくなるまでしっかり煮ること。これをショートパスタと和えたり、白飯の上にのせてグリーンピース丼にしても美味しいです。
この時期たっぷりグリーンピースを食べても食べきれない分は生のまま冷凍保存にします。

イタリアでは元々大豆は食べる習慣はありませんが、ひよこ豆、そら豆、レンズ豆、インゲン豆などはよく食べます。
南イタリアの伝統的食習慣(地中海式ダイエット)が心血管疾患予防に効果的であると言われていますが、その特徴の一つに蛋白源として肉より豆を多く食べることが挙げられています。
日本ではグリーンピースと言えば冷凍や缶詰が多く生では余り流通していないかも知れません。むしろサヤエンドウやスナップエンドウの方が一般的かと思いますが、逆にイタリアではそれらは見かけません。また習慣的に日本のように豆を甘く煮たり餡にするということもありません。
小麦や肉の代用として注目されている豆類ですが、ヨーロッパでも大豆を使った豆乳や豆腐が健康食として広く認知されてきているように、これから世界中で豆のクロスオーヴァーな料理がもっと広まるようになると思います。

大橋美奈子 Facebook
https://www.facebook.com/minako.ohashi

メール・アドレス
minako@da-puglia.com

大橋美奈子さん経歴

 演劇の勉強で欧米に留学し、欧米の料理に馴染みました。主人のジョバンニ・パンフィーノはスイスの有名ホテル学校を卒業後、レストランビジネスに入り、 高級ホテルやイタリア高級レストランのビーチェのヨーロッパの店舗で働いた後、 東京椿山荘に開業した超高級ホテルのフォーシーズンの高級イタリアンとして開業したビーチェの指導責任者としての勤務経験がある外食のプロです。
 そのジョバンニ・パンフィーノと,日本で知り合い結婚し長女を授かり育てていたのですが、数年前に子供の教育と生活環境を考え、主人の故郷であるイタリア・プーリアに本格的に移住したのです。母が料理学校を主催している関係で食に興味を持ち、自ら自家農園で野菜を育て、自家製のオリーブオイルで体に優しい料理を楽しんでいます。現在はプーリアで生活をしながら、イタリアの情報発信をしたり、コンサルティング、輸出入ビジネスを行っております。

 また、時々イタリアの食ツアーを開催しています。これから私が惚れ込んだイタリア・プーリア地方の自然を堪能する食情報をお届けします。

 ブーツの形をしたイタリア半島のちょうどとがったヒールの辺りがプーリア州です。私たちが日本とプーリアの架け橋になろうとダプーリアという会社を起したのは15年前です。その頃と比べ、日本でも随分認知度が高まったプーリアですが、この数年主に欧米人のヴァカンス先として大変注目を浴びています。
https://www.facebook.com/1438029856464276/photos/a.1438031556464106.1073741828.1438029856464276/1523683344565593/?type=1&theater

 プーリア州の中心部にあるイトリアの谷(谷というより盆地という方がふさわしい)にあるこの地に東京から移り住んで6年、兼業農家的生活も板に着いて来ました。プーリアといえばイタリアの食料庫といわれる程の一大農産地でオリーヴオイル、ワイン用のブドウをはじめ多くの野菜や果物がイタリア1番の生産量を誇ります。

 また、この地特有の地元でしか食べられない産物も沢山あります。プーリア料理の身上は新鮮な食材をシンプルに食す事。この地で生産されるチーズやワインもその料理と切っても切れない関係にあります。そんなプーリアの我が家の毎日の食卓に上る食べ物、飲み物たちをご紹介させていただきます。
 我が家では7対3の割合ぐらいで一般的に言うところのイタリア料理(プーリアの郷土料理)と日本食、その他(私が個人的に好きなアメリカン及びアジアンテイストな創作料理)を食べています。

有限会社ダプーリア 
http://www.da-puglia.com/

大橋美奈子プロフィール 
http://www.da-puglia.com/archives/000047.html

プーリア州の説明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%83%E3%83%AA%E3%83%A3%E5%B7%9E

ダプーリア
大橋美奈子

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?